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光速で消えた「Antigravity」は何が微妙だったのか?

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はじめに

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2025年11月、GoogleからGemini 3を搭載したAI統合開発環境(IDE)「Antigravity」が発表されました。

「GoogleがAI IDEを作った!? いったいどんなすごい物なんだ!?」と期待に胸を膨らませた開発者も多かったはずです。

私自身も発表された日にインストールして使ってみましたが、なんか微妙じゃね? という雰囲気に。

私以外にも多くの開発者が短期間で使用をやめてしまったようで、X上では一部でミーム化する状況になっています。

問題点1:クレジット数(利用可能量)がわからない

Antigravityの最大の問題点は、残りのクレジット数が表示されないことです。
個人的に、このAI IDEの問題のうち8割くらいはこれだと思っています。

Kiroの場合

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競合ツールであるKiroでは、プロフィール部分や画面下部で残りのクレジット数が常に表示されています。開発者はこのクレジット数を見て「あとこのくらいだったら使えるな」という判断ができます。

Kiroのクレジット管理システムは以下のように設計されています。

無料プラン(Kiro Free)

  • 月間50クレジット
  • 初回登録時に500クレジットのボーナス(14日間有効)
  • 簡単な編集なら1プロンプトごとに0.1~0.2クレジット程度

有料プラン

  • Pro:月額20ドル(500クレジット)
  • Pro+:月額40ドル(2,000クレジット)
  • Power:月額200ドル(10,000クレジット)
  • 超過利用時は0.04ドル/クレジットで従量課金

クレジットにある程度余裕がある状態でAIに自走させて、完了後のファイルでバグが出た場合、AI自身に修正させることも可能です。

Antigravityの場合

一方、Antigravityではクレジットがどれだけ残っているかがわかりません。「いつ止まるかわからない」という不安を抱えながら使うことになります。

実際の使用感としては以下のような問題があります。

  • AIが作ったコードでバグが出ても、クレジットが切れた場合はもう修正もしてくれない。人間が直すしかない
  • 作業の途中で突然クレジットが切れて、プロジェクトが中途半端な状態で止まる
  • 計画的な開発スケジュールを立てにくい

使用可能時間が短すぎ

さらに深刻なのが、無料版のクレジットが非常に少ないことです。

実際に使ってみた感じでは、Gemini 3 Proを使用した場合、わずか30分~40分程度で利用上限に達します

Kiroのように無料版でもクレジット数がそこそこあって残量も見える状態ならまだしも、Antigravityは軽めのアプリ開発すらできないレベルです。本格的な開発には明らかに不十分な量といえます。

一方、Kiroのユーザーレポートでは「簡単なHTMLベースのゲームを作ろうとして、1時間程度で1ヶ月分のクレジットが枯渇した」という声もありますが、それでも最低限の開発は完了できています。

有料プランについて

現在、Antigravityには以下のプランが用意されています。

  • 無料プラン:5時間単位でクレジットリセット
  • Google AI Pro:月額2,900円、5時間単位でクレジットリセット
  • Google AI Ultra:月額36,400円、優先アクセスと大幅な利用上限

有料プランに加入すれば利用制限は緩和されますが、それでもクレジット残量が表示されない問題は解決されません。

問題点2:Geminiを使うと生成が遅すぎる

Antigravityの最大の特徴は、Googleが開発したGemini 3 Proを無料で使えることです。しかし、実際に使ってみるとその遅さに驚かされます。

生成速度の問題

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↑「Fast」にしても遅い。

モデルをGeminiに設定して生成させると、1回のプロンプトで数分待つことがあります。大して難しいことをさせなくても遅いです。

ユーザーレポートによると、以下のような状況が報告されています。

  • シンプルなUI変更でも数分かかる
  • 複雑なタスクでは5分以上待たされることも
  • 頻繁に処理が止まっているように見える瞬間がある

Kiroの速度

一方、Kiroのデフォルト設定であるAutoは、複数のモデルを組み合わせて最適化されています。

コンパクトモデルであるClaude Haiku 4.5を選択した場合でも、レスポンスは高速です。

難しいタスクをやらせるとさすがにThinking...の時間が長いですが、簡単なタスクや質問をしたときの応答速度はAntigravity+Geminiより断然速いです。

Claudeを使えばいいが…

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Antigravityには複数のAIモデルが搭載されており、Claude Sonnet 4.5を選択することもできます。このモデルなら生成は早いです。

しかし、ClaudeならKiroにもあるのです。

Kiroのほうがクレジット残量が表示され、Spec駆動開発やAgent Hooksなどの強力な機能があり、全体的に使いやすいのが現状です。

わざわざAntigravityを使う理由がなくなってしまうのです。

問題点3:そもそもKiroのほうが使いやすい

最終的に私が出した結論は「Kiroのほうが使いやすい」というものでした。

Kiroの優位性

Kiroは以下の点でAntigravityより優れています。

1. クレジット管理が明確

  • 残りのクレジット数が常に表示される
  • プロフィール画面で詳細な使用状況を確認できる
  • 無料プランでも月50クレジット+初回500クレジットボーナス
  • 使用量をリアルタイムで確認できる

2. Spec駆動開発

  • 要件定義(requirements.md)を自動生成
  • 設計書(design.md)を自動生成
  • タスクリスト(tasks.md)を自動生成
  • 構造化された開発プロセスで手戻りが少ない

3. Agent Hooks

  • ファイル保存時に自動でテストを実行
  • コミット時に自動でドキュメント生成
  • リンターやフォーマッターの自動実行
  • 人間が見落としがちな作業を自動化

Antigravityの強みとは

では、Antigravityには全く強みがないかというと、もちろんそんなことはありません。

エージェントマネージャー

複数のAIエージェントを並列で動かせる「エージェントマネージャー」は、Antigravity独自の機能です。理論上は、フロントエンドとバックエンドの開発を同時並行で進めることができます。

ブラウザ統合

AIがChromeブラウザを自動操作して、実際にWebアプリを動かして動作確認までしてくれる機能も革新的です。

Artifacts(成果物の可視化)

AIがどのような計画を立て、どのように作業を進めたかを、タスクリスト、実装計画、スクリーンショットなどで可視化してくれます。

しかし、これらの機能も、現状の利用制限の厳しさと動作の不安定さの前では、その価値が十分に発揮されていません。

まとめ

Antigravityは確かに革新的な機能をいくつか搭載していますが、実用するためには改善が必要です。

主な課題をまとめると、以下の3点になります。

  1. クレジット残量が表示されず、計画的な開発ができない
  2. Gemini 3 Proの生成速度が遅すぎる
  3. 総合的にKiroのほうが使いやすく、実用的

特に、無料版で20分~30分しか使えないという制限は、実際の開発作業を考えると非常に厳しいものです。
一発生成の精度が相当高くない限り、軽めのアプリ開発すら完結できない可能性があります。


とはいえ、Antigravityはまだプレビュー版です。今後のアップデートで以下のような改善が期待できます。

  • クレジット残量の表示機能
  • Gemini 3 Proの生成速度の改善
  • 無料版の利用上限の緩和
  • 動作の安定性向上
  • エンタープライズ向けプランの充実
  • Gemini新モデルの追加

AI開発ツールは急速に進化していますし、今後のアップデートに期待しつつ、とりあえずインストールだけしておいて待つのもアリですね。

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