Webエンジニア転職活動の振り返り
最近、自社開発企業から内定をいただき転職活動を終えました。
この記事では自分の転職活動を振り返る意味も込めて
- 転職活動の期間
- 応募社数
- 面接回数
- 通過率
- やってきた自己学習
- 面接で聞かれたこと
- 転職活動の進め方
などをまとめておきます。
目次
- 自己紹介
- プログラミングスクールでの学習
- 個人開発
- 資格について
- 学習記録のアウトプットについて
- 転職活動の期間
- 応募した企業の傾向
- 転職活動の結果
- SPI・適性検査・コーディングテスト
- 転職で使ったサービス
- 面接でよく聞かれた質問
- 面接対策
- 転職活動を終えて
自己紹介
自分は30代男で、未経験からSESに転職して現在3年ほどになります。
もともとはプログラミングを仕事として行いたいという思いからエンジニアになりました。
SESで担当していた案件は
- 官公庁系システムの改修や新規開発案件
- 決済アプリ関連の案件
などが中心で、いわゆるWebサービスというよりは業務システム寄りの案件が多い環境でした。
担当工程としては
- 要件整理
- 基本設計
- テスト
- 調査対応
などが多く、実装をがっつり書くというよりは設計寄りの業務が中心でした。
そのため、当初から志向していた開発寄りのスキルを伸ばしたいと考え、Webエンジニアへの転職を決意しました。
プログラミングスクールでの学習
転職までにHappiness Chainというプログラミングスクールで1年4ヶ月ほど学習してきました。
転職活動を始めた時点での学習状況はざっくり言うと以下のような感じです。
- HTML / CSS
- Web技術の基本(HTTP、ブラウザの仕組みなど)
- Vim
- Linux
- Git / GitHub
- Docker
- SQL / DB設計
- REST API
- Python
- Django
- JavaScript
いわゆるWebアプリ開発の基礎を一通り触った状態でした。
ただしフロントエンドについてはまだ弱く、Reactは現在少しずつ触り始めている段階です。
なお、学習開始から今回の内定までの総学習時間は、記録していたログをもとに合計922時間45分でした。
よく「Webエンジニア転職には1000時間学習が必要」と言われることがありますが、自分の場合も結果的にそれにかなり近い学習量になっていました。
個人開発
ポートフォリオとしてDjangoでECサイトを開発しました。
スクールの課題をベースにしつつ、設計や実装は自分で考えて進めました。
主な機能:
- 商品一覧
- カート
- チェックアウト(プロモーションコード対応)
- 注文確定
- 確認メール送信
特に意識したのは状態管理とデータ整合性です。
カートはセッションで管理し、
注文確定時のみDB更新を行う設計にすることで
データ不整合を防ぐ構成にしました。
企業に送っていたポートフォリオ
転職活動ではレジュメとセットで以下のものを企業に送っていました。
- ECサイト(HerokuのデプロイURL)
- ECサイトのGitHubリポジトリ
- GitHubアカウント
- Qiitaアカウント
- 個人ブログ
- Xアカウント
いわゆる「ポートフォリオ」としてはECサイトの個人開発ですが、
それ以外にも日々の学習内容が分かるものをできるだけまとめて送るようにしていました。
実装経験がそこまで多いわけではなかったため、
「普段どんな学習をしているのか」が分かる材料はできるだけ出しておいた方が良いと思い、これらをまとめて企業に送るようにしていました。
資格について
一般的にWeb系のエンジニア界隈では資格はあまり重視されないと言われることが多いです。
今回の転職活動でも確かに資格が直接評価の中心になることはほとんどありませんでした。
ただ、まったく見られていないわけでもないというのが正直な感想です。
事業会社ではSIer出身のエンジニアの方が面接官を担当しているケースも多く、応用情報技術者や情報処理安全確保支援士といった資格について触れていただく場面も割とありました。
もちろん資格だけで評価が決まるわけではありませんが、少なくとも基礎的なIT知識を体系的に学んでいることや、継続して学習してきたことを示す材料にはなっていたのかなと感じています。
実際の面接でも企業によって反応はかなり違いました。
典型的なベンチャー企業では資格にあまり触れられないことが多かった一方で、比較的歴史のある事業会社では評価していただくことが多かったです。
少なくとも自分の場合、資格についてしっかり触れていただいた企業は結果的にすべて一次面接を通過していました。
学習記録のアウトプットについて
今回の転職活動では、Qiitaや個人ブログでの学習記録の継続的なアウトプットについてかなり評価していただけたと感じています。
SESとしての経験は3年ありましたが、担当していた案件は業務システム寄りのものが多く実装経験はそこまで多いわけではありませんでした。
そのため、正直なところ
- SES経験はあるが開発実装は多くない
- 年齢も30代
という経歴だけを見ると、書類選考や一次面接をここまで通過できたとは思えません。
実際、面接の中でも
- Qiitaの記事
- 個人ブログ
- 学習記録
について触れられることが多く、
「継続してアウトプットしている点が良いですね」
と言っていただく場面も何度かありました。
おそらくですが、こうしたアウトプットがあることで
- 実際にどんなことを学んできたのか
- 技術への関心
- 学習の継続力
といった部分が、採用側からも見えやすくなっていたのではないかと思います。
少なくとも自分の実感としては、これらのアウトプットがなければここまで書類や一次面接は通過しなかったのではないかと感じています。
転職活動の期間
- 転職活動開始:2026/1/29
- 内定:2026/3/4
転職活動期間は約1か月でした。
応募した企業の傾向
基本的に自社開発企業に絞って応募していました。
一部、興味のあったWeb系受託企業にも数社応募していますが、
今回は自社開発企業を中心に転職活動を進めていました。
転職活動の結果
最終的に15社で面接を受け、1社から内定をいただきました。
内定をいただいた企業は第一志望だったため、その時点で他の選考を辞退し転職活動を終了しました。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 応募社数 | 117社 |
| 書類通過数 | 23社 |
| 書類通過率 | 約20% |
| 面接回数 | 18回 |
| 内定社数 | 1社 |
※面接回数はカジュアル面談を除く
※面接回数18回は同一企業の一次・二次などを含めた総面接回数
※書類通過後に面接前辞退した企業も含むため、書類通過数と面接回数には差がある
SPI・適性検査・コーディングテスト
SPIや適性検査は割と実施する企業が多かった印象です。
一方でコーディングテストを課す企業はそこまで多くなく数社程度でした。
内容としては既存コードの問題点を指摘したり、修正したりする形式のものが多かったです。
転職で使ったサービス
主に以下のサービスを利用しました。
Green
Web系企業の求人が多くかなり使いやすいサービスでした。
カジュアル面談の機会も比較的多く、企業との接点は作りやすい印象でした。
Geekly
求人数がかなり多く、紹介される案件の幅も広かったです。
今回内定をいただいた企業もGeekly経由の案件でした。
エージェントの方が企業とのやり取りを代行してくれるため、面接日程の調整などもスムーズでした。
また、専用のマイページが用意されており
- 選考状況の一覧確認
- 面接希望日時の送信
- 求人の確認
などをすべてシステム上で管理できたのも便利でした。
システムからおすすめ求人が送られてくる機能もあり、エージェントの方からも自分に合いそうな求人をいくつか紹介していただけたのは助かりました。
転職ドラフト
企業側から年収付きでオファーが届くサービスです。
自分の場合も2社からオファーをいただき、面接まで進んでいました。
自分の市場価値の目安を知るという意味でも参考になりました。
面接でよく聞かれた質問
多くの企業で共通して聞かれる質問がいくつかありました。
また、企業によってはかなり技術的な深掘り質問もありました。
なぜSESからWeb系へ?
これはほぼ必ず聞かれました。
「なぜSESではなくWeb系の事業会社を志望するのか」
「なぜ業務システムではなくWebサービスなのか」
という形でかなり深掘りされることも多かったです。
個人開発・ポートフォリオに関する質問
個人開発についての質問もかなり多かったです。
特に多かったのは以下のような設計に関する質問でした。
- DB設計
- 状態管理
- データ整合性
- セキュリティ対策
例えば
- 同時購入が発生した場合の整合性はどう担保するか
- ECサイトのテーブル設計
- テーブル仕様変更が発生した場合どう対応するか
実際の対面面接では、2人の面接官の前でホワイトボードを使ってテーブル設計を説明するような場面もありました。
- 商品ごとに色違いで価格が異なる場合
- 期間によって値引き・値上げが発生する場合
などの要件が追加されたときに、どのようにテーブルを設計するかを図を書きながら説明する、といった形です。
その場で要件をどんどん追加されながら設計を説明する形で、単なる知識ではなく設計の考え方を見られている印象でした。
また
- なぜそのアプリを作ったのか
- どんな課題を想定して設計したのか
- 実装で工夫した点
など、「なぜその設計にしたのか」という意図を説明できるかどうかも見られている印象でした。
DB設計やセキュリティ対策なども含め、自分が作ったアプリの設計思想を言語化できるかを見られている印象でした。
志望動機
意外とここは聞かれない企業もありました。
ただし聞かれる場合は
- なぜこの会社なのか
- なぜこのサービスなのか
といった点を深掘りされることが多かったです。
単に「成長したい」「Web系に行きたい」といった理由ではなく、その会社やサービスを調べた上で志望しているかどうかを見られている印象でした。
実務で一番大変だったこと
これもよく聞かれた質問の一つでした。
例えば
- これまでの業務で一番大変だったこと
- それをどう乗り越えたのか
といった内容です。
問題が起きたときにどのように考え、どう対応したのかという
問題解決のプロセスを見られている印象でした。
技術系の質問
企業によっては技術的な質問もいくつかありました。
例としては
- SOLID原則
- DRY原則
- DDD
- DI
- MVC
- HTTPメソッド(GET / POST)の違い
- Webセキュリティ(SQLインジェクション、XSS、CSRFなど)
などです。
基本的なWeb知識や設計思想について、
どの程度理解しているかを確認する質問が多かった印象です。
経歴・人物面の質問
技術以外の質問もいくつかありました。
- エンジニアになろうと思ったきっかけ
- 周りからどんな人だと言われるか
- 出身校、部活の話
- MBTI
など、意外と雑談に近い質問もありました。
SESの経験について
SESでの案件についてもよく聞かれました。
- どんな案件を担当していたか
- どんな工程を担当していたか
- チームの中でどう貢献したか
などです。
特に
「その案件で自分は何をしたのか」
という点はかなり見られている印象でした。
将来について
将来像についての質問もよくありました。
- 今後どんなエンジニアになりたいか
- どんな技術領域に興味があるか
などです。
最近のITトピック
- 最近気になったITニュースの感想
- 最近読んだIT関連の書籍についての書評
などを聞かれることもありました。
生成AIの利用について
生成AIの利用についても聞かれることが多かったです。
- 業務や個人開発で生成AIは利用していますか
- 利用している場合、どのような活用方法をしていますか
といった質問です。
年収についての質問
年収についてかなりストレートに聞かれた企業もありました。
例えば
- 未経験転職だと普通は給料が下がることも多いけどその点は理解していますか?
- 希望年収と現年収の差額について、あなたは会社にどんな価値提供ができますか?
といった質問です。
このあたりは企業によってかなり温度差があり、あまり触れない企業もあれば、かなり踏み込んで聞かれる企業もありました。
自分の場合は未経験転職にもかかわらず希望年収をやや強気に設定していたこともあり、その点についてはかなり厳しめに確認されました。
面接対策
実際にやっていた面接対策をまとめます。
転職の軸を整理しておく
志望動機とは別に、「自分がなぜ転職するのか」「どんな環境で働きたいのか」といった転職の軸については、一貫して説明できるように整理していました。
これは企業ごとに変わる志望動機とは違い、どの面接でも自己紹介の流れで必ず話す内容になるため、自分の中でしっかり言語化しておくようにしていました。
志望動機を企業ごとに作る
テンプレを使い回さず毎回作りました。
ポートフォリオを説明できるようにする
ここはかなり重要でした。
例えば
- なぜこの設計にしたのか
- なぜこの技術を使ったのか
といった点を、自分の言葉で説明できるようにしておくことが大切だと感じました。
実装しただけで終わりではなく、「なぜその選択をしたのか」を説明できることが重要だと思います。
転職活動を終えて
今回の転職活動を通して感じたのは、SESでの実務経験があっても業務内容が業務システム寄りで実装経験が少ない場合、そのままではWeb系企業への転職はやはり簡単ではないということでした。
実際、自分も応募社数はかなり多くなり、書類で落ちる企業のほうが圧倒的に多かったです。
SESやSIerでの経験は案件によって内容が大きく異なりますが、自分の場合は要件整理やドキュメント作成など設計寄りの業務が中心で、業務システムでは一部実装を担当することもありましたが、Webアプリの実装経験はありませんでした。
そのため、Web系企業の採用基準では実質未経験に近い扱いになることが多いと感じました。
それでも
- 学習を継続してきたこと
- 個人開発を作っていたこと
- Qiitaや個人ブログで学習記録を継続的に残していたこと
- 面接で自分の言葉で設計意図や学習内容を説明できるようにしていたこと
こういった積み重ねは確実に評価につながっていたと感じました。
特に、自分のように実装経験がそこまで多くない場合は、普段どんなことを学び、どう考えながら開発しているのかを見える形で残しておくことがかなり大事だと思います。
派手な経歴がなくても、継続して積み上げたものがあればWeb系企業への転職は十分狙える。
今回の転職活動を通して一番強く感じたのはそのことでした。
そして今回ここまで来られたのは自分一人の力だけではなく、
スクールのカリキュラムやコミュニティといった学習環境に支えられた部分も大きかったと思っています。
これからWebエンジニア転職を目指している方の参考になれば嬉しいです。