はじめに
最近VMwareを使った環境で作業することがありました。
自分でも検証用の環境などを仮想マシンを使って構築できるようになりたいと思い、VMware製品を用いて最近よく使うRHELのインストールに挑戦してみたいと思います。
VMwareとは
仮想化ソフトウェア製品を中心に提供しているメーカーの名前であると同時に、VMwareの製品を使った仮想化環境のことを指すこともあります。これ以降では仮想化環境を指す言葉として使用していきます。
仮想化とは
ハードウェアの中で、抽象的なサーバーなどをソフトウェアによって動かすための枠組みのことを言います。
ハードウェアのリソース(プロセッサー、メモリー、ストレージなど)を複数の仮想的なコンピューターに分割して動作させることができます。
仮想マシンごとに、独自のオペレーティング・システム(OS)を実行することができるため、ハードウェアの一部で実行していても、それぞれ独立したコンピューターとして動かすことができます。
また物理と比べると、ソフトウェアであることから仮想的なコンピューターのCPUやメモリなどのリソース構成の変更も自由に行うことができます。
環境
- 物理環境
- ホストOS
- Windows10
- 仮想環境
- VMware Workstation Pro (For Windows) 17.6.1
- ゲストOS
- Red Hat Enterprise Linux release 9.5
前提条件
RedHatアカウントを登録済みであること
実践
1. Broadcomのアカウント登録
インストールする前にBroadcomサポートポータルのアカウントが必要になるため、登録していきます。
以下公式ドキュメントを参考にします。
サポートポータルのページにアクセスします。
アクセスすると、「User Regitration」画面が表示されるので必要事項を入力して「Next」を押下します。
「Next」を押した後、認証コード入力画面に遷移します。
入力したメールアドレス宛に認証コードが届くので、コードを入力して[Verify & Continue] を押下します。
基本情報入力画面に遷移するため、必要事項を記入し利用規約に同意のチェックも入れた後
[Create Account] を押下します。
これでベーシックユーザーアカウントの登録は完了となります。
[Yes, I want to build my profile] を押下し必要事項を記入するとケース管理、製品ダウンロード、ライセンス情報などの様々な機能が追加で使えるようになるそうですが、
今回は、「I'll do it later」で問題ありません。必要に応じて追加してください。
登録完了後、ポータルサイト画面に遷移するので、画面右上の「login」を押下してログインします。
2.VMware Workstation Proのインストーラーダウンロード
ダウンロードも以下の公式ドキュメントを参考に実施します。
ポータルサイトにログインした後、画面右上にある赤矢印の部分を押下すると、製品の分類名が表示されます。
今回は、VMwareWorkstation Proを探しているため、「VMware Cloud Foundation」を押下します。
サイト ID に関連付けられている製品のリストが表示されます。
検索バーで、「workstation」のように、対象製品名を入力します。
今回は、「VMware Workstation Pro」を選択します。
製品ページに遷移した後、対象製品のリリースパッケージとサービスパッケージを選択します。
今回は、「VMware Workstation Pro 17.0 for Windows」の「17.6.1」を選択します。
選択した後は、コンポーネントのファイルのリストが表示されます。
今回は、一種類のみなのでHTTPS Downloadのマークを押下しダウンロードします。
「Ⅰ agree to the Termsand Conditions」のチェックを入れないとダウンロードできないので注意
3.インストール実施
インストーラーがダウンロードされたので、管理者権限で起動します。
起動後、セットアップ画面が表示され、インストールプロセスが始まります。
「次へ」を押下します。
「使用許諾契約書に同意します」にチェックを入れて「次へ」を押下します。
以下のようなアイコンが追加されているのが確認できました。
そのまま、ダブルクリックで起動します。
初回起動時にライセンスの確認ダイアログが表示されます。
今回は、「個人利用目的で…」を選択して「続行」を押下します。
「完了」を押下すると、VMwareの管理画面が表示されインストールが無事完了しました!
4.仮想マシンの作成
管理画面にある「新規仮想マシンの作成」を押下して、ウイザードを開始します。
ゲストOSインストール画面に遷移します。
「後でOSをインストール」を選択し「次へ」を押下します。
OSの種類とそのバージョンを選択します。
今回はRHEL9をインストールするので「Linux」「Red Hat Enterprise Linux9(64ビット)」を選択し、「次へ」を押下します。
デフォルトの名前とデフォルトのフォルダーの場所を指定します。
今回は仮想マシン名を「RHELtest」とし、Cドライブの空きがあまりなかったため
Dドライブにフォルダを作成しました。
ディスク容量の指定画面に遷移します。
今回は推奨サイズの20GBで、「仮想ディスクを単一ファイルとして格納」を選択し「次へ」を押下します。
「ハードウェアをカスタマイズ」を押下すると、物理リソースを分配するような形ですが
メモリなど好きな大きさに変更できます。
今回はメモリを2GB⇒4GBに変更しました。
右側のシークバーかMB単位で直接数字を入力することで変更できます。
変更「閉じる」を押下し前の画面に戻ります。
作成した仮想マシンのタブが追加され、無事作成することができました!
5.RHEL9のisoファイル取得
RedHatアカウントが登録済みあることを前提とし、以下のサイトにアクセスします。
画面のメニュータブから「Products」を選択し「Red Hat Enterprise Linux」を押下します。
ダウンロードページに遷移し、「Download/Sign up」を押下します。
今回は最新版をインストールしたいと思います。
画面中段辺りまでスクロールし、Red Hat Enterprise Linux ISO and imagesメニューから
対象アーキテクチャの「Download ISO」を押下します。
「Thank you for downloading!」が表示されていることとisoファイルがダウンロードされていることを確認します。
6.仮想マシンへRHEL9のインストール
VMwareの画面に戻ります。
「仮想マシンの設定を編集する」を押下します。
設定画面から、「CD/DVD(SATA)」を選択します。
デバイスのステータスの「起動時に接続」を選択します。
接続の「ISOイメージファイルを使用する」を選択します。
その状態で「参照」を押下し対象のisoファイルを選択後「OK」を押下します。
インストーラー画面が表示されるので、「Test this media & install...」を選択しEnterキーを押下しインストーラーを起動します。
インストールプロセスの言語選択画面に遷移します。
今回は「日本語」で選択し「続行」を押下します。
!マークが付いている設定項目は必須となるのでそれぞれ設定していきます。
rootパスワードを登録します。
任意の内容を入力後、完了を2回押すことで設定できます。
ユーザーを作成します。
任意のユーザー名とパスワードを入力後、完了を2回押すことで設定できます。
インストール先を設定します。
今回は一旦何もせずデフォルトで設定します。
ソフトウェアの選択をします。
「Server wit GUI」を選択し「完了」を押下します。
すべての設定が完了したら「インストールの開始」を押下します。
インストールが無事完了しました!
完了後、「システムの再起動」を押下します。
再起動するとログイン画面が表示されます。
先ほど作成したユーザーかroot アカウントでログインすることで、操作が可能になります。
これでインストール完了です、お疲れ様でした。
7.参考文献
VMware製品のインストール方法
Broadcom Support Portalでどう変わった? VMware製品のダウンロード・ライセンスキーの管理
無料で始めるVMware Workstation!インストール手順と使い勝手
VMware・仮想化について
VMwareとは?初心者でもわかりやすく解説!
VMwareとは?IBM
今さら聞けない「仮想化」とは? 概要やメリット、クラウドとの違いをわかりやすく解説
RHELインストール方法
Installation of RHEL 9.0 on VMware Workstation 16 Pro.
Red Hat Enterprise Linux 9.0の入手方法/Qiita