初めに
日本語で書かれたWIndowsでのCARTAインストールについての記事が無かったので書くに至りました。
準備
ここでは(WSL2)Ubuntuをインストールするところから始めます。
すでにインストール済みの方はUbuntuのバージョンが20.04 LTS (Focal Fossa)もしくは、22.04 LTS (Jammy Jellyfish)であることを確認してください。
私の記事が怪しくて信じられないという方は、
こちらの記事を参照してください。
実際、私がインストールしたときもこの記事を参照しました。
では以下から手順です。
準備その1:WSL2 と周辺アプリ機能の有効化
1. スタートメニューの検索バーから「Windowsの機能の有効化または無効化」と入力して設定を開く
2. "Linux 用 Windows サブシステム"と"仮想マシンプラットフォーム"のチェックを付けて OK を押す
3. 再起動
準備その2:PowerShellのアップデート
PowerShellを最新バージョンにしてください(2024年11月時点ではPowerShell7)
PowerShellを開けば
新機能と改善のために最新の PowerShell をインストールしてください!
というやかましい文章と共に右側にリンクが表示されるので、そのリンク先のサイトの指示に従ってアップデートしてください。
アップデートが終わったら再度PowerShellを「管理者モードで」開いてください
WSL(Ubuntu)をインストールします
まずは使用できるディストリビューションを確認します。
wsl --list --online
そうすると大体
NAME FRIENDLY NAME
Ubuntu Ubuntu
Debian Debian GNU/Linux
kali-linux Kali Linux Rolling
Ubuntu-18.04 Ubuntu 18.04 LTS
Ubuntu-20.04 Ubuntu 20.04 LTS
Ubuntu-22.04 Ubuntu 22.04 LTS
Ubuntu-24.04 Ubuntu 24.04 LTS
OracleLinux_7_9 Oracle Linux 7.9
OracleLinux_8_7 Oracle Linux 8.7
OracleLinux_9_1 Oracle Linux 9.1
openSUSE-Leap-15.5 openSUSE Leap 15.5
SUSE-Linux-Enterprise-Server-15-SP4 SUSE Linux Enterprise Server 15 SP4
SUSE-Linux-Enterprise-15-SP5 SUSE Linux Enterprise 15 SP5
openSUSE-Tumbleweed openSUSE Tumbleweed
と出てくるので、
wsl --install -d Ubuntu-20.04
もしくは
wsl --install -d Ubuntu-22.04
と入力して適切なディストリビューションのUbuntuをインストールしましょう。
インストールが終わるとPowerShellでユーザー設定を求められます。
Enter new UNIX username:◧
ここにユーザーネームを入力してください。
当然のことですが半角英数で設定しましょう。
ユーザーネームを入力すると
New Password:◧
とパスワードの設定を求められるので半角英数で入力しましょう。
またこのとき入力したものは画面に映らないので慎重に入力してください。
入力すると
Retype New Password:◧
となるので先ほどと同じパスワードを入力してください。
ここまで出来ればUbuntuの環境は完成です。
いつものPowerShellの文字が緑に色付いたのではないでしょうか。
CARTAのインストール
ここからはCARTAのインストールについて記述します。
まずはUbuntuを起動してください。
記事を書いた後に思ったことですが、自身でディレクトリを作成してからその中にCARTAをインストールした方がいいと思いました。
以下はこちらの記事からの引用です。
CARTAをインストールするためのリポジトリを追加します。
sudo add-apt-repository ppa:cartavis-team/carta
レポジトリを置くか求められますがもちろん[y]を入力してください。
sudo apt-get update
sudo apt install carta
この3つを順々に入れてください。
何もなければこれで作成したディレクトリ内にCARTAがインストールされているはずです。
またこの3つのコマンドを入力する際、何か不自然なエラーが出ていないか確認しましょう。
起動
インストールできたら
:~$ carta
と入力してください。
すると色々表示が出てきて最後の文に
CARTA is accessible at http://~~~
とURLが出てきます。
このリンクを踏むと、既定のブラウザが開かれてCARTAが利用できるはずです。
おめでとうございます。
CARTAの使い方に関しては
https://carta.readthedocs.io/en/4.1/
こちらを読んでみるといいでしょう。
試しに
https://www2.nao.ac.jp/~eaarc/DATARED/presentation_2022Jul/20220705_DR2022_archive_forPublic.pdf
このNAOJ公式が出しているALMAサイエンスアーカイブという大変ありがたいPDFがあるので、これにしたがってALMAのデータをダウンロードしてCARTAで見てみるのも良いかもしれません。
追記
天文の人間はMacユーザーが多く、Windowsの人間は肩身が狭く苦労を強いられることが多いと思います。
(別に排斥運動が起こっているとか、Windowsユーザーは人扱いされないとかそういうわけじゃないんですけどね。日本でIphoneユーザーがやたら多いのと同じようにみんなが使っているからMacだと都合がいいから浸透したとかそんなところだと思います。というかCARTAもCASAもMacかLinux用しかないんですよねこういうところなんでしょうね。)
頑張りましょう。
何か間違っている点などありましたらお手数ですがお知らせいただけると幸いです。
参考記事