この記事は ex-crowdworks Advent Calendar 2024の2日目の記事です。
はじめに
今年、株式会社クラウドワークスを退職した@nisyuuです。好きな戦闘機はMiG-25です。
エンジニアとしてクラウドワークステック(旧クラウドテック)というフリーランスと企業をマッチングするエージェントサービスを開発していました。
クラウドワークステック開発チームの所属する部署では、チームの垣根を超えた勉強会を継続開催しており、アーキテクチャーやスクラム開発、開発生産性など多岐にわたるテーマを取り扱っています。
今回は、クラウドワークステック開発グループで行っている勉強会の取り組み方法について紹介します。
社内勉強会の取り組み方に悩んでいる方の参考になればと思います。
勉強会の立ち上げ方
どのようなイベントも同じだと思いますが、まずは主催者を募ることが必要です。
勉強会にはコンテンツ決めや、進め方の構成作り、司会者決めなど当日までに様々な作業が発生します。
主催者の人数が少なすぎると作業が多く負荷になる可能性があるため、ある程度人数が確保できていると開催しやすいです。
経験談になりますが、4人程度の主催者がいると進めやすかったです。
例えば、勉強会の司会進行、議事録係、勉強会お知らせ担当、アンケート作成者(アンケートについては下記で紹介)など役割を分担していました。
コンテンツ作り
社内勉強会は輪読会だけでなく、動画視聴やハンズオン、ワークショップなど様々な取り組み方があります。
コンテンツが作りやすいものは輪読会や動画視聴で、Qiitaの記事やYouTube動画を教材として使用する方法があります。
ハンズオンやワークショップは、輪読会や動画視聴に比べて事前の準備にコストがかかりやすいですが、手を動かしながら学べるため理解度が深めやすいことと、取り組み方によってはチームビルディングに繋げられます。
輪読会について
輪読会では書籍を使用する手段もありますが、場合によっては参加者全員が書籍を購入する必要があります。
そのため、輪読会をするのであればQiitaやZenn、公式ドキュメントを教材にすると進めやすいのではないかと思います。
動画視聴について
YouTubeにはアーキテクチャの解説動画や、レコーディングされた外部の勉強会が公開されていたりします。
ただし、動画全てを流すと勉強会が長くなりすぎる可能性もあるため、必要なところを事前に選定しておくとスムーズに勉強会を進められます。
動画は画面共有で流す方法もありますが、ミーティングツールによっては上手くいかないこともあるため、その場合SyncTubeをおすすめします。
ハンズオンについて
過去にチームでReactを正式採用したことがあるのですが、React経験者が一人しかいないということがありました。
良い機会であったため、ハンズオン式のReact勉強会を開催することでチーム全体のキャッチアップに繋げることができました。
新しいことに取り組む際は、ハンズオンが有効なキャッチアップの手立てになるのではなかと思います。
ちなみに、Reactのハンズオンでは公式Reactチュートリアルを使を教材にしようしました。
codesandboxで動かせるため、ハンズオンにはもってこいのチュートリアルです。
ワークショップについて
ワークショップは、スクラム開発でポイントの消化率を上げるために何ができるかをテーマに開催したことがあります。
準備に時間がかかるため一度だけの開催でしたが、エンジニアだけでなくデザイナーやPOも参加してディベートをすることができました。
日々の業務の中にある問題をワークショップのテーマにすると、ワークショップを通じて問題に対しチームで考えることができるのではないかと思います。
勉強会開催の仕方
当日まで
勉強会実施前に、対象者へお知らせをしましょう。
1週間前と実施前日にリマインダーでお知らせしておくと良いと思います。
当日
勉強会は30分程度で、長くても1時間以内が望ましいです。長時間になってしまうと対象者の予定が取りづらい他、定常業務に影響が出てくる可能性もあるためです。どうしても長時間になりそうであれば、数回に分けてシリーズ編として開催しても良いかもしれません。
工夫していたこと
勉強会では参加者全員が発言できることを意識していました。そのため、全員が意見や感想を共有できる時間を確保していたことと、人数が多くなりすぎないように参加者は同じ部署のメンバーに絞っていました。
参加者はエンジニアだけでなく、デザイナーやPO、業務委託の方にも参加してもらえるほどオープンにしていました。
あえてオープンにすることで、エンジニアだけでなくデザイナーやPO目線での意見を知ることができる他、チーム運用に関わるようなテーマだとチーム全体の良い学びの場となります。
勉強会は継続的に開催していたため、毎回アンケートを作成して感想や勉強会で扱いたいテーマを収集していました。
勉強会は様々なことに挑戦しブラッシュアップしながら進めていたため、アンケート回収は勉強会を継続開催するうえで大変参考にしていました。
また、アンケートの回収は勉強会の中で時間を確保して記入してもらっていました。時間を確保して記入してもらうことで、勉強会後にアンケートを提出してもらうより回収率が高い傾向にあったためです。
主催者については、参加するチームから一人以上募っておくと、チームごとに興味があるテーマや得意なテーマを知ることができる他、他チームで上手くいっている事例を学ぶことができます。
おわりに
継続的に勉強会が開催できているチームは、それほどないのではないでしょうか。
これまで、受託企業にもいたため複数現場を経験していますが、勉強会を積極的に継続実施しているチームはありませんでした。
自律的に新しいことへ積極的に取り組む文化が根付いているため、アジャイルに挑戦できる方、挑戦したい方は楽しめる組織だと実感しています。
Be Ajile