2025年2月ごろから、宇宙での食料生産を目指して自宅で植物噴霧栽培ロボットを制作しています。
使用する植物や種は最寄りの園芸店で購入しています。
栽培方法
噴霧栽培
水耕栽培の一種で、植物の根に養液を吹き付ける方法です。水耕栽培と比べて、根の呼吸が保たれる、使用する水や液肥の使用量が節約できる等のメリットがあります。
植物の根から下をボトルに入れて口で固定し、下から養液を噴霧します。
ポットで市販されている苗を購入し、以下の手順で噴霧栽培化を行います。
河野悦昌、「市販の苗をミスト栽培化してみよう」、Journal of Space Farm Vol.2 2025-1 Revised Edition 20250607 第8章 Page77-80 )
袋栽培
噴霧栽培の植物をビニール袋で覆って栽培します。空気は二酸化炭素を回収して注入する予定です。
地上で栽培する際に病害虫の蔓延を防げること、宇宙で栽培する際に真空あるいは真空に近い環境に袋を設置できれば施設の建設コストが削減できることが開発の目的です。

水耕栽培
市販の苗を噴霧栽培化するときや種を発芽させるときに使用します。
種から育てるものは噴霧栽培できる苗になるまで水耕栽培します。発芽するまでは切れ目を入れたスポンジや紙の上に種を植え付け、発芽してからは砂を入れたスポイトやペットボトル等で栽培します。
市販の苗は洗浄して根の土を落としてから養液に漬けることで、噴霧栽培の環境に慣らします。

露地栽培
大豆、キャベツ、白菜、バジルは噴霧栽培用に購入したものと同種の苗を土に植えて露地栽培しています。
屋内で噴霧栽培しているものとの比較が目的です。

これまで育てた植物(栽培開始時期、栽培方法)
観賞用ケール(2025年2月下旬、噴霧栽培)


展示以外は水やりが手動で忘れることが多く、干からびてしまいました
キヌア(2025年3月5日、水耕栽培)
ヒユ科の植物で、主に種を主食として食べますが葉も食べることができます。ここでは、市販の食用のキヌアを水耕栽培で発芽させました。

水を染み込ませたキムワイプの上に50粒ほど並べ、適宜水を足します。

発芽したところで土を入れたスポイトに入れて水に浸しましたが、それ以上育ちませんでした。
米(2025年5月上旬、水耕栽培)

塩水で重い種もみを選別して芽が出るまで水に漬けます。芽が出たらキヌアと同じように育てます。

発芽しましたが、それ以上育って苗になる前に枯れました。
大豆(2025年6月8日、水耕栽培、露地栽培)


切れ目を入れたスポンジに植え、発芽したら個別に水耕栽培します。

根にカビが生えて失敗。

11月中旬追記:露地栽培のものが1株あり、結実しているのが確認できました。
キャベツ、白菜(2025年9月上旬、噴霧栽培・露地栽培)
比較用に露地栽培するものと合わせて同種のキャベツと白菜を2株ずつ購入しました。


屋内で栽培していたものは噴霧栽培化から1週間程度で枯れました。


露地栽培しているものは9月頃まで虫害で葉がなくなりつつありましたが、11月初旬現在は新しい葉が出てきています。
11月中旬追記:キャベツは気温が下がるにつれて結球し始めています。
バジル、ミント(2025年9月12日、噴霧栽培・露地栽培)
バジルは露地栽培用と合わせて2株購入しました。


袋栽培のものは順調に育ち、トルティーヤパーティに持ち込んで収穫して食べました。

プランターで露地栽培しているバジルもうまく育っています。

11月中旬追記:花が咲きました。放置すれば葉が固くなって食味が落ちますが、種が取れるのでこのまま観察を続けます。
ブロッコリー(2025年10月中旬、噴霧栽培→袋栽培)

噴霧栽培

袋栽培化(写真左)
光量不足で育たなかった点を常時照明点灯に、噴霧栽培の水が不足しがちだった点を水が循環するように改良しました。11月初旬現在は枯れずに育っています。

11月中旬追記:展示会で折れてしまいました。葉が数枚枯れていますが芯部分は無事なので経過を観察します。
かぶ、小松菜(2025年10月2日、水耕栽培)


大豆と同様にスポンジに植えました。今回は発芽した種が少なく、発芽したものも給水と光量が足りず枯れました。
まとめ
手動噴霧から自動噴霧、照明などを導入した結果、11月現在栽培しているブロッコリーは順調に栽培できています。
種からの水耕栽培が毎回うまく育たずに枯れる課題があるので、水耕栽培にも定期的に給水する仕組みを作ったり、カビ対策として毎日洗浄したりして種から噴霧栽培まで育てられるようにしたいです。
