Keras(TensorFlow) GPU Support for Windows
Keras は高水準のニューラルネットワークライブラリで、バックエンドにTensorFlowを使用しています。TensorFlow は機械学習に用いるためのソフトウェアライブラリです。TensorFlow はGPUをサポートしており、CPUよりも高速に機械学習させることができます。本記事は Windows 上で Keras または TensorFlow でGPUを利用する方法を紹介します。
公式サイト
前提条件
本記事では NVIDIA 製 GPU を搭載した PC で、ハードウェア要件を満たしており、最新の GPU ドライバーをインストールしている前提で進めます。
TensorFlow のバージョン確認
TensorFlow は 1.15 以前のリリースではパッケージが CPU と GPU で分かれていますが、最新のリリースでは統合されています。詳しくはこちらを参照してください。
TensorFlow で GPU を利用するには NVIDIA CUDA Toolkit と NVIDIA cuDNN が必要になります。
Windows 上の TensorFlow で GPU を利用する場合、バージョンを 2.10 以前にする必要があります。最新バージョンを利用する場合は公式で確認してください。本記事では Windows で利用できる バージョン 2.10 を使用します。TensorFlow 2.10 は cuDNN 8.1 と CUDA 11.2 でビルドされています。詳しくはこちらを参照してください。
NVIDIA CUDA Toolkit のインストール
TensorFlow 2.10 のビルドに使用された CUDA 11.2 をダウンロードして、インストールします。本記事では最新の CUDA Toolkit 11.8.0 を使用します。from NVIDIA CUDA Toolkit.
※ CUDA Toolkit のインストール時に、カスタムインストールオプションで CUDA のみ選択してインストールします。
NVIDIA cuDNN のインストール
CUDA 11.x の cuDNN をダウンロードしてインストールします。本記事では最新の cuDNN 8.9.1 for CUDA 11.x を使用します。 from NVIDIA cuDNN.
こちらの Windows インストールガイドに沿ってインストールしてください。
TensorFlow のインストール
pip コマンドで TensorFlow 2.10 をインストールします。
pip install tensorflow==2.10
TensorFlow の動作確認
次の Python のコードを実行して、GPU が利用できるか確認します。
import tensorflow as tf
print(tf.config.list_physical_devices('GPU'))
実行結果に device_type='GPU'
があれば、TensorFlow で GPU が利用できます。詳しくはこちらを参照してください。
[PhysicalDevice(name='/physical_device:GPU:0', device_type='GPU')]