※この記事は成功談ではありません。
現在進行形で詰まっている状況と、その中で考えていることの記録です。
はじめに
低予算・少人数でSNSプラットフォームを始めるというのは、
太平洋にいかだで漕ぎ出すようなものなのかもしれない
と感じています。
最近、そんな比喩が頭から離れません。
エンジンもなく、十分な食料もなく、
風や潮の流れがどちらに向かっているのかも分からない。
それでも「向こう岸があるはずだ」と信じて漕ぎ出してしまった、という感覚です。
この記事では、そのいかだの上で
いま何が起きていて、何に悩み、何を疑っているのか
を、実証の途中経過として書き残します。
なぜSNSを作ろうと思ったのか
作っているのは、ねこ好き向けの写真・動画サービスです。
既存の巨大SNSがある中で、
「あえてSNSを作る」という判断は無謀に見えるかもしれません。
それでも、次のように考えました。
- テーマを極端に絞れば成立するのではないか
- 既存SNSでは実現しづらい体験があるのではないか
- 特定の文脈(ねこ)に特化すれば、別の価値が生まれるのではないか
- 保護猫活動の方に全機能・手数料永年無料で提供すれば社会貢献できる
理屈としては、決して荒唐無稽ではない。
少なくとも当時は、そう思っていました。
漕ぎ出してみて分かった現実
実際にリリースして、運用を始めてみると、
すぐに「理屈と現実の差」に直面しました。
- 表示回数やアクティブユーザー数はゼロではない
- 流入自体はある
- それでも新規登録が増えない
- 保護猫団体・カフェなどは全機能永年無料が伝わらない
- 特に、団体・店舗・有名人といった想定していた層が動かない
カードは作られても、
写真や動画が追加されず、そのまま止まってしまう。
いかだは沈んでいないが、ほとんど前に進んでいない。
そんな感覚です。
装備不足を痛感している点
いま振り返ると、装備が足りていなかった点は明確です。
- 広告費がほとんど使えない
- 知名度がない
- 初期ユーザーを一気に運び込む手段がない
- ネットワーク効果が立ち上がる前に力尽きやすい
特に痛感しているのは、
初期体験を案内しなさすぎた
ことです。
価値がないのか、伝わっていないのか
いま一番悩んでいる問いは、ここです。
- そもそも価値がないのか
- 価値はあるが、伝わっていないだけなのか
画像や動画を見るだけなら、既存SNSで十分です。
一方で、ねこを「カード化」「コレクション」「交換」して楽しむ体験は、登録前にはほとんど伝わりません。
以下は、読者に伝えたい“体験要素”をコードブロックで整理したものです(見た目の区切り目的)。
・カード化する
・集める(コレクション)
・交換する
また、次の疑念も拭えません。
・単に面倒なだけなのでは
・猫だけのSNSに需要がないのでは
初期体験が足りていないのかもしれない
最近たどり着いている仮説は、
初期体験の設計が圧倒的に足りていないのではないか
という点です。
ソーシャルゲームのように、最初の数分で「何をすれば良いか」を手取り足取り案内しないと、価値に辿り着く前に離脱してしまうのかもしれません。
ここで想定している“初期の案内”を、あえて仕様メモのように書くと次の通りです。
1. 最初に何をすればいいのか(最初の1アクション)
2. どこまでやると楽しさが分かるのか(最初の達成)
3. 何を達成すれば「使った感」が出るのか(最初の成功体験)
「自由に使ってください」は、初期フェーズでは不親切なのかもしれません。
正直につらいこと
感情の話になりますが、正直に書きます。
・努力と数字が結びつかない
・方向が間違っているのでは、という不安
・機能はあるのに使われない
・無料でも見向きもされない
・どこを直せばいいのか分からない
さらに、現実的な制約として次があります。
・低予算
・少人数
・残り予算が少ない
クラウドファンディングなども視野に入れながら、「このいかだに燃料を足す方法はあるのか」を考えています。
太平洋にいかだで出ることは、無謀なのか
低予算でSNSプラットフォームを始めることは、やはり無謀なのかもしれません。
ただ、完全に無意味だったとも、まだ言い切れません。
- 数字はゼロではない
- 一部には確実に使ってくれている人がいる
- 設計思想自体が完全に間違っているとは思えない
いかだでも、流れに乗れれば陸がある可能性は残っている。
おわりに:古くならないものを、ゆっくり育てる
この記事は、今この瞬間の成果を語るものではありません。
低予算・少人数でSNSプラットフォームを運営していく中で、
何に悩み、どこで立ち止まり、何を考えているのかを正直に書いた記録です。
ただ一つ、はっきりしていることがあります。
それは、ねこみっけというSNSのスタイル自体は、
流行り廃りのあるコンテンツではないということです。
ねこを撮り、記録し、残し、誰かと共有する。
自分のねこだけでなく、他のねこの存在も含めて大切にする。
その体験は、数か月で消費されるものではなく、
時間が経つほど価値が積み重なっていくものだと考えています。
正直に言えば、焦りはあります。
できることなら、もっと早くユーザーを増やしたい。
なんとしてでも、このSNSを使う人を増やしたい。
それは運営として、当然の本音です。
それでも、
短期間で数字だけを追いかけるよりも、
ゆっくりでも、使い続けたい人が増えていく場所を作りたい。
ねこみっけは、そういう時間のかかるSNSであっていいと思っています。
この実証は、まだ途中です。
試行錯誤しながら、迷いながら、改善しながら、
古くならないスタイルを、少しずつ育てていくつもりです。
この試行錯誤は、
ねこ好き向けSNS「ねこみっけ」の運用の中で起きています。