Aurora Serverless v1 から v2 への移行手順

Posted at 2024-08-15

はじめに

2024 年 12 月 31 日に Aurora Serverless v1 はサポートを終了します。ここでは Aurora Serverless v2 へアップグレードする手順を紹介します。

Aurora Serverless v1 と v2 の違い

Aurora Serverless v1 と v2 は DB クラスターおよびインスタンスに大きな違いがあるので、事前に概念を確認してください。

DB クラスター
- v1 は Serverless
- v2 は Provisioned
DB インスタンス
- v1 はインスタンスが存在しない
- v2 は Serverless（Provisioned インスタンスと共存可）

以下記事の「Provisioned と Serverless の違い」が参考になります。

アップグレード前提

Aurora Serverless v2 が対応するエンジンバージョン (Aurora PostgreSQL 13.12) を利用
アップグレードにブルー/グリーンデプロイは利用しない

対応するエンジンバージョンおよびエンジンバージョンのアップグレード方法は以下を参照してください。

アップグレードパス

アップグレード手順の概要です。公式ドキュメントも確認してください。

Aurora Serverless v1 DB クラスターをプロビジョニングされた DB クラスターに変換
Aurora Serverless v2 リーダー DB インスタンスを DB クラスターに追加
Aurora Serverless v2 DB インスタンスにフェイルオーバー
リーダー DB インスタンスの追加（オプション）
プロビジョニングされた DB インスタンスの削除（オプション）

アップグレード手順

Aurora Serverless v1 クラスターの用意

説明用に Severless v1 を用意します。AWS CLI を実行します。

2024 年 4 月現在、マネジメントコンソールから Aurora Serverless v1 を起動することはできません。

アクセスキー発行はせず、CloudShell, Cloud9, IAM ロールアタッチ済みの EC2 での実行をおすすめします。

aws rds create-db-cluster --db-cluster-identifier sample-cluster \
    --engine aurora-postgresql --engine-version 13.12 \
    --engine-mode serverless \
    --scaling-configuration MinCapacity=2,MaxCapacity=4,SecondsUntilAutoPause=1000,AutoPause=true \
    --master-username username master-user-password password \
    --db-subnet-group-name sample-db-subnet-group

プロビジョニングされた DB クラスターへ変換

AWS CLI を実行してクラスターを変換します。

この操作はマネジメントコンソールからでは行えません。

Unknown options: エラーが出た場合、新しい AWS CLI に更新してください。

aws rds modify-db-cluster \
    --db-cluster-identifier sample-cluster \
    --engine-mode provisioned \
    --allow-engine-mode-change \
    --db-cluster-instance-class db.t3.medium