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Oracle AI Database 26ai の 廃止機能を確認してみる

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この記事は、JPOUG Advent Calendar 2025 5日目の記事です。2日目は wmo6hashさん の記事『「働き方の新しいスタイル」への仕事道具最適化'25』でした。

この記事では、Oracle AI Database 26aiの廃止となった機能を改めて確認してみます。

Oracle AI Database 26aiマニュアル

新機能や廃止機能、非推奨となった機能については
「データベース・アップグレード・ガイド」から確認できます。

記事で紹介すること。

Oracle AI Database 26aiが2025/10/14に発表され、Oracle Cloudでは即日リリースされました。
新機能については多くのセミナーなどでも紹介されると思いますが、
リプレイスでは廃止/非推奨となった機能への対応も必要です。
そんな廃止/非推奨機能のマニュアルを再確認し、
いくつかの項目では対応を検討していきます。
19cから移行を検討する方も多いと思うので、19cからの差分もあります。

マニュアルには以下の項目がありますが、このなかで終了したもの(★)をみていきます。
・Oracle AI Database 26aiアップグレード計画の動作の変更
★Oracle AI Database 26aiでサポートが終了した機能
・Oracle AI Database 26aiでサポートが終了したパラメータ
・Oracle AI Database 26aiで非推奨となった機能
・Oracle AI Database 26aiで非推奨になったビュー
・Oracle AI Database 26aiで非推奨になったパラメータ

サポート終了機能参照先

ORADiffツールを使用したリリース変更の検索

8i時代の昔からマニュアルをみていると時代は変わったなと思いますが
ORADiffツールがマニュアルで紹介されています。

これは各DBバージョンの初期化パラメータデフォルト値の比較や
機能比較が簡単に行えるツールです。
パッチレベルまで指定して比較できるのがGoodです。
昔は頑張ってそれぞれのバージョンのマニュアルを比較したりしていました。

ツールの使い方は以前記事にしましたので、ご覧ください。

26aiでサポートが終了した機能一覧

「Oracle AI Database 26aiでサポートが終了した機能」をマニュアルから抜粋してみました。
23c/23ai時点で終了済だったものも多くあります。
DBA的に気になった(自分の業務・お客様に影響ありそう)ものを赤字にしています。

・ODP.NET OracleConfiguration.DirectoryTypeプロパティおよび.NET構成ファイルのDIRECTORY_TYPE設定のサポート終了
・元のエクスポート・ユーティリティ(EXP)のサポート終了
・Oracle用MySQLクライアント・ライブラリ・ドライバのサポート終了
・ACFSUTIL REPL REVERSEのサポート終了
・クラスタ・ドメイン - ドメイン・サービス・クラスタのサポート終了
・適応しきい値機能のDBSNMPパッケージのサポート終了
・ポリシー管理型のデータベース・デプロイメントのサポート終了
・エンタープライズ・ユーザー・セキュリティ・ユーザー移行ユーティリティのサポート終了
・Oracle Enterprise Manager Database Expressのサポート終了
・Oracle Wallet Manager (OWM)のサポート終了
・RASADMのサポート終了
・Oracle Label Securityのパラメータおよびファンクションのサポート終了
・Oracle Internet DirectoryとOracle Label Securityのサポート終了
・RADIUSユーザーへの管理権限の付与のサポート終了
・透過的データ暗号化PKIキーのサポート終了
・GOSTおよびSEED TDE暗号化アルゴリズムのサポート終了
・Oracle Database 10Gパスワード検証機能のサポート終了
・Transport Layer Securityバージョン1.0および1.1のサポート終了
・Unix Crypt (MD5crypt)パスワード検証機能のサポート終了
・FIPS強度80の暗号化のサポート終了
・Diffie-Hellman匿名暗号のサポート終了
・Oracle Database Extensions for .NETのサポート終了
・Quality of Service Managementのサポート終了
・従来の監査のサポート終了
・config.shのサポート終了
・OLS表のLABELS列のサポート終了
・32ビットのOracle Databaseクライアントのサポート終了
・Oracle Globally Distributed Database高可用性のためのOracle GoldenGateレプリケーションのサポート終了
・グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(GIMR)のサポート終了
・データ・リカバリ・アドバイザ(DRA)のサポート終了
・DBUAおよび手動アップグレード方法のサポート終了
・Oracle Real Application TestingによるOracle Data Masking and Subsettingのサポート終了
・アドレスの共有グリッド・ネーミング・サービス・オプションのサポート終了
・DBMS_AUDIT_MGMT.FLUSH_UNIFIED_AUDIT_TRAILプロシージャのサポート終了
・AUDIT_TRAIL_PROPERTYパラメータのAUDIT_TRAIL_WRITEモードのサポート終了
・クラスタ時刻同期化サービスのサポート終了
・Oracle Connection Managerパラメータ(CMAN)のパスワード・アクセスのサポート終了
・EUS現行ユーザー・データベース・リンクのサポート終了
・oracle.jdbc.rowsetパッケージのサポート終了
・IBM AIX上のACFSのサポート終了
・RECOVER…SNAPSHOT TIMEのサポート終了
・Oracle ASMフィルタ・ドライバ(ASMFD)のサポート終了

対応策や機能検証をしてみる

元のエクスポート・ユーティリティ(EXP)のサポート終了

長らく非サポートになってはいました。
もうexpdpでやっていこうってことですね!

19cでは「ユーティリティガイド」にかろうじて記述が残っていましたが、26aiではなくなっています。expdp/impdpが推奨されますが、古いDBからexpしたデータを入れることもあるため、impは引き続き使用可能です。

19c ユーティリティ・ガイド
https://docs.oracle.com/cd/E96517_01/sutil/oracle-original-export-utility.html#GUID-901CBBE0-65FB-439E-942D-F2038C18BCD2

26ai ユーティリティ・ガイド
https://docs.oracle.com/cd/G47991_01/sutil/oracle-original-import-utility.html#GUID-B21D5F0E-8C64-4601-9F16-25806677737B

OracleCloud上の実機で確認してみると expコマンド自体はまだ残っているようです。


[oracle@db26ai ~]$ exp

Export: Release 23.26.0.0.0 - for Oracle Cloud and Engineered Systems on Thu Dec 4 02:54:36 2025
Version 23.26.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2025, Oracle and/or its affiliates.  All rights reserved.


Username: 

Oracle Database 10Gパスワード検証機能のサポート終了

DBユーザのパスワードについて、大文字小文字の区別が必須になりました。
「sec_case_sensitive_logon」を「false」にして、しのいでいた方も多いのではないでしょうか。それができなくなっています。

19c:DBユーザのパスワード大文字小文字区別なしは非推奨。
   初期化パラメータ「sec_case_sensitive_logon」を「false」に変更することで
   区別なしにすることができた。

21c:DBユーザのパスワード大文字小文字区別なしは非サポート。

26ai:21c時点ですでに非サポートのため、
   継続してDBユーザのパスワード大文字小文字区別なしは非サポート。
   区別なしには設定できない

従来の監査のサポート終了

従来監査は終了して、統合監査に移行していく必要があります。

リモートOS認証の廃止

こちらももともと非推奨でしたが、サポート終了となりました。
19cでも使われていたお客様がいらっしゃいましたが、使用不可となっています。
対応策を記事にしています。

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