Cloud Functions

Google Cloud Functions（GCF）は、Google Cloud が提供するサーバーレスなイベント駆動型関数実行サービスです。インフラ管理不要で、コードを書いてイベントトリガーを設定するだけでデプロイできます。

特徴

• 完全マネージド：サーバーのプロビジョニング・スケーリング不要

• イベント駆動：Cloud Storage、Pub/Sub、HTTPなど様々なトリガーで動作

• スケーラブル：アクセスに応じて自動スケーリング

• 課金体系：実行時間とリソース使用量に基づく従量課金（リクエスト数にも依存）

主なユースケース

• Cloud Storage にファイルがアップロードされたらサムネイルを自動生成

• Pub/Sub 経由でキュー処理・バッチ処理を非同期で実行

• HTTP API を簡易的に作る（Webhookなど）

• Firestore にデータが書き込まれた際の通知処理

サポートされているトリガー

トリガーの種類	主な用途
HTTP トリガー	REST API や Webhook
Cloud Pub/Sub	非同期メッセージ処理
Cloud Storage	ファイルアップロード検知
Firestore / Firebase	DB変更イベントの検知
Cloud Tasks（v2）	スケジュール処理や遅延実行

開発とデプロイの流れ

# 1. プロジェクト設定
gcloud config set project [PROJECT_ID]

# 2. 関数ファイルの作成 (例: index.js / main.py)

# 3. デプロイ（例: HTTPトリガー）
gcloud functions deploy helloWorld \
  --runtime python311 \
  --trigger-http \
  --allow-unauthenticated

# 4. 確認
gcloud functions describe helloWorld

ランタイム一覧（2025年現在）

• Node.js（18, 20）

• Python（3.10, 3.11）

• Go（1.20, 1.21）

• Java（11, 17）

• .NET（6）

• Ruby（3.0）

• PHP（8.1）

Cloud Run や Cloud Functions for Firebase との違い

項目	Cloud Functions	Cloud Run	Firebase Functions
実行モデル	関数単位	コンテナ単位	Firebase向け関数
起動時間	やや短い	長め	Firebase統合
柔軟性	△	◎（任意のコンテナ）	△（Firebase連携に特化）

よくある落とし穴

• Cold Start が発生する場合あり（特にリージョン初回呼び出し時）

• ランタイムによっては 最大実行時間 や メモリ制限 に注意

• 長時間処理やバッチには不向き → Cloud Run や Workflows の検討を