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[用語]コンパイラ言語vsインタプリタ言語vsスクリプト言語vsLL言語

Last updated at Posted at 2024-10-01

コンパイラ言語とインタプリタ言語

基本的には、プログラミング言語は「コンパイラ言語」と「インタプリタ言語」の2つに大別できます。ただし、この分類は厳密に分けるというよりも、実行方式に基づく特徴を強調しているだけで、実際にはこれらが混在するハイブリッドな言語や実行方式が存在します。

コンパイラ言語とインタプリタ言語の2分

  • コンパイラ言語: プログラムを一度にすべて機械語(バイナリ)に変換し、その後実行する。例えば、CやC++ではコンパイルによって実行ファイルが生成され、それを実行する形になります。
  • インタプリタ言語: プログラムを一行ずつその場で解釈(翻訳)し、実行していく。PythonやJavaScriptなどがこれに該当します。

実際にはハイブリッドな場合もある

多くの言語は、単純にコンパイラ言語かインタプリタ言語かだけで分けられないことが多いです。以下のような例も存在します。

  • Java:
    Javaはソースコードを一度「バイトコード」にコンパイルし、その後、バイトコードをJava仮想マシン(JVM)がインタプリタとして実行します。また、JVMはJIT(Just-In-Time)コンパイラという仕組みを使って、必要な部分を実行時にネイティブコードに変換するため、純粋なコンパイラ言語でもインタプリタ言語でもありません。

  • Python:
    Pythonも、まずソースコードを「バイトコード」にコンパイルし、その後にインタプリタがバイトコードを実行します。これは完全なインタプリタ言語というよりも、インタプリタで動作するが内部ではコンパイルも行われているハイブリッドな仕組みです。

  • JIT(Just-In-Time)コンパイラ:
    いくつかのインタプリタ言語では、JITコンパイラを使って実行中に効率化を図ります。これにより、実行時に部分的にコンパイルすることで、コンパイル言語のような高速な実行が可能です。例えば、JavaScriptのV8エンジンやJavaのJITはこれに該当します。

インタプリタ言語≒スクリプト言語??

インタプリタ言語とスクリプト言語は非常に似ている概念で、しばしば混同されがちですが、厳密には異なる側面を持っています。違いを明確にするため、それぞれの定義と特徴を詳しく説明します。

1. インタプリタ言語とは?

インタプリタ言語は、プログラムを一行ずつ逐次的に解釈し、実行するための言語です。インタプリタというプログラムが、ソースコードを直接実行していきます。この処理方法により、プログラム全体を一度にコンパイルせず、その場でコードを実行できます。

  • インタプリタ言語の特徴:
    ソースコードをそのままインタプリタが解釈して実行する。
    実行速度はコンパイラ言語に比べて遅い(逐次解釈するため)。
    エラーが発生するとその場で実行が止まる。
    デバッグがしやすく、開発サイクルが短い。

  • 例:
    Python
    Perl
    Ruby

2. スクリプト言語とは?

スクリプト言語は、特定のタスクを自動化するために書かれた簡単なプログラムを指すことが多いです。主に、他のソフトウェアやシステムを制御・操作するために使用され、軽量かつ短期間で開発することを目的としています。

スクリプト言語は、実行方法としてはほとんどがインタプリタを使いますが、スクリプト言語の概念は「用途」に焦点を当てています。つまり、システムやアプリケーションの操作を簡単に記述できる小規模なプログラムを書くための言語というニュアンスがあります。

  • スクリプト言語の特徴:
    小規模なタスクや自動化処理を目的として使われることが多い。
    インタプリタを使って実行されることが多いが、必ずしもインタプリタに限定されない。
    複雑なアプリケーションの構築よりも、すばやい開発と簡単なタスクの実行が主な目的。

  • 例:
    JavaScript(ブラウザでの動的なページ操作)
    Bash(UNIXシェルスクリプト)
    PHP(Webサーバーサイドの簡単な処理)

インタプリタ言語とスクリプト言語の違い

大きな違いは、インタプリタ言語はプログラムの「実行方式」に焦点を当てている点に対し、スクリプト言語が言語の「用途」や「使い方」に焦点を当てている点です。

  • インタプリタ言語:
    実行方法に着目(インタプリタによって一行ずつ実行される)。
    インタプリタを用いて実行される言語全般を指す。

  • スクリプト言語:
    用途に着目(特定のタスクの自動化や補助的な役割で使用される)。
    必ずしもインタプリタ言語とは限らないが、多くの場合はインタプリタを用いて実行される。

例を使った違いの理解

  • JavaScriptはブラウザ内で動作し、Webページ上で特定の動作を自動化する「スクリプト言語」です。しかし、実行される際は、ブラウザのインタプリタがコードを解釈して動作させるため、インタプリタ言語としても見なされます。

  • Pythonは典型的なインタプリタ言語です。Pythonで書かれたプログラムは、Pythonインタプリタが逐次的に読み込んで実行します。Pythonはまた、スクリプト言語としても使用されることが多く、特定のタスクの自動化や簡易なプログラムに使われます。

まとめ

インタプリタ言語は「インタプリタによって実行される言語」を意味し、スクリプト言語は「タスクの自動化や特定の用途のために使われる言語」を指します。
両者はしばしば重なり合い、スクリプト言語の多くはインタプリタによって実行されますが、スクリプト言語の概念は「用途」に基づき、インタプリタ言語の概念は「実行方法」に基づいています。

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