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WiFi・GPS機能付き3Gモジュールを作る(前編)

Last updated at Posted at 2018-05-15

何を作ったのか

WiFi・GPS機能付きの3G通信モジュールです。ただ、HWの設計に関する知識を持ち合わせていないので、0からHWを設計したわけではなく、WiFi機能があるモジュール(ESP8266)と、3G通信、GPS機能のあるモジュール(SIM5320J)を組み合わせたモジュールを作ったという話です。(作ったと言うのだろうか?)

なぜ作ったのか

これを作った当時(2016年くらい)、携帯電波網を利用できる比較的安いArduino向けのモジュールがありませんでした。当時はマイコンによる3G通信で安価なホビー向けの環境は「Raspberry Pi ZERO + 3Gドングル + SORACOM SIM」の選択肢が一般的でした。そんな中「USBドングルでかい、Raspberry Pi ZERO意外とでかい、電源リソース苦しい、Arduino使いたい」という私の我儘を叶えられるモジュールはないかと奔走しましたが、そんな願ったり叶ったりなモノは見つかりませんでした。SORACOMというIoT界の頼れる兄貴が次々と便利な仕組みを作ってくれている中、何とかその波に乗りたいという思いの元、モジュールの自作に踏み切りました。

オープンソースハードウェアに感謝

Adafruitとの運命の出会い

安い3Gモジュールが無いかとネットの海を彷徨っていると、OSH(OpenSourceHardware)で有名なAdafruit IndustriesのAdafruit FONA 3G Cellular(以下Fona)という比較的安価($79.95)なモジュールに出会いました。Arduinoで利用するためのライブラリも提供されています。いたれりつくせりです。しかし技適という壁が立ちはだかり、購入しても日本では使えません。
FONA

モジュール部分を技適対応すればよいのでは?

Fonaには3G通信用のモジュールに「SIM5320」が使用されていますが(画像のものはアメリカ向けのSIM5320A)、特定のアンテナとセットで技適が取得されている「SIM5320J」という日本向けのモジュールがありました。モジュールをこれに置き換えて自分で作成してしまえば、日本で使用することが可能です。そしてAdafruitの製品は全てOSH。全ての回路図がEagle(基板設計用ソフト)のデータ形式で公開されています。自分で作ってしまっても構わないのだろう?と言わんばかりです。

改修内容

FonaはSIM5320の機能を余すことなく使い切るために必要な全ての部品が乗っていました。しかし、3G通信するだけであれば部品点数がグッと減らせそうだったため、以下のような回路に修正することにしました。

  • 電話機能用のスピーカー回路削除
  • イヤホンジャック削除
  • バッテリーは電池駆動を想定したのでリチウム電池用の充放電管理回路を削除

後半に続く

Qiita初投稿のため、画像のアップロード上限が2MBしかなく、画像を用いた説明が全然できないので一旦ここで区切ります。後編に実際の制作過程を記載します。
後半作成しました。こちらからどうぞ。

ちなみに

GPSとWiFiはついてないですが、WioLTEという、もう手軽な携帯通信モジュールは全部こいつで良いんじゃない?的なベストプロダクトがSeeedさんから提供されています。皆さんこれを使いましょう。ありがとうSeeedさん!
WioLTE

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