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見たいエンジニアの職務経歴書の書き方


前置き

某上場Web系の企業で中途社員のサーバーサイドエンジニアの書類選考や採用面接官などをしています。途中に転職もしましたが面接などの採用に関わり始めてから5年経ちました。

以前に面接についてはこちらの記事を書きました。

エンジニアを面接するときに面接官が本当に知りたいこと

書類選考もしていて、欲しい情報が足りない。本当の実力はもっとあるのでは?と思うこともあり、今回は採用側の立場から、もっと見たい職務経歴書の書き方について書こうと思います。

全てのパターンに当てはまることはなく、主にWeb系の中でもそれなりに大きな会社の中で見てきた観点での話になります。

今回もWeb系の大手企業に入る観点での職務経歴書という前提が付くかもしれません。


しばしば見る、情報が足りない職務経歴書

採用を決めるマネージャがエンジニアでない場合や技術の深さに疎い場合、技術に関してそれなりの評価しか出来ません。

技術が分からないのでチェックされる項目は以下のような感じになります。


  • プログラミング言語

  • 参加したプロジェクト

  • 担当工程

  • 経験年数
    キーワードと数字でのフィルタリングしか出来ないことになります。

ということで、SI系の職歴フォーマットはこれに最適化されている職歴書はちょっと悲しい気持ちになります。

技術に対して雄弁に語るには用意されている枠が狭いからです。

職務経歴書はフォーマットが決まっていません!!

自分の仕事をより表現できるフォーマットを自分で作りましょう。WordでもExcelでもGitHubでも構いません。

(私はGoogle SpreadSheetで作りました)

自分のエンジニアとしての活躍をPRするフォーマットを自分で作り、エンジニアとしての活躍を表現してください。

私もエンジニアなので技術のを深掘りした知識や思考をもっと自慢して欲しいです!


本当に見たい職務経歴書

履歴書はほとんど見てません。 (※個人的見解です)

自己PR文だけは思考が見える時があるので興味深く読みます。

実力を測るのには職務経歴書をメインに読んでいます。

その中で大きく分けて2つの部分をチェックします。

技術スキルと人間としてのソフトスキルです。


技術スキル

まずは多くの人が書かれている、プログラミング言語、データベース、フレームワークなどを見ます。

そして、どのようなプロジェクトでそれらを使ってきたか。

しかしそれ以上に見ようとする部分があります。

それは技術に対する理解の深さや利用に関する思考です。

プログラミング言語とかの技術は道具でしかなくて、それをどれくらい使いこなしているか、練度によって全然違います。

技術タイトルだけ書いても、「使ってみた」だけなの人と使いこなしていてどんな場面で使うべきかを理解し「提案できる」のとは全然違うので、技術タイトルだけ書いて満足しないで表現を足して欲しいと思います。

そのために書くべきことは


  • プロジェクトの中でどのような役割を果たしてきたか


  • どのような理解をしてその技術を使ってきたか

常にビジネスとの相互関係に成るため開発の中でのジレンマは存在します。

その中で求められた要件や期限に対してどのような選択や考えで取り組んだのか。

運用保守なども含めた短期、中期、長期を考えた上での技術選択。

チャレンジするチャンスでどのような技術の提案が出来たか、選択根拠は?

ビジネス側から求められる要件の提案に対して、エンジニア側として技術の提案をどのように出来たかと言うものが一番の力量を測る指標になります。

なぜなら、提案するには自分でその情報を集め、理解し、実行する力が必要だからです。

誰かが決めてくれたアーキテクチャに従うものとは一段違った技術の理解度と行動が必要になります。

たとえば使っているプログラミング言語やフレームワークのバージョンなどを十分理解して、何が良くなったか、変わりに生まれているデメリットは何か。気をつけるべきことが増えているか?など、事象に対して自分の考えも持っていて欲しいです。

そうすると、経歴書上でバージョンが書かれていないと言うことは、その技術の理解の深さをそのまま示すことになります。

全ての領域でカバーする必要はありませんが、自分が得意とする技術に関してはその深さが欲しいと思います。


2つの技術スキル

私は技術について大きく2つの種類に分けて考えています。


  • プログラミング言語やDBが変わっても活用できる基本的で変化が少なく常に必要な技術

  • トレンドや新しく出てきて業務で活用するにはもう少しかかるものなど変化の大きな技術

明確な線引きがあるわけではないですが、基礎力とアンテナのようなものです。

そして双方にあるのは実行力、行動力です。


基礎スキル

デザインパターン (GoF、マルチスレッドデザインパターン など)

アーキテクチャパターン (OOP、DDD、 Cloudアーキテクチャ)

DB特性 (RDB, KVS, カラムナー など)

プログラミング言語の理解の深さ (言語ごとの得意スタイル)

アルゴリズム (数学、データ構造パターン)

まとめると、 技術理解の深さ を知りたい


トレンドスキル

流行りのプログラミング言語、フレームワーク、ミドルウェア、ツール

新しい言語の概念の理解

便利なポイントや導入が進んでいない状況の考察

まとめると、 実行力や手の早さ、アンテナの広さ を知りたい

トレンドスキルだけ沢山書いている人も居ますが、そこから技術の深さは見えません。

バランスよく分かる状態を目指せると良いと思います。


ソフトスキル

ソフトスキルについて詳しくない方はググってください。 → Google:ソフトスキル

エンジニアとは言え、会社に所属する場合は一人の社員であり一人でモノが完成することはありません。

一人で働きたいのであれば会社に所属する必要はありません。

そういう意味で、技術を活用するには周りに与える影響力もエンジニアとしての能力の一部になります。

以下のような項目がプロジェクトを進める中で果たしている役割や思考から読み取ります。


  • チームの中でのコラボレーション力

  • チームを技術やマネジメントにより導くリーダーシップ

  • チーム内、チーム外に与える影響力

  • 課題を発見し、指摘するだけでなく、自分で解決する自走力

などが分かる説明があると良いと思います。

これらを職歴書に書くときに注意することは、抽象的になりやすく、深さが見えなくなってしまうことがあることです。

ファクト(事実)ベースで表現して、数値や変化事象を具体的に書くことを意識できると良いと思います。

例えばリーダーになったから偉いのではなく、リーダーになったときにリーダーらしく行動できることこそが重要になります。

その行動と思考こそがファクトの結果になるはずです。


自己PR枠

現在の仕事の関係で、やりたい技術が出来ていない。そんな人は自分のやりたいと思って触ってみたことをたくさん書いて貰えたら良いと思います。

発信したBlogやQiitaなどの記事や勉強会などで登壇した資料でも良いかもしれません。

プロジェクトに対して取り組む姿勢や意識していることでも良いかもしれません。

自己PRに書いてあることこそが自分が書きたいと思ったものだと思うので、私はここが一番大好きです。

出来れば企業への応募毎に書き換えることをオススメします。企業のことを調べどんな技術やカルチャーがあるかを理解し、その中で自分がやりたいことと貢献できることを数行でも書いてもらえると、会社へのフィット感を測ることが出来ます。

注意として、基本的には「やりたい」==「何かしらの行動」となっている必要があります。

Goが "やりたい" というのであればGoのサイトに行ってダウンロードしてプログラミングすることは誰にも制限されていません。やりたいならばやれる範囲でやっている ことこそ、本当にやりたいという思いの強さを表します。

「何もやっていない」内容をやりたいと書かないでください。そして、自分なりにやったところからステップアップするために会社での業務に使うということが正しいステップだと思います。会社の仕事に成長や機会の全てを依存することは難しいです。

採用活動は決して落とすためにやるのではなく、沢山の仲間を集めるためにやっています。そりゃもうメチャメチャエンジニアの人が欲しいです!!!とは言え質を落とすことは出来ません。

会社と個人の双方にとってメリットになる関係を作りたいのです。


まとめ

職歴書に書いて欲しい、知りたいポイント


  • システムに対する技術活用自慢

  • 技術選択や利用技術に対する意見や考察、思考

  • ビジネスと技術の最適な関わり方の考え

  • 技術選択における周囲への関わり方

  • 将来の成長したい方向性と現在の行動

使ったことがある技術だけが知りだけでなく、関わったことがあるプロジェクトが知りたいだけでもなく

それらを持ってどのような思考と行動を取ったのかを知りたいです。

ぜひより良い職務経歴書を書いてくれると嬉しいです!

深く書くことが出来ないな?と感じたら、今現在使っているフレームワークやライブラリのメリットとデメリットを考えてみて下さい。

それらが出来たあとは次の成長を考えてみてもいいかもしれません。職務経歴書に書ける強みを1つでも作ると魅力的になります。 エンジニアの次のステップへの勉強法こちらの記事も参考にして頂けたらと思います。

職務経歴書をどうやって書いたら分からない!と言う方は相談にも乗りますー

より実力が伝わる職務経歴書を書いて、エンジニアのやりたい仕事が出来る環境で働けることを望んでいます!