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Watson Discoveryの歴史をまとめてみた

Last updated at Posted at 2022-02-17

本記事の内容は 2021/12末時点の情報です。

Watson Discoveryとは

Watson Discoveryの概要についてはこちらの記事がとても参考になります。
Watson Discoveryの概要まとめてみた

Watson Discoveryの歴史

Watson Discoveryには大きく「検索」機能と「テキスト分析またはマイニング」機能があります。
また、提供形態としてIBM CloudとCloud Pak for Data(CP4D)があります。

それぞれ今までどういう製品を経由して、今の状態になったのか、少し歴史を紐解いてみました。

image.png

※ WEXAC : Watson Explorer Analytical Component
※ WEXFC : Watson Explorer Foundational Component
※ WEX DAE : Watson Explorer Deep Analytical Edition
※ WD : Watson Discovery
※ CP4D : Cloud Pak for Data
※ RT : Relevancy Training
※ SDU : Smart Document Understanding

はじまりは、1998年にIBMの東京基礎研究所が開発したTAKMI(Text Analysis and Knowledge Mining)というテキスト・マイニング技術です。
これが後に、DiscoveryのContent Miningのベースとなります。

一方、検索機能は IBM OmniFind Enterprise Editionという製品がありました。
しかし、2012年にIBMがvivisimo(企業向け検索エンジンを提供していた会社)を買収し、InforSphere Data Explorerという名前で検索を担う製品を発表しました。

これらの製品がWatson Explorerという共通の名のもの統合されたのが、2014年です。
Watson Explorereという名前は統一されたものの、中は2つの異なる製品が含まれていました。
テキスト・マイニングがメインのWatson Explorer Analytical Component。
(厳密には、検索機能はあります。おそらくOmniFindベースのもの?)
検索がメインのWatson Explorer Foundational Component。
(こちらが、vivisimoベース)
Watson ExplorerのEditionによってどちらの製品が利用できるかが異なります。
異なる製品のため、インストール方法も異なればサポートされるOSなども異なっていました。

その後、2018年に検索&テキスト・マイニングを提供する新しい製品oneWEXが登場しました。
このoneWEXが、今のDiscoveryのContent Miningに似ています。

一方で、2016年に大量のデータを検索し、適切な意思決定を支援するサービスとしてWatson DiscoveryがIBM Cloudで登場しました。(この時期、他にもWatson APIが多く登場しましたね)
IBM CloudのDiscoveryは、年々様々な機能が追加され拡張を続けます。

そして、2019年にIBM Cloudで提供していたWatson DiscoveryとoneWEXの一部の機能が統合され、Watson Discovery for CP4Dが誕生しました。
その後、製品は機能拡張を続け現在も日々拡張されています。

Watson Discovery for CP4Dが登場したことで、IBM CloudのWatson Discoveryにも変化がありました。
IBM CloudのWatson Discoveryには検索機能のみで、CP4DのWatson Discoveryには検索機能もContent Miningもあります。
この違いを吸収するために、IBM CloudのWatson DiscoveryにもContent Mining機能が使えるようになりました。
これが、2020年に登場したPremiumプラン(有料)です。
ここで、APIのバージョンがV1とV2に分かれました。

この変化に伴い、現在、V1のWatson Discovery(LiteプランやAdvancedプラン)は新規に作成することはできず、V2のインスタンスのみ作成できる状態となっています。

ふぅ。といった感じで今のWatson Discoveryがあります。

Watson Discoveryの提供形態

上記の歴史的背景があり、現在では以下のような提供形態となっています。
image.png

参考情報

IBM CloudのそれぞれのプランとCP4Dでは若干提供される機能が異なりますので、詳しくは製品マニュアルを参考にしてください。

お断り

このサイトの掲載内容は私自身の見解であり、必ずしも所属会社の立場、戦略、意見を代表するものではありません。 記事は執筆時点の情報を元に書いているため、必ずしも最新情報であるとはかぎりません。 記事の内容の正確性には責任を負いません。自己責任で実行してください。

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