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医療介護現場に笑顔を増やすプロダクトを実装したい-スマイルレポート1

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私は在宅医療に携わる医師です。
医療現場の課題をプログラミングの技術で解決するため2021年10月から学び始めました。

これまでも、申し送りを行うための仕組みや、訪問先で記載したカルテについて写真を撮れば自動で事務さんがみれるようになる仕組みを実装し日々の臨床で使っています。

今回、自院だけでなく多くの医療機関や介護施設で使ってもらえるプロダクトの開発を考えていて、今回の記事ではそのプロダクトの完成イメージを共有したいと考えています。

スマイルレポート

プロダクト名はスマイルレポートといいます。
スマイルレポートは、サンクスレポートとヒヤリハットレポートに分かれています。

サンクスレポート

サンクスレポートは、職場内の他のスタッフに対する感謝をレポートするものです。
「訪問に出ている自分に代わって明日のカルテと処方の出力をしてくれた」
「忙しい自分の代わりに初診患者さんの情報を入れてくれた」
など、自分が感謝した体験を報告してもらいます。
サンクスレポートによって感謝を伝えることができますし、感謝を受ける行動を知ることにもつながります。

入力方法としては、Googleフォームを使うことを考えています。

また、職場外の人から感謝されたことを自分で報告しても良いと考えています。

ヒヤリハットレポート

ヒヤリハットレポートは、従来紙ベースだったヒヤリハット報告をデジタル化したものです。

こちらもGoogleフォームを使います。

ヒヤリハット報告を行いづらい背景について考えた

実は、ヒヤリハット報告のデジタル化を行うことで医療介護現場のミスの繰り返しを減らすことができるのではないかというのが、元々のアイデアでした。

紙ベースで書くのが面倒で、ファイルにとじ込まれて共有もされにくかった従来のヒヤリハット報告をGoogle Formを用いてデジタル化することで報告と共有を行いやすくするという考えです。
ハインリッヒの法則から重大な事故の背景には300件のヒヤリハットがあるとも言われており、ヒヤリハット報告と共有を活用し同様のヒヤリハットを減らすことは重大事故を減らすことにもつながります。

しかし、そもそもの課題として、ヒヤリハット報告は基本的にミスの報告でありヒヤリハット報告を前向きにどんどん書こうと考えづらいことや、ヒヤリハット報告を行うことが報告者にとって明確なメリットを感じづらいことなどがあると考えました。

このため考えたのが今回のスマイルレポートです。
ヒヤリハットのようなミスの報告だけでなく、感謝の報告も行うことで報告の習慣をつけます。
サンクスレポートで感謝が増え、ヒヤリハットレポートでミスが減れば、全体として職場に笑顔が増えると考えてスマイルレポートと名付けました。

具体的な画面とさらに報告しやすくする仕組み

さらに報告を増やす仕組みとして、ポイント制の導入を考えています。

この画面をベースにして、基本的に毎日報告します。
名称未設定.jpg
サンクスレポートを選べば、感謝したかされたかを選択。
名称未設定1.jpg
一方、ヒヤリハットレポートを選べば、よくある状況を選択して報告。
名称未設定2.jpg
そして最後に、そのまま詳細報告を行うかどうかを尋ねます。
名称未設定3.jpg

はじめのページで「レポートなし」を報告しても1ポイントゲットできるようにすることで、毎日の報告を習慣づけます。
また、報告の敷居を下げるため、タブを選択するだけの簡易報告と詳細報告に分けて、簡易報告だと3ポイント、詳細報告をするとさらに5ポイントが入るようにして、うちの法人ではこのポイント数も賞与の基準に入れることを考えています(細かなポイント数については検討の余地がありそうです)。

技術面に関して、まだまだ検討が必要で基本はGoogleフォームとGoogleスプレッドシートを用いることを考えていますが、ポイント制をどのように実装するかや、簡易版の報告者名をどのように把握するかなど、考える必要がある部分が複数あります。(もし参考の記事などありましたら教えていただけますと、とってもありがたいです)

2022年1月の間にある程度形を作ることを考えており、Qiita記事上でも作成経過を報告しておこうと考えていますので、また読んでいただけると嬉しいです。

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