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ファン・ダン・ラーン(Fun/Done/Learn)で振り返りしてみた+独自拡張してみた

Last updated at Posted at 2019-03-04

はじめに

以下記事にインスパイアされ、自分のチームでもファン・ダン・ラーン振り返りをしてみたので、その内容のシェア記事です。

ファン・ダン・ラーンとは?
以下フォーマットを用いて、振り返りをすること。
(それ以上の定義は無く、使い方についてはチームごとにカスタマイズされることが前提となっている。)

ファン・ダン・ラーン
ファン・ダン・ラーン(FDL)ふりかえりボードより引用

結論

良いところ

  • 「Fun」の基準があるので、「感情」にフォーカスして振り返りができる。
    • 「感情を発露すること」を「是」とできる空気感が作れることで、心理的安全が醸し出されている感じがある。
    • 普段の振り返りでは「楽しくなかったから・・・」とは言い難かった
  • 「Done(Deliver)」の「線引」があるので、どこまで行けば良いのか?の会話が促進される。
    • 我々が目指していることが何なのか?を振り返りのたびに、話し合うことができる。
    • 線の中/外が明確になるので、「どれを改善すればよいか?」がわかりやすい

カスタムしたところ

  • 「Learn」
    • ウチのチームでは別途「学習した内容をシェアする時間」を振り返りとは別でも受けていたので、「振り返りでわざわざフォーカスする必要が無いね」という話になりました。
    • 何がベストかは決まってないですが、「重力に負けそうな部分(日頃意識するのは難しい部分)」などを定義すると良さそうだなーと感じてます。
    • ウチのチームでは、「ScrumValues(5つのスクラム価値基準)」とか「Dream(個人の理想像)」とかにしたりしてます。
      • 今の所、「Dream(個人の理想像)」が一番しっくりきてます。(ファン・ダン・ラーンより語呂が悪いのが弱点)
      • 「心理的安全性」が脅かされがちなチームであれば「Safe」とか入れても良いかも。(Funに近いかもだけど、明確に抜き出すのが大事なときもある気がする)
      • 「顧客目線」が足りてないなら「Customer」とか。
  • 「Done」の定義
    • 「価値の提供に貢献できた」くらいのニュアンスで使ってました。
      • 『「完遂したこと」というニュアンスでは無い』ということは宣言してました
    • ウチのチームでは「もう少しやりようがあった気がする場合は線の外」くらいの感じで線引してました。
  • 「Fun」の定義
    • 個人の感情のため、否定しない(というか出来ない)ことを前提に主張してもらった

実際の流れ

大きくは以下の流れでやりました。

  1. 個人ワーク:「頑張ったこと」「みんなで話し合いたいこと」「感情が動いたこと」「何かしらの気づき」を付箋に書き出す
  2. グループワーク:順番を決めて交代で、付箋を説明しながらホワイトボードに貼る。(※人数が少ない場合に限る)
  3. グループワーク:どの付箋について振り返るか決める。
  4. グループワーク:振り返り対象について、アイデアを出し合う。
  5. グループワーク:どのアイデアを対策として実行するか決める。

※人数が多い場合
人数が多い場合は、付箋を張ってから、話し合いたいものを投票して決めても良いかも。
ウチのチームは3人&1週間スプリントで、付箋の数も少なかったので、全部話しながら張り出しました。

※他に注意したこと
「付箋に書き出す」のに時間がかかりがちなので、書きたい人だけ一行日記を書けるような場所を用意してました。
振り返りの時に、「あ~、こんなんあったね~」って思い出すのが目的でした。
個人的には結構役に立った。

最終的なホワイトボードはこんな感じ

Dreamのバージョンもあるんですが、とりあえず、一番初回にやったLearnバージョンで載せておきます。
(この時は、1週間スプリント&メンバー2人だけってこともあり、付箋がすっごい少ない。)

2019-02-19_masked_small.jpg

Doneの周りのうにょうにょ線は、「この線を越えたいよねー、この外にあるやつを振り返ろう!」って話をした時の線です。

感想

メンバーの感想

  • 振り返りに感情が乗るのが良い!(今までの振り返りはなんか、人間味が無くなっていく感じがする)
  • (普段は意識しないけど、これなら)「つまらない」に対してのアクションを考えるようになる。

自分の感想

  • 「良かった」「悪かった」の二元論ではなく、複数の基準で評価できるのが現実に即している感じで振り返りやすかった。
    • 「良かったとも悪かったとも言える・・・」みたいな話もあるので。
  • 何も定義がなさすぎて、一番最初の導入は混乱した。(逆に言えば、自分で決めていい自由度の大きい振り返りフレームワークとも言える)
  • 「Done」っていう言葉に引っ張られて「終わったこと」というニュアンスで受け取られがちなので、「Deliver(価値の提供)」という基準であることをファシリテーターは意識しておくべきだと感じた。

さいごに

いろんな振り返りフレームワークがあるので、ぜひ活用していきたいです。
他の振り返り系記事でも言われてますが、「アジャイル・レトロスペクティブズ」を読んでおくとより良い振り返りができると思います。おすすめです。

以上です。

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