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Live Coding Street Fighter 2 実施方法

Last updated at Posted at 2019-10-05

これはなに?

Live codingでスト2キャラクターを操作し戦うものです.

俺より強い奴(プログラマー)に会いに行く!
IT系勉強会後の宴会に良さそうです.

本記事はその実施方法解説記事です.

ハックについて

明治大学で開催されたABPro 2019(「普通じゃないプログラム作品」の発表会)にて,津田塾大・栗原一貴先生より発表のあったゲームハックです.

プログラマブルゲームコントローラー GameControllerizer を使うことで,自身のプログラム(javascript)からのキャラクター操作を可能にしています.

必要な機材

  • PC(コーディング用)
  • GameControllerizer(プログラマブル
    ゲームコントローラー)
  • Raspberry Pi Zero W(↑と組み合わせて使います)
  • ゲームコンソール(今回はRetroFreak)

接続方法

image.png

Raspberry Pi Zero W とPC間のネットワーク導通は確認しておきます.
あまりにも遅延が大きい環境だと実施が難しいです.

設定手順

1. GameControllerizer + RasPiZW のセットアップ

公式サイトのセットアップ方法にそって進めます.RasPi上のNode-REDが立ち上がったら,こちらのページにあるCheatSheet をimportしておきます.Dpad/Button/Stick/Misc の4タブが生成されていることを確認しておきます.

うちMiscは以下のようになっています.これの意味するところは,GameControllerizerにより**外部からWebSocket経由でws://xxxx:1880/gamepad へと送られてくる制御コマンド(JSON形式)が,機械語に翻訳されゲーム機に流しこまれる,**ということになります.

image.png

2. Live Coding環境のOpen

を開くとコーディング画面が表示されます.ここで指定のコマンドを記述すると,ゲーム機の制御として反映される仕組みです.実際にはページを開く際に

  • wshost RasPiのIPアドレス
  • wsport Node-REDサーバーのポート番号(default = 1880)

をクエリパラメータで指定する必要があるため,具体的なアドレスは

のようになります.

ブラウザのセキュリティ警告

Javascript内に Secured WebSocket ではなくWebSocket で通信をするコード(PC→RasPi)が書かれているため,ブラウザによってはセキュリティ警告が出ます.以下の方法で回避できますが,本件の利用が済んだら戻しておくのが良いでしょう.

Chrome

URLバーの右にある盾マークから「安全ではないスクリプトを読み込む」

Firefox

URLにabout:configを入力しEnter.設定画面が表示されたらnetwork.websocket.allowInsecureFromHTTPStrueに変更する.

※関連記事:FirefoxでhttpsからWebSocket接続(ws)するには..

導通確認

PC→RasPi間でWebSocketによる導通が確保されると,Node-REDフロー上で緑色のマークが点灯します.
image.png

3. いざコーディング!

2までできればあとはコーディングするだけです.基本的にはGameControllerizer専用の制御コマンド仕様(DSL4GC)に基づいた記述を$x()で発行する,になります.例えば波動拳なら以下になります.

hado = [
    {"dpad": 2,  "dur":3},
    {"dpad": 3,  "dur":3},
    {"dpad": 6,  "dur":3},
    {"btn": [3], "dur":3}
]
$x(hado)

なおコマンドは,多重にネストしても動作します.
あわせて,いくつかヘルプ関数を設けています(暫定調整中です).

Command Memo
$x(c) コマンドcを発行する.cはネスト配列でもOK
btnf(n,m) {"btn":[n],"dur":m}に相当.ボタンを押す
btn(n) {"btn":[n]}に相当.ボタンを押す(chain)
dpadf(n,m) {"dpad":n,"dur":m}に相当.十字キーを押す
dpad(n) {"dpad":n}に相当.十字キーを押す(chain)
i=loop(c,m) mframe間隔でコマンドcを発行する.iは識別子
unloop(i) 識別子iに相当するloopを停止する
repeat(c,m) cm回繰り返すコマンドを発行する
f(m) mframe待つ

やってみた

**ガイルで一生ソニック撃っていれば,意外と簡単にクリア出来るんじゃないの?**と思ったのですが...
WIN_20191006_03_07_44_Pro.jpg
あ,あれれ...ケン(3面)強いぞ.

行動部のコード

回り込まれると即死なので,ソニック x 2 → バックジャンプ x 2.
記述はこんな感じです.

hp = btnf(2,3)	// punch(high)
lp = btnf(11,3)	// punch(low)
tame = dpadf(1, -1)
back_jump = dpadf(7,60)
$x(hp)

sonic = [
  dpadf(6, 2),
  hp,
  tame
]
s1 = [sonic,f(100),sonic, f(100),back_jump]
id1 = loop(s1, 360)
unloop(id1)

おわりに

コントローラーではなくプログラムで操作するとなると

  • いちいち打たないといけない煩わしさ
  • loop, repeatに代表される便利さ

が混在し,慣れ親しんだゲームも別物のようです.ただ,左右が入れ替わるといろいろと不都合がおおいです.画像認識などの手法でフィードバックが取れるとよいのですが...

次は人vs人でやってみたいですね.

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