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【AWS CloudFormation】ロール作成を通してポリシーとロールの関係を理解する

Last updated at Posted at 2021-09-09

CloudFormationでRoleを作成しようとしたところ、かなりハマってしまったので、ポリシーとロールの現状の理解をまとめておこうと思います。

■ ポリシーとは

ポリシーとは、だれがどんな操作をどのリソースに対して 行えるかを定義する仕組みです。
ポリシーの定義は主に下記の要素で構成されています。

  • Principal
    誰が に相当する項目。IAMユーザー(ロール)やAWSサービスを指定します。
  • Action
    どんな操作を に相当する項目。 s3:GetObjec のようにAWSサービスとその操作を : 区切りで指定します。
  • Resource
    どのリソースに対して に相当する項目。 arn:aws:s3:::DOC-EXAMPLE-BUCKET/* のように操作対象のリソースを指定します。
  • Effect
    操作を許可する( Allow )か、許可しない( Deny ) かを指定します。

例えば、S3の読み込み専用ポリシー( AmazonS3ReadOnlyAccess )の定義はこんな感じ

AmazonS3ReadOnlyAccess
{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Effect": "Allow",
            "Action": [
                "s3:Get*",  // *はワイルドカード
                "s3:List*"
            ],
            "Resource": "*"
        }
    ]
}

◎ ポリシータイプ

そんなポリシーにはいくつか種類があります。。。が、今回は必要な2に絞って理解していきます。

  1. アイデンティティベースのポリシー
  2. リソースベースのポリシー

◎ 1. アイデンティティベースのポリシー

IAM アイデンティティ (ユーザー、ユーザーのグループ、ロール)にアタッチするポリシーで、アタッチされたIAMアイデンティティが どのリソースに対して(Resource)どんな操作を(Action) 行えるのかを定義します。
誰が(Principal) はアタッチされたIAMアイデンティティであるため、 Principal のセクションは指定しません。
アイデンティティベースのポリシーには次のような分類があります。

  • AWS管理ポリシー
    AWSが用意している再利用可能なポリシー
  • カスタマー管理ポリシー
    ユーザー側で作成した再利用可能なポリシー
  • インラインポリシー
    各IAMアイデンティティに直接追加するポリシー

管理ポリシーとインラインポリシーの比較

例) S3のフルアクセスポリシー

AmazonS3FullAccess
{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Effect": "Allow",
            "Action": "s3:*",
            "Resource": "*"
        }
    ]
}

◎ 2. リソースベースのポリシー

リソースベースのポリシーはAWSリソースにアタッチするポリシーで、リソースが 誰に(Principal)どんな操作を(Action) 許可するのかを定義します。
どのリソースに対して(Resource) はアタッチされたリソースであるため、 Resource セクションは指定しません。
リソースベースのポリシーにはS3のバケットポリシーやIAMロールの信頼ポリシーがあります。
今回理解しておかなければならないのは IAMロールの信頼ポリシー です。

# IAMロールの信頼ポリシー

IAMロールの信頼ポリシーとはIAMロールにアタッチするポリシーで、アタッチされたIAMロールが保有する権限をIAMアイデンティティやAWSサービスに移譲することができます。

例えば、このポリシーはIAMロールが保有する権限をAWS Lambdaに移譲できます。

{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Effect": "Allow",
            "Principal": {
                // "AWS": ["arn:aws:iam::AWS-account-ID:user/user-name-1"] のようにIAMアイデンティティを指定してもOK
                "Service": ["lambda.amazonaws.com"] 
            },
            "Action": "sts:AssumeRole",
        }
    ]
}

■ ロールとは

IAMロールはアイデンティティベースのポリシー(Policies)IAMロールの信頼ポリシー(AssumeRolePolicyDocument) から成り立っており、アイデンティティベースのポリシー の権限を IAMロールの信頼ポリシー で指定したIAMアイデンティティやAWSサービスに移譲することができます。

■ CloudFormationでロールを作成

ポリシーとロールを理解したところで、CloudFormationでロールを作成していきます。

◎ 設定項目

  • RoleName: 任意のロール名を指定します。
  • AssumeRolePolicyDocument
    IAMロールの信頼ポリシーを定義します。
    IAMロールの権限を Principal に移譲するための信頼ポリシーを指定します。
    • Version: 2012-10-17 が現行
    • Statement: ポリシーを定義します。(配列形式)
      • Effect: 操作の許可( Allow )・不許可( Deny )を指定します。
      • Action: s3:GetObject のように、どのAWSサービスの何の操作を対象とするのかを配列形式で指定します。
      • Principal: ポリシーを適用するIAMアイデンティティ、AWSサービスなどを指定します。
        • IAMユーザー: "AWS": ["arn:aws:iam::AWS-account-ID:user/user-name-1"]
        • IAMロール: "AWS": "arn:aws:iam::AWS-account-ID:role/role-name"
        • AWSサービス: "Service": ["ecs.amazonaws.com"]
  • ManagedPolicyArns: 管理ポリシー(アイデンティティベースのポリシー)のARNを配列形式で指定します。
  • Policies: インラインポリシー(アイデンティティベースのポリシー)を配列形式で定義します。
    • PolicyName: ポリシー名を指定します。
    • PolicyDocument
      • Version: 2012-10-17 が現行
      • Statement: ポリシーを定義します。(配列形式)
        • Effect: 操作の許可( Allow )・不許可( Deny )を指定します。
        • Action: s3:GetObject のように、どのAWSサービスの何の操作を対象とするのかを配列形式で指定します。
        • Resource: 操作対象のリソースを指定します。

◎ テンプレート

管理ポリシーを利用するパターンと、インラインポリシーを利用するパターン、2種類の定義を作成します。

AWSTemplateFormatVersion: '2010-09-09'
Resources:
  # 1. 管理ポリシーを利用してRoleを定義
  SampleRole01:
    Type: AWS::IAM::Role
    Properties:
      AssumeRolePolicyDocument: # IAMロールの信頼ポリシーの定義
        Version: 2012-10-17
        Statement:
          - Effect: Allow
            Action:
              - sts:AssumeRole
            Principal:
              Service:
                - lambda.amazonaws.com # AWS Lambdaにロールを適用できるように設定
      ManagedPolicyArns: # 管理ポリシー(アイデンティティベースのポリシー)の指定
        - arn:aws:iam::aws:policy/TranslateFullAccess
      RoleName: sample-role-01
  
  # 2. インラインポリシーを利用してRoleを定義
  SampleRole02:
    Type: AWS::IAM::Role
    Properties:
      AssumeRolePolicyDocument: # IAMロールの信頼ポリシーの定義
        Version: 2012-10-17
        Statement:
          - Effect: Allow
            Action:
              - sts:AssumeRole
            Principal:
              Service:
                - lambda.amazonaws.com # AWS Lambdaにロールを適用できるように設定
      Policies: # インラインポリシーを定義
        - PolicyName: hoge
          PolicyDocument: 
            Version: 2012-10-17
            Statement:
              - Effect: Allow
                Action:
                  - translate:*
                  - comprehend:DetectDominantLanguage
                  - cloudwatch:GetMetricStatistics
                  - cloudwatch:ListMetrics
                  - s3:ListAllMyBuckets
                  - s3:ListBucket
                  - s3:GetBucketLocation
                  - iam:ListRoles
                  - iam:GetRole
                Resource: '*'
      RoleName: sample-role-02

■ 参考記事

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