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子供にプログラミング教育をするときにやってしまいがちな間違い

Last updated at Posted at 2019-12-03

私はとあるCoderDojoで道場主をしております。
そこで、数多くの子供にプログラミングの手ほどきをしている経験や、同じように道場を開設している方などのお話を聞き、
プログラミング教育で、やってしまいがちだけどやめたほうが良いことを自分なりにまとめてみました。

あくまで私の個人的なサマライズなので、共感できるポイントだけ参考にしていただければ幸いです。

テキストだけで学習し続ける

几帳面な方だとテキストを読んで、読み終わるまで実際に動かさないといった方が居ると思います。
子供の場合、テキスト1冊を読み切るのは、たとえ読み聞かせだとしても相当な忍耐が必要なことです。
最悪、パソコンに触れる前から挫折させる原因になり兼ねません。

もしテキストを購入して始めようと思うのであれば、導入部分の基本操作だけをさらっと読んで、早速触れてしまいましょう。
パソコンを全く触ったことが無い子供であれば、この時点でわくわくして色々とやりたいことに心躍らせてしまうことでしょう。

最初は自分の意のままにマウスを扱うということですら、なかなか難しいと思いますので、
いきなり課題に取り組まず、しばらく見守ってあげる時間を大切にしていただきたいと思います。

テキストで雁字搦めにする

例えばscratchをやってて、「背景はこれ」、「キャラクターはこれ」をテキストに沿わないとダメという教え方です。

子供は沢山並んだキャラクターの一覧を開いた瞬間、目が輝き「たくさんある!どれにしよう!」とわくわくします。
そこで好きなものを選んで自分の世界を作ることで、自分の作品に愛着が沸き、最後まで頑張って仕上げようという意欲につながります。

勘違いして欲しくないのは、決してテキストを否定しているわけではありません。

もちろんテキスト通りに進めるのが好きな子だっています。そういった子は、やりたいように進めていけば良いです。
ただ、教える側の心がけとして、テキスト通りに100%やることを強要すべきでは無いということです。

カリキュラム至上主義になる

親としては、子供の学習は進捗が見えてほしいという気持ちがあると思います。
その方が確実に前に進んでいることが見え、安心だからです。

しかし、プログラミングはゴールがありませんので、成果が見えにくいものです。

また、次に何をやればよいか決まっている学習ばかりでは、受け身になり、
次第にやらされているという感覚が芽生えてしまって、やめてしまうことになり兼ねません。

それでも右も左も分からず、最初は不安というのであれば、塾など決まったカリキュラムがある場に行けば良いです。

しかし、ゆくゆくは自分で好きなものを作り出していけるようになるために、塾以外でも自分自身で何かを作るという時間を設けることをオススメします。

復習という言葉を使うと勉強的になるので、フリータイムという位置付けにすれば少しハードルが下がると思います。

考えることをやめさせる

子供が作品を作っている時に、これはどうしたらよいだろう?と考え込むことがあります。
そういった時に、すぐに答えを教えてしまうと、思考をストップさせてしまいます。

すぐに答えを求めずに、考えて答えを出す姿勢がとても大事なことで。

やってみて失敗しても、幸いプログラミングは簡単にやり直しがきくモノなので、できればチャレンジして欲しいところです。

また、教える側の答えと、子供の答えでは全く別のゴールにたどり着くことが良くあります。プログラミングは過程も答えも無数にあります。

どうしてもわからないときは、答えに導けるヒントを与えてあげて良いですが、
その時は大人の教えるやり方だけが全てでは無いことも教えてあげましょう。

対象年齢で与える教材を決めつける

教材には対象年齢がありますが、それに厳密に従う必要はありません。
例えば幼稚園の年長さんに対して、小学1,2年生ぐらいの教材であれば、本人の興味さえあれば与えてしまって良いと思っています。

必ず幼稚園児向けの教材じゃなきゃダメ!ってことはないです。ただ、漢字が読めないとできない教材などは考慮してあげるべきです。

その根底にあるのは、チャレンジしたい子供の気持ちをできるだけ尊重したいということです。
一方、あまりレベルが高い教材から与えてしまうと、初めから挫折してしまう恐れもありますので、
少し上の教材ぐらいであれば、チャレンジさせてみて良いと思います。

いつまでも専門用語を使わない

わかりやすくすることを心がけるあまり、噛み砕いた言葉をいつまでも使ってしまうことがあります。

「マウスをカチカチしてね」とか「インターネットのソフトを開いてね」など。

本来だったら、「ダブルクリック」や「ブラウザ」という名称があるので、簡単なものなら初めから言葉の定義を教えてしまって構わないと思います。

結局いつかは覚えなくちゃいけないですし、後から教えようと思っても、なかなかその頭から切り替え出来なかったりしてしまいます。
また、テキストなどではちゃんとした名称で書かれていることが多いので、困ることになり兼ねません。

最初は難しいでしょうが、子供は吸収が早いのですぐに覚えていきますので、最初から使ってしまって良いと思います。

基準としては、「一言で説明できることは教える」などにしてみてはいかがでしょうか?

さいごに

色々と書かせていただきましたが、一貫して言えるのは「子供のやりたいことを応援してあげる姿勢」ということに尽きます。

プログラミングは非常に様々なものを作り出すことができるので、子供の夢や想像力で作っていく世界を表現するのに最適です。

私も教えながらも、時に子供の素晴らしい世界観やアイディアに驚かされることも少なくありません。

そういった姿を一歩下がって見守り、好奇心を育てていってあげたいですね。

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