はじめに
光回線の速度テスト(Speedtest等)では450Mbps以上出ているのに、Steamでゲームをダウンロードすると10Mbps〜20Mbps程度で頭打ちになる現象に遭遇しました。
有線接続かつNVMe SSDを使用しているにもかかわらず発生した、意外なボトルネックとその解決策を記録します。同じ悩みを持つゲーマーや自作PCユーザーの参考になれば幸いです。
環境
- 回線: 有線LAN(1Gbps契約 / 実測下り450Mbps程度)
- SSD: JNH S720D-2TNVHS (M.2 NVMe Gen3x4 / 2TB)
- OS: Windows 11
- CPU: 50〜60%程度の負荷(ダウンロード中)
現象:ネットワーク帯域に余裕があるのにDLが進まない
Steamのダウンロード画面を確認したところ、以下のような不自然な挙動を示していました。
- ネットワーク(青線): 10〜16Mbps程度で低空飛行
- ディスク使用量(緑線): 数値は低いものの、グラフが常に動いている
- 推定残り時間: 30GBのゲームに対し「5時間以上」と表示
ブラウザでのスピードテストは爆速なのに、Steamだけが極端に遅い状態です。
調査と特定
タスクマネージャーを確認したところ、以下のことが判明しました。
- イーサネットの受信: 帯域を使い切れていない
- ディスクのアクティブな時間: ほぼ100%に近い状態で「書き込み待ち」が発生している
- ディスク転送速度: 数MB/s〜数十MB/s程度しか出ていない
本来、NVMe SSD(最大3,400MB/s)であれば余裕で処理できるはずですが、OSレベルで 「1つデータを書くたびに物理的な完了確認を待機している」 ような挙動でした。
解決策:Windowsの書き込みキャッシュを有効化する
原因は、Windows側で対象SSDの 「書き込みキャッシュ」が無効 になっていたことでした。
設定手順
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Win + Xキーを押し、デバイスマネージャー を開く - ディスク ドライブ を展開し、対象のSSD(今回はJNH S720D...)を右クリック > プロパティ
- ポリシー タブを選択
- 「デバイスの書き込みキャッシュを有効にする」 にチェックを入れて「OK」
結果:速度が20倍以上に爆増
設定変更後、即座にボトルネックが解消され、回線のポテンシャルをフルに発揮できるようになりました。
ディスク使用量が 1.4 Gbps(解凍後のデータ書き込み)まで跳ね上がり、ネットワーク帯域(377 Mbps)を完全に使い切れるようになりました。特筆すべきは、ディスクのアクティブな時間が 5% まで激減し、システム全体のレスポンスも向上した点です。
まとめ
DRAMレス設計のSSDや特定の環境下では、Windowsの書き込みキャッシュが無効化されていると、Steamのような「高度なデータ圧縮+大量の書き込み」を行うアプリで猛烈なブレーキがかかるようです。
「回線は速いはずなのにSteamだけ遅い」という方は、ぜひネットワーク設定よりも先に「ディスクのポリシー」を確認してみてください。