はじめに
PKI（Public Key Infrastructure、公開鍵基盤）は、公開鍵暗号方式を安全に運用するための仕組み全体を指します。
証明書の発行・管理・失効を通じて、ネットワーク上で認証・暗号化・改ざん防止を実現します。
1. PKIの目的
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暗号化 – 通信内容を第三者から守る
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認証 – 通信相手が本物であることを証明
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改ざん検出 – データが途中で書き換えられていないことを確認
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否認防止 – 電子署名によって「送信した事実」を証明
2. PKIの基本構成
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CA（認証局）：証明書を発行・管理する信頼機関
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RA（登録局）：証明書発行前の本人確認を行う
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証明書：公開鍵と所有者情報をひも付けた電子文書
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CRL/OCSP：失効証明書の情報を配布
3. PKIの動作フロー（HTTPSの例）
4. PKIが提供するセキュリティ機能
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| 機密性 | 暗号化により盗聴防止 |
| 完全性 | 署名で改ざん検出 |
| 認証 | 証明書により相手を特定 |
| 否認防止 | 署名が送信の証拠となる |
5. 主な利用例
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HTTPS / TLS（Webサイトの暗号化）
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S/MIME（電子メール暗号化）
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VPN接続
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コード署名（ソフトの正当性確認）
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電子契約・電子署名
6. 導入時の注意点
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CAの信頼性 – 全体の安全性はCAに依存
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証明書の有効期限と失効管理を自動化
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秘密鍵はHSMや安全なキーストアで厳重保管
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中間者攻撃（MITM）防止のため証明書検証を必須化
まとめ
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PKIは「公開鍵暗号を安全に使うための仕組み」全体を指す
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CA・証明書・失効情報などの要素で構成される
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HTTPSや電子署名など、日常的に使う技術の基盤
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運用の信頼性と鍵管理が成功のカギ