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有線マウスを修理しよう

Last updated at Posted at 2021-08-08

(夏休み企画 6/20)

キッズも参加する、ワークショップ用のマウス。

  • 小さな手でも扱える小型マウス
  • 有線接続
  • 安価
  • 丈夫

しかしながらさすがにキッズの荒行下ではマウスは消耗品。
特にあるのが、ケーブルの断線。

今回は、ケーブルが断線した場合の修理をしてみます。

環境

IMG_20210808_234042.jpg

  • マウス
    • Fujitsu M520
    • msi M1232
    • aigo Q805 リールマウス
  • Ubuntu 20.04 LTS Linux (トラブルシューティングに使います)

準備するもの

  • 壊れたマウス
  • Linux マシン
  • USB A プラグ ないし USB A ケーブル
  • はんだごて

トラブルシューティング

Linux マシンでターミナルを開き、以下のようにしてカーネル出力をモニターします。


$ dmesg -w

マウスをUSBにつなげます。正常な場合、以下のように出てきます。


[407606.892466] usb 1-1.2: new low-speed USB device number 24 using ehci-pci
[407607.006939] usb 1-1.2: New USB device found, idVendor=1bcf, idProduct=0007, bcdDevice= 0.14
[407607.006944] usb 1-1.2: New USB device strings: Mfr=0, Product=2, SerialNumber=0
[407607.006947] usb 1-1.2: Product: USB Optical Mouse
[407607.014486] input: USB Optical Mouse as /devices/pci0000:00/0000:00:1a.0/usb1/1-1/1-1.2/1-1.2:1.0/0003:1BCF:0007.000D/input/input22
[407607.014755] input: USB Optical Mouse as /devices/pci0000:00/0000:00:1a.0/usb1/1-1/1-1.2/1-1.2:1.0/0003:1BCF:0007.000D/input/input23
[407607.014980] hid-generic 0003:1BCF:0007.000D: input,hiddev0,hidraw0: USB HID v1.10 Mouse [USB Optical Mouse] on usb-0000:00:1a.0-1.2/input0

何も出なかったら、断線しているか、内部の回路が壊れています。
そして、大体は断線が原因です。

断線を直す

有線マウスが断線するところは大体2箇所です。

ここと

IMG_20210808_171401.jpg

ここ。
image.png

どっちが断線しているのでしょうか?

簡単に調べる方法としてケーブルを少し引っ張ってみます。本来であればしっかりと引っ張る力に抵抗がありますが、
断線している場合は抵抗が小さい箇所があり、少し力を入れるとちぎれてしまいます。

IMG_20210808_190011.jpg

この例では、USB A プラグの根元で断線していたようです。

この場合、ケーブルを剥いて新しいコネクタに繋ぎ直します。

根元が断線していた場合は、ケーブルを交換します。

ケーブルを剥く

内部の信号線を出してみます。

IMG_20210808_171449.jpg

USB 内部の色は本来は以下のようになっていますが

信号 USB規定色
5V
D-
D+
GND

今回例にした3つのマウスでは、マウスによってバラバラでした。

信号 Fujitsu M520 msi M1232 aigo Q805 リールマウス
5V
D-
D+
GND

Fujitsu M520だけ規格どおり、あとはデタラメですね!
このように、どれがどれかというのは都度都度テスターなどで確認する必要があります。

コネクタをつける

このようなコネクタを用意しました。
IMG_20210808_180513.jpg

Fujitsu M520の場合は標準の色配置なので、シールドと共に以下のように結線します。
コネクタの配置は写真では下から 5V,D-,D+,GND の順番です。
IMG_20210808_233120.jpg

PWE線だった場合

PWE線というのは細い銅線1本1本にポリウレタン塗装がなされているものです。マウス用途の場合はPWEを使ったストランド線になっていて芯線に樹脂繊維、側線に8本(aigo Q805)ないし 10本(msi M1232) のPWE線の構成になっています。
IMG_20210808_175401.jpg

樹脂繊維を丁寧に分けて

IMG_20210808_211108.jpg

繊維を切り去ってからPWE部分のみにはんだづけします。

IMG_20210808_181450.jpg

コネクタにはんだづけします。

IMG_20210808_182135.jpg

IMG_20210808_182142.jpg

ケーブルを交換する場合

マウス本体側近くで断線していた場合などはケーブルを交換します。

携帯用 USB ケーブルはよく携帯接続側コネクタが破損しますが、その場合 USB A コネクタとケーブルは正常なのでそういったケーブルを流用します。

IMG_20210808_212959.jpg

内部を開けて、基板にケーブルを接続します。

※注意! ホイールを壊さないように!

image.png

今回の作例では、内部を開けた時にホイール軸を折ってしまいました。折ったことに気づかずに、ケーブル断線の修理完了後気がついて、結局マウスは使えなくなってしまいました。

IMG_20210808_213439.jpg

aigo Q805 リールマウスの基板の場合、

  • V 5V
  • G GND
  • C D-
  • D D+

でした。

今回の USB ケーブルは標準色に近かったので以下のように配線し、組み直しました。

image.png

テストと仕上げ

dmesg でちゃんと認識しているかな? 確認。

うまくいったら、コネクタのカバーを付けて、完成です。

IMG_20210808_233743.jpg

注意!!!!!

これはUSBをマウスではありませんが、USBから5Vを取り出すためにジャンクのケーブルを使って配線しました。しかしながら、なにかおかしいので調べてみると赤がGND、黒が5Vになってました。中国に行った時に買ってきたケーブルでした。危ない!

IMG_20210910_173356.jpg

こういっった事故を防ぐためには、テスターで調べないと危ないかな・・・

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