本記事では既にサポートが終了したMirage Soloのアクティベーションのバイパス方法と、既にLTS版のサポートが終了したUnityの設定等についてふれています。特にサポートが終了したAndroidデバイスでの外部ネットワーク接続はセキュリティホールの観点から大変リスクが高い行為であり、全く推奨できません。あくまでオフラインで楽しむことをお勧めします。本記事の内容を実行した結果について筆者は一切サポートいたしかねます。また、筆者は本記事の内容を実施した事により発生したあらゆる損害についても、その責任を負う事をいたしません。
最初に
Android XR出ましたね!
皆さんエミュレーターは動かしているでしょうか?
そのあたりの記事はQiitaを探せば沢山あるので今回はパスさせてもらいましょう。
覚えていますか、Mirage Soloを...
そんなGoogleのめでたいニュースの裏で、皆さんはGoogleとLenovoがタッグを組んで出した世界初の6DoF対応VRH MD、Mirage Soloを覚えているでしょうか?
私は仕事でもプライベートでもよく使ったので覚えています。
しかしMirage Soloは販売が振るわず、SDKは発売からわずか1年半で更新が打ち切られ、それから5年以上の月日が経過しました。
Daydreamのストアは既に閉鎖、デバイスはヤ〇オクやメル〇リで二束三文。
もうGoogleがアクティベーションを打ち切っているので、新品があっても実質文鎮じゃないかという人もいますが、本当でしょうか?
令和6年も残りあとわずかとなった今、そんな懐かしのデバイスに再び電源を入れて開発してみましょう。
白昼夢は終わらない、終了したアクティベーションとの闘い
基本的に未開封の新品であったりリセット済みのMirage Soloは、正規の方法でアクティベーションをしようとするとエラーで先に進めません。
ですが、これをコントローラーの操作で比較的簡単にバイパスする方法があります。
端末リセット後にコントローラーの確認が終わったら、最初の画面がこちら。
ここで、四角の4隅を時計回りに順にクリックします。
黄色の①~④の順ですね。
上手くいかない場合は何回か周囲のクリックを繰り返してみてください。
成功するとチュートリアルのアプリへ遷移し、終わると以下のようなメニュー画面にたどり着きます。
設定画面にも入れますので、あとは2018年頃の記事を見てよしなに設定してやってください。
開発者モードに入ってUSBデバッグをオンにしましょう。
きちんとファームウェアがアップデート出来ている個体であればベータ版の機能からシースル(パススルー)の機能なども有効にしてやると、本領が発揮されるでしょう。
厳しいって... 最期の開発環境Unity2019.4.40f1
Mirage Soloが開発できる最新...もとい最期の環境はUnity 2019.4.40f1になります。
というのも、Unity 2020.1以降はUnity EditorからDaydreamのサポートが消えてしまっているので、ビルドしようにもエラーが出てしまいます。
アーカイブから辿ってインストールをしましょう。
2024年の年末である今、2019.4をインストールするのもいささか気が引けますが、トライしてみましょう。
Androidサポートも忘れずに。
インストールはおおむね問題なく進むので、新規のプロジェクトを作ってGoogle VR SDK for UnityからGoogleVRForUnity_1.200.1.unitypackageをダウンロードしましょう。
Unity Editorからインポートしたところ...まあVulkanはオフにしようとか色々Obsoleteなワーニングとかが出ます。
私の環境ではちょっとやっかいなエラーが以下の通り出ました。
文句を出しているのはGoogle VR SDK for Unityのこのあたり。
Android SDKのパスが取得できないって。
ちゃんとUnity HubからAndroid SDK入れてるけどなあ?と確認してみます。
まあ大丈夫ですよね。
そこで言われた通りPreferencesのExternal Toolsを確認しました
ウーム問題なさそう。
私が試して解決した結論から言うと、Android SDK Tools Installed with Unity (redommended)のパスを一端コピーして、チェックを外して空欄になったところへ貼り付け、UnityEditorを再起動してみたりPCを再起動してみたりすると...いつの間にか出なくなりました。(参考になるかわかりませんが記録しておきます)
まあこういうのがUnityですよね!
何年ぶりだろう...ビルドして動かしてみよう!
Google VR SDK for Unityがきちんとインポート出来たのを確認したら、デモシーンをビルドしてみましょう。
必要最低限だけ触って動いた設定は以下の通りで、参考に残します。
HelloMRのシーンなんか懐かしいですね。
昔のプロジェクトも引っ張り出してビルドしましたが、大して問題も起こらず。
起動もアプリのデプロイも簡単だし、つくづく良いデバイスだったな、Mirage Solo...
最後に
といった感じで懐古趣味なメモを残しておきます。
誰かのお役に立てれば幸いです。
2025年もMirage Soloに栄光あれ!