12
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Google Workspace Studio(旧Google Workspace Flows)で請求書PDFの内容をスプレッドシートに集約する

Posted at

概要

AIトランスフォーメーション部の二宮です。生成AIによる社内の生産性向上のため、各部署の支援やAIスキルのイネーブルメントに邁進しています。

そんな自分たちが期待しているツールとしてGoogle Workspace Flowsというものがあったんですが、これがちょうど今日2025年12月4日にGoogle Workspace Studioとして一般提供されました🎉

これはかなり便利で、誰でも簡単にGoogle Workspace上の業務を自動化できる可能性のあるツールです。やっぱり外部ツールと違って、元々ワークスペースと連携していてそれぞれのユーザー(社員)の適切な権限で実行できるし、Googleアカウントで利用できるというのが強い…。

今回はGoogle Workspace Studioの便利さを説明するため、請求書(PDF)の内容をGoogle スプレッドシートへ自動転記するフローを作成します。Google Drive上にPDFを置くだけで、「ファイル名」「商品名」「請求額」の3項目を抽出し、最終的な確認は人間が行うことを前提とした、実用最小限の構成手順を解説します。

ワークフローの設定

詳しい操作方法は公式ドキュメントを見てもらうことにして、必要最小限のものを提示します。

結論こんな感じの4ステップで実現できます。Zapierなどのノーコード自動化ツールに、組み込みでGemini機能があるような印象です。

スクリーンショット 2025-12-04 20.53.52.png

それぞれのノードの中身を見ていきましょう。Step1はこんな感じで「Google Driveにアイテムが設置されたとき(When an item is added to a folder)」の条件で対象フォルダを設定している感じです。

スクリーンショット 2025-12-04 20.57.11.png

同様にメールやカレンダー、定期実行なども設定できます。

Step 2, 3ではGeminiに問い合わせて(Ask Gemini)ます。けっこう衝撃的だったのが、読み取り機能として別個に用意されてなくて、プロンプトに変数(Variables)としてファイルパスを指示して読み取らせていることです。同様に「WEB検索させる」「直近のメールを参照させる」なども指示できるようです。つまりGeminiノードを使う際にはやや注意が必要で、Sources Gemini can useで必要の無い権限を切っておくべきかもしれません。

スクリーンショット 2025-12-04 20.59.21.png

プロンプトはこんな感じにしてあります。

このpdfの中から「商品名」のみを抽出して
<Step 1: Link to the file>

そしてStep4ではカラムを指定してます。スプレッドシート側で事前にヘッダーとなるカラム(ファイル名, 商品名, 請求額)を入力しておく必要がありました。

スクリーンショット 2025-12-04 21.03.50.png

これを見る限り、余計な文字列もあります。こうした用途にはExtractという専用Actionがあって、そちらを使えば安定的に抽出できました。

まとめ

Difyなどの他のツールに比べて連携先は(まだ?)限られているものの、Google Workspace内だけでもCalendar、Gmail、Google Driveが使えるだけでもかなりの可能性が広がっていると感じます。

この他にも条件分岐やwebhook(つまりSlack投稿が可能)も用意されていて、特定用途のときに自分やチーム宛に通知するような挙動も実現できました。

12
5
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
12
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?