はじめに
Simulinkには、ブロックや信号線を検索したり、ブロック パラメーター(プロパティ)を変更したりする作業に便利なモデル エクスプローラーという機能があります。
モデル エクスプローラーの起動方法や検索方法については、こちらの記事で紹介していますので、本記事ではブロック パラメーター(プロパティ)の変更方法について説明します。
想定読者
モデル エクスプローラーの使用経験が乏しいSimulinkユーザー、モデル エクスプローラーでのブロック パラメーター(プロパティ)の置換方法を知らないユーザーを想定しています。
前提条件
本記事では、MATLAB R2021aを使用して説明しています。
また、例示するSimulinkモデルとして、Simulinkの例にあるslexAircraftExample.slxを使用しています。
ブロック パラメーター(プロパティ)の変更方法
ブロック名の変更
Gainブロックを例として取り上げます。
検索バーを使って、Gainブロックを検索します。
ブロック名を変更してみます。
モデル エクスプローラーの[コンテンツ]ペインで、ブロック名を変更するGainブロックを選択します。
ブロック名を変更するので、選択している行のName列をクリックします。
すると、Name列が編集可能な状態になります。
この状態で新たなブロック名を設定します。
ここでは、Zwという名前に変更してみます。
Enterキーで入力を確定すれば、ブロック名の変更が完了します。
ブロック パラメーターの変更
次に、ゲイン パラメーター(入力に乗算する値)を変更してみます。
ゲインは、Gainというブロック パラメーター名です。
モデル エクスプローラーの[コンテンツ]ペインで、Gainの値を変更するブロックを選択します。
Gain列をクリックして、編集可能な状態にします。
Gain列が変更可能な状態になったら、値を変更してEnterキーで確定します。
ここでは、Gainの値を 10 に変更してみます。
ブロック パラメーターの一括変更
先程の例では、一つのブロックに対するパラメーター変更でしたが、複数のブロックに対してパラメーターを一括で同じ値に変更することも可能です。
複数ブロックのGainの値を一括変更する例を示します。
モデル エクスプローラーの[コンテンツ]ペインで、Gainの値を同じ値に変更したいブロック群を選択します。
選択したブロック行のいずれかのGain列をクリックすると、Gain列の表示が <edit> になり、一括編集モードになります。
一括編集モードの状態で、新たに設定したい値を入力します。
ここでは、100を入力してみます。
選択していた他のブロックのGainの値も100になります。
直接値を入力するパラメーターだけでなく、チェックボックスやリストボックスから選択するパラメーターでも一括変更は可能です。
例えば、Virtual Subsystem を Atomic Subsystem に一括変更することなどが可能です。
まとめ
モデル エクスプローラーを使用して、ブロック パラメーター(プロパティ)を変更する例について紹介しました。
最近はFinder機能でもブロック名等の置換がしやすくなりましたが、モデルエクスプローラーでもブロック名やブロックパラメーターの置換ができることを知ってもらいたく、本記事を書いてみました。
ご参考になれば幸いです。