ダウンロードしたSentinel-2の衛星データからカラー画像を無料のGISソフトであるQGISを使って,カラー画像化します.
##1. 環境構築.
まずはQGISをダウンロードし環境を構築します.
私のPCはmacですので,OSX用のソフトをダウンロードします.
OS環境:mac OSX 10.12.6 macOS Sierra
QGISのホームページからダウンロードです.
ホームページのダウンロードをクリックし,自分の環境(Windows, MacOSXなど)にあわせたバージョンをダウンロードします.
私はmacなので,”QGIS macOS インストーラ Version 3.2”をクリックします.
ダウンロードし,パッケージを開くと,インストールの順番がついたファイルがあります.
QGISはPython環境で動作しているため,まずPython3.6をダウンロードしインストールします.
私はHomebrewでpython3.6環境を構築していましたが,これではQGISをインストールすることができませんでした.
インストールすると,”Python3.6が入っていません”とエラーメッセージがでてきます.
調べてみると,Pythonのホームページからパッケージをダウンロードしインストールしないといけないみたいなので,
改めてPythonをインストールし直ししました.
そのあと,2.についているGDALをインストールし,3.QGISをインストールして環境構築終了です.
これで,QGIS 3.2.2-Bonnがインストールされました.
##2. QGISによる衛星画像のカラー化.
QGISの使い方は他のページをご参考ください.
Googleで調べると多くの情報があります.
QGISのよいところは,多くのユーザがPluginという簡単な拡張機能を公開していること.
例えば,GoogleMapを使いたいときは,PluginでOpnelayersをインストールすれば使えます.
でも,QGISがVer.3 になってから,上記のPluginが見つかりませんでした.残念.
調べてみるとVe3になってから,今までのプラグインが使えなくなったみたいです.
これについては,また別記事で紹介します.
まずは,先程ダウンロードしたSentinel-2の画像をQGISで表示させます.
今回は,SentinelのData Hubよりダウロードした地震後の北海道厚真町の画像を表示させてみました.
フォルダにあるB02, B03, B04のファイルを選んで,QGISのワークスペースにドラッグドロップします.
次に,この3枚の画像を合成しカラー化させます.これは,"Build Vertual Raster"を使います.
上部のメニューから ラスタ→その他→Build Vertual Rasterを選択します.
入力レイヤの右の選択ボタンから,ドラッグした3つのファイルを選択します.
そして,下にある"バックグラウンドで実行"をクリックし,処理を実行します.
ここで,エラーが発生する場合があるます.どうも,2番めにインストールしたGDALのパスが設定されていないため,
その実行ファイルが見つからないことが原因みたいです.
このエラーが発生した場合は,このページをご参考ください.
私はこの方法で解決できました(感謝).
ただ,みると分かる通り,青みがかった画像になっています.赤と青の画像の配分がうまくいっていないのが原因です.
そのため,赤色にB04,青色にB02を配分させます.
左下のウィンドウにできた”仮想”のレイヤで右クリックしてプロパティを選択します.
そして,プロパティウィンドウから,RGBのバンドの配分を変更します.
Redバンドにバンド3を,Blueバンドにバンド1を選び,”OK”をクリックします.
すると,先程の画像が以下になります.
青みがかった画像から,いつもの衛星画像になったのが分かるかと思います.
北海道の厚真町の土砂崩れが報告されている箇所をみると,以下のようになっているのがわかります.
厚真町の地域の山で,多くの土砂崩れが発生していたことがこの画像よりわかります.
心よりお見舞い申し上げますとともに,被害にあわれたみなさまの一日も早い再建をお祈り致します。
##3. おわりに
今回は,ダウンロードしたSentinel2の画像のカラー化まででした.
次回は,ここにGoogoleMapや国土地理院の地図情報のプラグインの方法について紹介します.
(追記:2019年3月26日)
閲覧数が多く、みなさんの関心が高いことを知りました。
近々、電波衛星(SAR satellite)であるSentinel−1のデータについても、紹介いたします。