セキュリティソフト(Malwarebytesなど)でスキャンを実行した際、「PUP.Optional.〜」という見慣れない検出名がズラッと並び、驚いてしまった経験はないでしょうか。
結論から言うと、これらはパソコンを破壊したり個人情報を直接盗み出したりする深刻なウイルス(マルウェア)ではありません。主に「パソコンに勝手に紛れ込んだ、あまり評判の良くない(不要な)お助けソフトの残骸や設定」です。
この記事では、PUPの概要と、代表的な検出名の正体、そして正しい対処法についてまとめました。
「PUP.Optional」とは何か?
PUPとは「Potentially Unwanted Program(潜在的に望ましくないプログラム)」の略称です。
明確な悪意を持つマルウェアほどの危険性はありませんが、「ユーザーにとって邪魔になる」「不安を煽って不要な購入を促す」「ブラウザの設定を勝手に変える」といった迷惑な挙動をするため、セキュリティソフトによってこのラベルが貼られ、警告の対象となります。
主な検出名とその正体
スキャンで検出されやすい代表的なPUPの名称と、その特徴をまとめました。
| 検出名 | 種類 | 特徴と主な挙動 |
|---|---|---|
| registryReviewer / Reviewersoft | 偽装最適化ソフト(点検商法) | 「エラーが数千個見つかりました!」と大げさに不安を煽り、修正のために有料版の購入(クレカ登録)を求めてくる。 |
| SecurtyReviewer | 偽セキュリティソフト | 「パソコンが危険に晒されている」と架空のウイルス脅威を警告し、有料ライセンスの決済画面へ誘導する。 |
| Installcore | 抱き合わせインストーラー | 目的の無料ソフトの裏で、不要なアドウェアや拡張機能を次々とインストールさせようとする。ブラウザ乗っ取りの原因にもなる。 |
| ProductSetup.A | 抱き合わせインストーラー | 「〜Setup.exe」などのファイル自体が該当する。インストール時に他の不要なPUPをまとめて導入させようとする。 |
なぜ身に覚えがないのに検出されるのか?
ユーザー自身がこれらのソフトを意図的にインストールした覚えがなくても、以下のような理由で検出されるケースがほとんどです。
- バンドル(抱き合わせ)による混入: 海外のフリーソフトなどをダウンロードした際、インストール画面でチェックマークを外し忘れて一緒にインストールされてしまった。
- システムの奥底に残った残骸: 過去にソフト自体はアンインストールしたものの、Windowsのレジストリ(設定ファイル)やタスクスケジューラに名前や設定の残骸が残っていた。
- インストーラーの放置: 過去にダウンロードしたフリーソフトの「インストーラー(Setup.exe)」が、そのまま「ダウンロード」フォルダやゴミ箱に残っていた。
- 一時ファイル(Temp)の残留: インストール時に裏でこっそり作られた一時的な作業用データが消えずに残っていた。
対処法:迷わず「隔離」または「削除」でOK
セキュリティソフトがこれらのPUPを検出した場合、そのまま「隔離(Quarantine)」または「削除」してしまって全く問題ありません。
これらはWindowsのシステム動作に必要なファイルではないため、削除してもパソコンが壊れる心配はありません。むしろ、バックグラウンドで変な警告を出したり、PCの動作を重くしたりする原因を根本から大掃除できるため、すっきり消してしまった方が安全です。
削除後の確認ポイント
「Installcore」などのインストーラー系PUPを削除した後は、念のため以下のポイントを確認しておくとより安心です。
- Google ChromeやMicrosoft Edgeなどのブラウザを開き、見覚えのない拡張機能(アドオン)が追加されていないか確認する。
- ブラウザのスタートページやデフォルトの検索エンジンが、意図しないサイト(YahooやGoogle以外)に書き換えられていないか確認する。
万が一、ダウンロードフォルダにあった「これから使おうと思っていたソフトのセットアップファイル(ProductSetup.Aなど)」が検出・削除された場合は、そのソフト自体にPUPが仕込まれていた可能性が高いです。どうしてもそのソフトが必要な場合は、必ず公式の信頼できるサイトからダウンロードし直すようにしてください。