あのとき、俺は思っていた
「クラウドに移行したら、DBAの仕事がなくなるんじゃないか?」
あれからいくつものADBインスタンスを立て、止め、復旧し、調査し、学んできた。
気づけば、俺はADBを“使いこなせる側”になっていた。
ADBはたしかにチート級だった。
だが――チートを使いこなすにも、スキルが要る。
オンプレDBAが得てきたものは、無駄じゃなかった
むしろ、俺たちがオンプレで積み重ねてきたものこそが、
ADBの仕組みを深く理解する力
自動化の限界を見抜く洞察
クラウドトラブルへの耐性と冷静さ
これらの“武器”として、クラウド世界で役立っていた。
ADBを“使える”DBAと、“使われる”DBAの差
ADBを「勝手にやってくれる箱」と思っていると、
いざという時、何もできない。
でも、裏側の構造や設計思想を理解していれば、
SQLが遅い原因を分析できる
ストレージ課金の無駄を見つけられる
セキュリティポリシーと運用を橋渡しできる
ADBの上に立つDBAになれる。
自動化の時代は、「誰が自動化を理解しているか」が勝負だ。
俺たちは“手で守る”時代から、“仕組みで支える”時代へ
オンプレで最強だった俺たちは、
ADBという異世界で戸惑い、苦しみ、成長した。
今やるべきは、過去を否定することじゃない。
過去の知識を“次のフェーズ”へ持ち込むこと。
設計力
調査力
運用視点
セキュリティ感覚
チューニングの勘
それらをクラウドの言語に翻訳できるDBAが、これから求められる。
チートDBAとは、「やらなくていいことを見極めるDBA」
やみくもに全部やるんじゃない。
やらなくていいところはADBに任せる。
任せてはいけないところは、自分が責任を持つ。
その判断力こそが、これからの 生き残れるDBAの資質 だ。
転生の旅を終えて
気づけば、俺の“クラウド転生ガイド”も終わりに近づいている。
けれど、本当の旅はここからだ。
マルチクラウド?
コンテナDB?
分散DB?
AIによる自動運用?
…まだまだ、学ぶことも、やれることもある。
最後にひとこと
「オンプレで最強だった俺が、クラウドに転生しても、やっぱり最強だった」
そう胸を張って言えるDBAが、
次の時代を引っ張っていく。
読んでくれたあなたへ
この10回のシリーズを通して、
少しでも「クラウド怖くないかも」「ADBって試してみようかな」
そんな気持ちが芽生えたなら、DBAとしての進化はもう始まっています。
ご愛読、ありがとうございました。
ここから始まる、あなたのクラウド転生物語へ――
でも、旅立つ前にひとつだけ教えておこう。
この異世界(クラウド)には、無償で試せる門 がある。
そう、ADBをお金をかけずに構築して、思う存分触れる特別な入口だ。
番外編|えっ、ADBって“無料”で転生できるんですか!? では、その"召喚方法"を伝授しよう。