はじめに
株式会社NTTデータ デジタルサクセスソリューション事業部 の nttd-saitouyun です。
今回は、DATA + AI Summit 2024 で発表された Databricks SQL の AI Functions を使って Airbnb が公開しているデータを分析してみようと思います。
AI for SQL アナリスト
これまでSQLでAIを利用するには、データサイエンティストがAIモデルをAPI化し、データアナリストがSQLのUDFにAPIを登録をして呼び出すなど、一手間かかっており、データアナリティクス・BIとAIの間には壁がありました。
Databricksでは、AI Functions を活用することでシームレスにAIのパワーをデータアナリティクス・BIに活用することができます。
The Best Data Warehouse is a Lakehouse at DATA+AI Summit 2024
Databricks SQL AI Fuctions によるデータ分析
事前準備
Airbnb が公開してる東京のデータを活用して分析を行います。データはここから入手できます。
今回は宿泊施設のレビュー情報が記録されたデータ「reviews.csv.gz」を利用します。データをダウンロードし、事前にDatabricksでテーブル化しておきます。
データの確認
テーブル名は「reviews_detail」として保存しました。テーブルの構造は以下のようになっています。
カラム名 | 型 | 概要 |
---|---|---|
listing_id | long | 宿泊施設のID |
id | long | レビューID |
date | date | レビュー日 |
reviewer_id | long | レビュアーID |
reviewer_name | string | レビュアー名 |
comments | string | レビュー内容 |
テーブルの中身を見てみます。
日本語、英語、中国語、フランス語、などなど、多言語でレビューが書かれているようです。
ai_analyze_sentiment function を活用した感情分析
ai_analyze_sentiment function を活用してレビュー内容の感情分析(ポジティブ or ネガティブ or ニュートラル)してみます。
CREATE TABLE reviews_detail_sentiment AS
SELECT
listing_id,
id,
date,
reviewer_id,
reviewer_name,
comments,
ai_analyze_sentiment(comments) AS sentiment_analysis
FROM reviews_detail
WHERE comments IS NOT NULL
LIMIT 100;
上記のSQLでテーブルを作り、SELECTします。
多言語ですが、感情分析が行われました!パッと見はポジティブなレビューが多そうです。
次にグラフ化してみます。
87%はポジティブなレビューであることがわかりました。
ai_classify function を活用した分類
ポジティブなレビューの中で、どのような要素が多いのか、ai_classify function を活用して分類してみます。ここでは、「place(立地)」「clean(清潔さ)」「friendly(親しみやすさ)」「others(その他)」で分類してみようと思います。
CREATE TABLE reviews_detail_sentiment_class AS
SELECT
comments,
ai_classify(comments, ARRAY("place", "clean", "friendly", "others")) AS sentiment_class
FROM reviews_detail_sentiment
WHERE sentiment_analysis = 'positive';
多言語ですが、こちらも問題なく分類できたようです。
クラスごとに集計をし、見やすいようにグラフ化してみました。
ポジティブなレビューのうち、立地に関するレビューが大多数であることがわかりました。東京でAirbnbを利用している方は観光地やコンビニやスーパーなどに近い便利な場所を好む傾向にありそうです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
使い慣れたSQLからAIの力を利用することで、高度な分析がこんなに簡単にできることをご理解いただけたのではないかと思います!
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