自動計算アプリを作りたい
こんにちはこんばんは。
わたくしは通信事業の営業全般に携わったりして毎日を暮らしております。
モノを売ることも生業にしており、どうしても在庫消化がままならず、苦渋の決断として値下げ販売を敢行することもあったりします。
そんな時に利益(荒利益)シミュレーションをするのですが、当社は売価還元法で算出することになります。
これがまた面倒くさい。
なんとか簡単に、そして色々シミュレーションができるようにならないものか…。
そんな思いで取り組みがスタートしました。
売価還元法とは
ざっくり言うと「売価で棚卸しをして、そこから原価を計算する方法」です。
計算式はこんな感じです。
① 原価率を求める 売価に対する原価の割合 原価率 =(期首在庫原価 + 仕入原価) ÷(売上 + 棚卸売価)
② 棚卸原価を求める 売価ベースの棚卸しから原価を推定 棚卸原価 = 棚卸売価 × 原価率
③ 売上原価を求める 実際に売れた商品の原価 売上原価 = 期首在庫原価 + 仕入原価 − 棚卸原価
④ 粗利を求める 売上から原価を引いた利益 粗利 = 売上 − 売上原価
まずはAIにきいてみよう
というわけで、ChatGPTにまずは聞いてみました。
おお、いきなりちゃんと動作している。さすがAI。プロンプトもこんな感じでいいのかな…。
この調子で期首、期中、期末の原価売価を入力することでもう少し精緻なシミュレーションにしたいと考えました。
順調に進んでいる!と思いきゃ…
生成されたコードを嬉々として打ち込んでみましたが、「計算する」ボタンを押せども押せども反応なし…
これは困りました。
ここからChatGPTとの戦いが
ですが、同じように「計算する」ボタンを押せども押せども反応なし…
この手がだめなら・・・
OpenAI GPT-5も選べたので試しにお願いしてみました。
まさかの反応なしです。ちょっと泣けてきます。
AIにも無視されるなんて悲しい
この後OpenAI GPT-4oに戻し、幾度もコードが生成されない旨をプロンプトにして打ち込み続けたのですが、状況は全く改善せず。
手詰まり感がすごい…私も焦燥感にかられてきてしまいます。
(この後まだ少し格闘しました)
救世主あらわる
精神的に参ったので冷コーで一服していると、AIエンジンを別のものに変更すりゃいいじゃないか!と心の中から神の啓示が(いや、気づけよ)
※冷コーがわかる方は関西人認定いたします
AIエンジンをGoogle Geminiに変更して早速プロンプトを打ち込みます。
おお!今度こそ「計算する」ボタンを押せばちゃんと動作している!
さらにChatGPTではなかった使い方の解説まででてきました。
この辺はAIで千差万別なのかなあ、と感心しておりました。
この調子でプロンプトを追加していきます。
思い通りの動作になったのでわたしもつい褒めちゃってます。
まだまだ修正していきます。
心配してしまいましたが、ちゃんと修正してくれました。
ついに完成形がみえてきた!
イイ感じになってきてます。およそ入れ込みたい要素はこれで入りました。
あとはUI改善をどこまでやれるのか
見た目がイマイチ良くないので、これでだいじょうぶかな?と不安になりつつプロンプトを打ち込んでいきます。
結果こうなりました!
実際に使ってみました
数値は実際とは変えておりますが、売価を下げた場合の荒利率の変化をみたいと思います。
ここでは売価50円の商品を28円に下げて、50個販売した場合、荒利率がどれだけ棄損するかをみています。
結果としては荒利率が18.10%か、17.02%まで下がる、1.08ポイントの棄損、となっています。
まあまあこれなら許容範囲かな〜、などど判断するわけです。
これを使って値下げ施策の検討が今までよりも捗りそうです。
作成を終えてみて…
2日ほどかけてAIと対話した反省です。
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動作しない場合、下手にコードをチェックしない
自分がわかれば良いのですが、多くの場合は袋小路に迷い込むだけ。
ならば覚悟を決めてプロンプトを試行錯誤した方が良い気がします。 -
場合によってはAIエンジンを変える
これは今回で大きく得た教訓です。変えてみることで一気に視界が開けました。 -
諦めない
一番大事かもしれません。
なんでもそうかもしれませんが、あれこれと考えをめぐらし、格闘した末につかんだ成功は、どんなに小さなものでも自分にとっては大切な経験かなあと改めて思いました。
おあとがよろしいようで…。