6
8

More than 3 years have passed since last update.

NAS-Bench-101 : NASの再現性の為に

Last updated at Posted at 2019-11-07

はじめに

目次

  • イントロ
  • NAS-Bench-101のしくみと実例

イントロ

NAS研究には大量の計算機資源が必要(初期のNASはGPU800台で28日とか掛かっていた)で、大企業以外は研究に参加すらできないし、大企業にしても実験を何度も繰り返すのは困難でした。
しかし、科学的な厳密さのためには、何度も実験を行い、結果の安定性と統計的な有意性を評価することが必要不可欠です。(NAS研究のベストプラクティスも参照して下さい)
そこで、この問題を解決するために、計算資源をあまり使わずにNASの実験ができるベンチマークを作り、OSSとして公開しました。

NAS-Bench-101のしくみと実例

細かく区分した探索空間(small cell search space)を徹底的に評価してテーブルに保存しました。
GPUで計算する代わりにそのテーブルの値を参照することで、
今まで数時間掛かっていたNNの学習が数秒で終わります。
4種類のエポックで、3回の実験を繰り返し、42万種類の構造を評価しました。
これにより、Hyperband や BOHBなどのmulti-fidelityなoptimizerを評価することができました。

NAS-Bench-101-eval-labelled.png
上図:NAS-Bench-101での、NASおよびHPOアルゴリズムの評価。

図の通り、(ベイズ最適化等の)古典的なHPOアルゴリズムも評価することができます。
ランダムサーチ<強化学習<regularized evolution=ベイズ最適化(SMAC, BOHB)と評価できます。

RL(2017)がSMAC(2011)に負けているのは驚くべきことかもしれませんが、要するに当時はこれらを簡単&低コストで比較できるベンチマークがなかったということです。

このように、NAS-Bench-101は、様々なアルゴリズムの評価を簡単に行うことができるのです。
NASの分野において、着実・定量化可能な進歩が進み、厳密な実験が行われることを楽しみにしています。

リンク

ベンチマークのデータとTensorflowのコード
論文の実験用のスクリプト

6
8
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
6
8