はじめまして、IT企業に入社して1年目のSEです。
Part1では開発までの道のり、DIYするアプリの概要までをご紹介します。(Step1~Step3)
はじめに
昨年、個人的にAppleWatchを購入しました。今年の春に入社した私は、弊社の取り組みでIoT/ウェアラブルデバイスを活用したDIYをするという活動があり、これはまたとないチャンスと思い、今回AppleWatchのアプリ開発をすることにしました。標題のアプリを作ろうと考えた経緯は【Step3】でご説明します。
...とはいっても、もともとアプリ開発をしていたわけでもないですし、iPhoneユーザではありましたが、iOS(ましてやWatchOS)の知識があるわけではありません。1から勉強するしかない!と思い、以降の手順でDIYを行いました。
【Step1】書籍を購入
そもそもAppleWatchのアプリ開発はあまり頻繁に行われているものではなく、インターネット上のWebサイトの情報は古いものばかりでした。
そこで私は詳しくまとめられている、AppleWatchのアプリ開発に関する書籍を購入しました。
いざ読んでみると、、、
ほうほう、まず通常通りXcodeでiOSアプリを作成する。。。
まず通常通りiOSアプリを作成できない!いきなり躓いてしまいました。しかしここで諦めるわけにはいきません。iPhoneアプリ開発の書籍も購入しました。およそ1か月間、ひたすら購入した書籍を読んで知識を付けました。
【Step2】Xcodeを使って簡単なプログラムを組んでみる
Xcodeがないことには開発は始まりませんから、まずは社内のMacでXcodeを触ってみることに。そこから徐々に操作に慣れてきたので、書籍にあるサンプルプログラムを書いてみました。
驚いたのは、OS側でかなりの処理を用意してくれていたということ。思ったよりも簡単に、複雑な機能の実装が出来ると分かりました。AppleWatchのバッテリー持ちを考慮してのことなのでしょうか。。。
少し希望が見えてきました。
【Step3】DIYするアプリを考える
せっかく「モノづくり」をするわけですから、市場価値、需要を考えることが大切だと思いました。そこで私は、最近ではコミュニケージョンになくてはならない「チャットツール」を作ろうと考えたのです。しかし、ここでも躓きました。いろいろ考えた中ですべての案に対して言えたのは、
「それ、iPhoneアプリでいいじゃん。」
という結論でした。
私は、AppleWatchにしかできない、AppleWatchはこれならiPhoneに勝てる!という点を考えました。
AppleWatchならではのメリット
- ペアリングしたiPhoneとのやり取りであれば、インターネット回線を必要としない
- ポケットから取り出さなくても、内容を確認できる
iPhoneアプリよりも優れていた点は、手を離せない場面でも、腕を見るだけで確認できるという点でした。ならばそのような場面を想定し、特化させたチャットアプリを作ればよい!と思ったわけです。
では、「そのような場面」は何が考えられるでしょう。私なりの回答を以下のようにまとめました。
- 高所作業(高所では少数で作業し、下にいる人が指示を出す場合)
- 会議中など、取り込み中で携帯を取り出しにくい相手に、要件のみ伝えたい場合
- 自身の携帯電話をほかの用途で利用しているとき
これらが挙げられます。また、業務によっては必ずしもインターネット環境が十分でない場合も想定できます。なので、これらの場面における問題を解決するアプリをDIYしてみることにしました。
ペアリングの強み
通常のBluetoothは、接続可能距離が10mとされています。Apple社の公式では、iPhoneとAppleWatchのペアリング可能な距離は30mとされていますが、私が実際に計測したところ、およそ75m地点で接続が切れました。
これは大きなメリットだ。
おそらく公式が打ち出している30mとは、あらゆる障害物を考慮してのこと。私の計測値は障害物のない場所での結果なので、実際の利用を想定すると、30~50mを見ておくとよいでしょう。それでもかなりの強みです!
Part2に向けて
今回はDIYを行うに至った経緯、開発するアプリケーションの概要をご紹介させていただきました。
次回のPart2では、
- いざ実装
- DIY中に気づいた最後の壁
- 気づいた問題に対する対策
- デザインを整える
- 完成品を使ってみた(内部シミュレータ)
の項目をご紹介します。
Part2はこちらから⇩
https://qiita.com/nextvision-sugakir/items/ac55d35fe406d007ae14