Note:
この記事は 2026年7月14日(太平洋標準時)に公開された Microsoft セキュリティ更新プログラムの概要をまとめたものです。
以下の製品群にフォーカスしたものとなっています。(主にデバイス管理者向け)
・各クライアントOS ( bitness は x64 対象 )
Windows 11 (25H2/24H2/23H2)
Windows 10 (1607LTSB)
・Microsoft Office (Microsoft 365 Apps for Enterprise)
・Microsoft Edge (Stable v150)
Microsoft がナレッジ内で言及している推奨手法(回避策)については"タメ語"で一部表現しておりますが、ご容赦ください。
Summary
・脆弱性修正としては 一般公開/悪用実績ともに1件ずつ。
・ただし高スコアの脆弱性(当記事では9.0以上)が9件。(稀にみる大量発生)
・.NET Framework 系 更新あり。
Windows Client 今月の献立
| Version | Build | CU KB | NetFx KB | SSU KB | Other |
|---|---|---|---|---|---|
| 25H2 | 26200.8875 | 5101650 | 5100998 | - | - |
| 24H2 | 26100.8875 | 5101650 | 5101001 | - | - |
| 23H2 | 22631.7376 | 5099414 | 5101004 | - | - |
| 1607 | 14393.9339 | 5099535 | 5101007 | 5094141(※1) | (5012170) (4589210) ※2 |
※1 単体SSUにおける最新。
※2 Intel マイクロコード更新。
2026-07 .NET Framework 3.5 および 4.8.1 の累積的な更新プログラム (x64 向け Windows 11, version 25H2 用) (KB5100998)
2026-07 .NET Framework 3.5 および 4.8.1 の累積的な更新プログラム (x64 向け Windows 11, version 24H2 用) (KB5101001)
2026-07 .NET Framework 3.5 および 4.8.1 の累積的な更新プログラム (x64 向け Windows 11, version 23H2 用) (KB5101004)
2026-07 Windows 10 Version 1607 (x64 版) 用 .NET Framework 4.8 の累積的な更新プログラム (KB5101007)
2026-07x64 ベース システム用 Windows 10 Version 1607 サービス スタック更新プログラム (KB5099542) # LCU では最新の SSU の適用を強く推奨するという表現。
Microsoft Edge-WebView2 Runtime バージョン 150 Update の x64 ベース エディション (ビルド 150.0.4078.65)
Windows Known issues (2026/7/15 6:00 JST)
25H2/24H2/23H2
| Issues | Status/WorkAround |
|---|---|
| DELLの一部のモデルでは互換性の問題から予期せぬシャットダウン、パフォーマンス低下、発熱、バッテリー消耗の可能性あり | 調査対応中。 |
| 6月のQUを適用後、特定のサードパーティアプリケーションがOfficeアプリケーションやドキュメントを開けない可能性あり。 OfficeアプリとOLE自動化とを組み合わせた場合に発生する。 エラーメッセージは出ない可能性もあり。 CCH Engagement,Workpaper Manager,Dentrix,Softdent,Zotero等 |
今回で修正済。 |
| 6月QUを適用後、アイテムを削除時のダイアログにて、元のファイル名ではない内部のごみ箱用ファイル名($Rxxxxx.ext)が表示される。 | 今回で修正済。 |
| 6月以前の状態において、絵文字パネルにGIFオプションが表示されない可能性あり。 ※プロバイダーによるサービス終了が原因。 |
今回で修正済。 |
Vulnerability
以下の基準でピックアップしたものです。(脆弱性全ての一覧ではありません。)
・ゼロデイ(一般公開/悪用実績あり)
・CVSSスコアが高い (9.0以上)
・その他話題になっているもの
| CVE# | タイトル | 深刻度 | 一般公開 | 悪用実績 | 悪用可能性指標 | CVSSスコア関連 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| CVE-2026-50380 | GDI+ のリモート コードが実行される脆弱性 | 緊急 | なし | なし | 悪用される可能性は低い | スコア : 9.3 攻撃経路:NW 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:必要 スコープ:変更あり 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃者は、特別に細工された(悪意のある画像記録を含む)EMF+ファイルを開くようユーザーを誘導し、ファイルのレンダリング時に画像データを不正処理させ、割り当てられたメモリの境界外にデータを書き込ませてメモリ構造を破損させる可能性あり。 |
| CVE-2026-57092 | Microsoft Windows VMSwitch の特権昇格の脆弱性 | 緊急 | なし | なし | 悪用される可能性は低い | スコア : 9.9 攻撃経路:NW 条件複雑:低 必要特権 :低 ユーザー関与:なし スコープ:変更あり 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃者がゲストの仮想マシンでコードを実行し、Hyper-V仮想スイッチを通じて特別に細工されたネットワーク関連の応答をホストに送信することで、ホストが既に有効ではないメモリにアクセスし、サービス拒否を引き起こしたり、ゲスト仮想マシンの範囲を超えてホストシステム上で特権昇格をする可能性あり。 |
| CVE-2026-56188 | Windows Server ネットワーク ドライバーのリモートでコードが実行される脆弱性 | 緊急 | なし | なし | 悪用される可能性が高い | スコア : 9.8 攻撃経路:NW 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:なし スコープ:変更なし 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃者は特別に細工された悪意のあるトラフィックを送信することで、任意のコードを実行できる可能性あり。 |
| CVE-2026-49798 | Windows カーネルの特権の昇格の脆弱性 | 重要 | なし | なし | 悪用される可能性が高い | スコア : 9.3 攻撃経路:LOCAL 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:なし スコープ:変更あり 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃者は特別に細工されたプログラムをローカルシステム上で実行し、システムにてすでに解放済みのメモリを使用・メモリを破損させ、悪意の悪コードの実行に利用する可能性あり |
| CVE-2026-56190 | リモート デスクトップ プロトコルのリモートでコードが実行される脆弱性 | 重要 | なし | なし | 悪用される可能性は低い | スコア : 9.8 攻撃経路:NW 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:なし スコープ:変更なし 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃者はNLAが無効になっているシステムに特別に細工されたRDPトラフィックを送信することで、正しく初期化されていないメモリを操作し、書き込み方法の制御に活用できるメモリ破損を引き起こす可能性あり。 |
| CVE-2026-50447 | Windows Message Queuing Service (MSMQ) のリモートでコードが実行される脆弱性 | 重要 | なし | なし | 悪用される可能性は低い | スコア : 9.8 攻撃経路:NW 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:なし スコープ:変更なし 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃者は悪意を持って作成されたドメイン名を含むとくべtに細工されたリクエストを送信することで、システム側がこの入力を処理する際に必要なメモリサイズを計算できず、割り当てられているバッファー外にこの入力を書き込み、メモリ破損を生じさせる可能性あり。 |
| CVE-2026-54990 | リモート デスクトップ クライアントのリモートでコードが実行される脆弱性 | 重要 | なし | なし | 悪用される可能性は低い | スコア : 9.8 攻撃経路:NW 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:なし スコープ:変更なし 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃者はRDPクライアントを使用してRDPサーバーに接続するように誘導し、ユーザーがRDP接続を確立する際に、クライアントシステム上でメモリ破損を引き起こす特別に細工された応答を送信することで、ログインしているユーザーの権限で任意のコードを実行する可能性あり。 |
| CVE-2026-49172 | Windows FTP サービスのリモートでコードが実行される脆弱性 | 重要 | なし | なし | 悪用される可能性は低い | スコア : 9.8 攻撃経路:NW 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:なし スコープ:変更なし 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃者は予期される長さを超える特別に細工されたFTPコマンドをFTPサービスに送信することで、サイズ超過状態のコマンドを処理してログを記録する際に、割り当てられているバッファー外にこれらのコマンドを書き込み、メモリを破損させ、サービスのクラッシュや任意のコード実行を可能にする可能性あり。 |
| CVE-2026-42990 | SQL Server ODBC ドライバーの特権昇格の脆弱性 | 重要 | なし | なし | 悪用される可能性は非常に低い | スコア : 9.8 攻撃経路:NW 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:なし スコープ:変更なし 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
CVSS高スコア。攻撃成功のためには特定の条件(プロトコル設定や構成など)がそろっている必要があるため、実行難易度が高い。攻撃者は悪意のあるSQL Serverを用意し、ユーザーやアプリケーションをそのサーバーへ接続させ、影響を受けるコンポーネントの欠陥を誘発する特別に細工されたネットワークデータを送信し、クライアントアプリケーションが予期しない動作をしたり応答しなくなる可能性あり。 |
| CVE-2026-56155 | Active Directory フェデレーション サービスの特権の昇格の脆弱性 | 重要 | なし | あり | 悪用の事実を確認済み | スコア : 7.8 攻撃経路:LOCAL 条件複雑:低 必要特権 :低 ユーザー関与:なし スコープ:変更なし 機密性:高 完全性:高 可用性:高 |
今月のゼロデイ。ADFSにおける不適切なアクセス制御を悪用し、攻撃者が管理者特権を取得する可能性あり。 |
| CVE-2026-50661 | Windows BitLocker セキュリティ機能バイパスの脆弱性 | 重要 | あり | なし | 悪用される可能性は低い | スコア : 6.1 攻撃経路:物理 条件複雑:低 必要特権 :なし ユーザー関与:なし スコープ:変更なし 機密性:高 完全性:高 可用性:なし |
今月のゼロデイ。攻撃者が物理的にストレージにアクセスする際、システムドライブのBitLocker暗号化を回避する可能性あり。 |
M365Apps 今月の献立
| Channel | Build | Remarks |
|---|---|---|
| Current | Version 2606 (Build 20131.20154) | |
| Monthly Enterprise | Version 2606 (Build 20131.20152) Version 2605 (Build 20026.20236) Version 2604 (Build 19929.20264) |
|
| Semi-Annual Enterprise | Version 2508 (Build 19127.20730) | |
| Perpetual Enterprise (Office 2019 Standard) | Version 1808 (Build 10417.20176) |
Office Known Issues (2026/07/15 7:30 JST)
| Apps | Status | Issues | Remarks/WorkAround |
|---|---|---|---|
| 共通 | 調査中 | Officeのテキスト翻訳機能を使用した場合に、結果は見つかりませんでした。というエラーメッセージが出る可能性あり。 | 調査中。 |
| Outlook | 調査中 | Kasperskyアンチウイルスを使用しているとOutlookが予期せずクラッシュする。 | クラッシュ発生時はKasperskyのサポートに連絡してね。 |
| Outlook | 調査中 | オートコンプリートで個別に提案された宛先を削除する×ボタンが期待通りに動作しない可能性あり(MC1234566での機能変更に伴うもの。EXOメールボックスのみ本機能削除が行われるはずが、他のアカウントタイプにおいても無効化されてしまった) | 現在調査対応中。 |
| Outlook | 調査中 | Outlook(Classic) で グループ作成時に「サーバーに接続できません」というエラーが発生する場合あり | 現在調査中。回避策としては、Outlook on the webまたは新しいOutlookを使ってグループを作成してね。 |
| Outlook | 調査中 | 自分のカレンダーや共有カレンダーで会議を更新すると、以下のエラーメッセージが表示される可能性あり ・メッセージが変更されているため、機能が実行できません。 ・他のユーザーや別のウィンドウで変更されたため、そのアイテムは保存できません。 ・メッセージが変更されているため、操作は実行できません。 ・対象が削除されたため操作は実行できません |
調査中。カレンダーイベントを変更する前に1~2分待ってから更新を送信してね。 事象発生時はサポートに問い合わせてね。 |
| Outlook | 非推奨・製品変更 | グループポリシーエディターで"メッセージを送信するとき"ポリシーを構成すると、すべての設定値が既定値で設定され、結果としてOutlookオプションダイアログ側で無効状態となってしまう。 | 修正版の管理用テンプレートをリリース予定(2026/1までに現行ポリシーを削除) |
| Outlook | 調査中 | 共有メールボックスのサービス支援検索にて検索結果が返されない、アプリがぐラッシュする、検索結果から返信すると送信トレイに残る等複数の問題あり | 現在調査中。 |
| Outlook | 調査中 | クラシックOutlook起動時、別テナントから送信されたOMEv2暗号化メールを開けない。開こうとすると"Infomation Rights Management用にコンピューターを構成しています..."とメッセージが表示される。 | 調査中。回避策としては条件付きアクセスの要件から外部ユーザーを除外するか、テナント間アクセスを有効にして他テナントからのMFA要求を信頼設定してね |
| Outlook | 調査中 | メール管理者は Outlook Classic に対して OnlineMeetingsByDefaultEnabled の設定値を適用させることができない | 現在調査中。 |
| Outlook | 回避策提示済 | Outlookデスクトップアプリ(Ver2309以上)を起動した際、予期したプロフィール画像の代わりにサインインボタンが表示され、資格情報を入力して認証しようとしても、「この電子メールアドレスはすでに追加されています」というエラーダイアログが表示されてしまう | 現時点正式リリースの見通し無し。回避策はハイブリッド先進認証にすること。 |
| Outlook | 調査中 | タッチモードで各アプリ(ToDo)が機能しない。 | 回避策→マウス使ってね。 |
| Outlook | 調査中 | 共有カレンダー改善を有効にしたOutlook Classic(Build 19628.20150)にて、定期会議の単一の予定を変更すると、すべての予定が更新されてしまう可能性あり。 | 現在調査中。 |
| Outlook | 調査中 | 会議出席者が、代理人によって変更された添付ファイルを含む会議の更新またはその一部を取得できない可能性あり。 | 可能な限り添付ファイルを SharePoint か OneDrive に保存し、リンクを使用して共有することを推奨。 |
| Outlook | 調査中 | Outlook(Classic)における共有メールボックスに対するサーバー支援による検索機能にて、不具合あり。 ・現在のフォルダーで検索した際、カテゴリーでソートしても結果が返されない。 ・検索するとOutlook自体がクラッシュする |
調査中。回避策としては、レジストリ値を入れることでサーバー支援機能を無効化できる。 HKEY_CURRENT_USER\software\policies\Microsoft\office\16.0\outlook\search DWORD: DisableServerAssistedSearch 値:1 |
| Word | 調査中 | テンプレート(.dot/dotm)を使用してメールマージを行う際にWordがクラッシュする(バージョン2603以降) | 現在調査中。 |
| Word | 修正済 | EUDC文字がスペース文字として現れる可能性あり。(バージョン2603 ビルド 19822.20180以降) | バージョン 2606 (Build 20110.20000)にて修正済。 |
| Word | 調査中 | 編集なしのファイルに対して文書の保存を促すポップアップが表示される | 現在調査中 |
| PowerPoint | 調査中 | 32bitアプリでは秘密度ラベルの自動適用・推奨機能が利用できない。(US英語環境を除く) | 32bitアプリでは当機能がサポートできていないため |
| PowerPoint | 修正済(中) | PowerPoint 2019(Version 1808,ビルド 10409.20028)において、ボリュームライセンスインストールにおいてはファイル破損やデータ損失の可能性があるため、一部機能の無効化を実施中。(オブジェクトの挿入→アイコンとして表示、形式を指定して貼り付けメニューからの図の貼り付け等) | ファイル破損の一部解決があり、ビルド10412.20006にて対応。以下2機能の無効化は継続中。 ・[形式を指定して貼り付け] ダイアログ ボックスから [図 (Windows メタファイル)] として貼り付け。 ・Shapes.PasteSpecial メソッドと View.PasteSpecialメソッド から ppPasteMetafilePicture として貼り付け。 |