はじめに
前回の記事の続きになります。前回の記事はこちらからご覧ください。
この記事では法律に色々触れますが、専門家の見解ではないのでご注意ください。
サービスを一般公開するとなったら一回弁護士さんとかに見てもらう予定です。
法律や収益面について検討していく
Anzdropは技術的には運営が中身を閲覧できない設計ですが、
それによって法的責任が免除されるわけではありません。
むしろ、
- コンテンツを事前に検知できない
- 悪用の温床になりうる
という特性上、一般的なサービス以上に運用設計が重要になります。
また、どれだけ社会的に良いサービスだったとしても維持コストはかかるので
今回は収益面についても考えていきたいと思っています。
法律面を検討していく
専門家の見解ではないからお気を付けください。
まずは法律面について検討していきます。
ChatGPTに聞いたところ今回のAnzdropで注意しなくてはいけないものは以下のようです。
- 不正指令電磁的記録に関する罪
- 資金決済法 / 特定商取引法
- プロバイダ責任制限法
- 児童ポルノ禁止法
- 刑法(幇助・共犯)
- 個人情報保護法
- 電気通信事業法
- 著作権法
- 商標法
などです。多すぎます。それぞれ見ていきます。
不正指令電磁的記録に関する罪
こちらは簡単に言うとウイルスやマルウェアに関する法律です。
主な分類としては
- ウイルスを作る
- ウイルスをダウンロード・保存する
- ウイルスを他人に配布する
以上の3つが違法になります。
Anzdropのようなファイル共有サービスは悪い人によって
マルウェアを配布するのに利用される恐れがあります。
また、不正指令電磁的記録に関する罪において運営者が直接処罰対象になることは少ないっぽいですが
- 悪いとわかっているのに放置した場合
- マルウェアの悪用を助長していると判断された場合
には幇助などの形で責任を問われる可能性があります。
しかし、Anzdropではエンドツーエンドの暗号化を採用しているため、
技術的にコンテンツの内容を事前に検査することは不可能です。
そのため
- ダウンロードページに通報ボタンを設置
- 通報内容や件数に応じてスコアリングを行う
- 一定のスコアを超えた場合、警告表示やアクセス制限などの段階的な対応を行う
- 通報が集中した場合のみ、URLにアクセスしてメタデータを確認する
また、運営者は復元鍵を保持できないため、ファイルの中身を閲覧することができません。
そのため削除の判断については
- 通報の内容
- 通報の信頼性
- メタ情報の解析
などの複数の要素をもとに判断し、問題がある場合は削除することでこの問題を解決します。
資金決済法
資金決済法では以下の二つを規制しています
- 前払いでお金を受け取る仕組み
- 仮想通貨や送金サービス
ここに関してはAnzdropでは一般的なサブスク形式での
マネタイズを検討しているためこの問題には該当しにくいです。
しかし、ビットコインでの決済も考えているため
こうなると多少話が変わります
調べてみた感じ暗号資産をサービス内で残高として保持したり、
ポイント化したりする仕組みは資金決済法上の規制対象になりそうです。
しかし今回検討している仕組みは、3ヶ月ライセンスみたいなのを販売する予定なのですが、
この場合は資金決済法の「前払式支払手段」に該当しにくいっぽいので大丈夫っぽいです。
(ほかにも具体的なルールはあるので気を付ける必要はありますが)
特定商取引法
ネットで物やサービスを売る際に関係してくる法律です
このようなネットで何かを売る際には
- 事業者名
- 所在地
- 連絡先
- 料金
- 支払方法
- 返金条件
- 解約方法
などを記載する必要があります。
これらに対応するため、特定商取引法に基づく表記ページを作成し、
ユーザーが容易に確認できる位置に設置します。
最近の大体のWebサービスではフッターのところから見れたりします。
プロバイダ責任制限法
ユーザーが投稿した違法コンテンツについて運営者の責任範囲を定めた法律です。
主なポイントとして
- 投稿内容を知らなかった場合に運営は責任を負わない
- だめだとわかっていてもすぐに対応した場合もOK
といった感じです。
しかし、違法性を認識した後に放置してると責任が発生します。
またユーザーは運営者に対して発信者情報開示請求を行うことができ、
- IPアドレス
- ログ情報
の開示を求めることができます。
ログの管理が重要ってことです。
ここまででAnzdropで問題になりそうな点を確認します。
- 違法コンテンツのアップロード
- E2EEによる内容が見えない点
- 通報後の対応の遅れ
などが問題に上げられそうです。
これらの問題については
- 通報機能の設置
- 通報に基づく迅速な対応
- 通報後の段階的なアクセス制御
- 最低限のログの保存
といった運用によって内容には介入しないが、違法行為は放置しないよ!
という方針を採ります。
児童ポルノ禁止法
センシティブな内容のため、本記事の内容を全面的に信用せず、必要に応じて専門家の確認を行ってください
児童ポルノの製造・所持・提供・配布などを厳しく禁止する法律です。
この分野は、青少年保護の観点から特に厳格に規制されています。
重要なポイントとして
- 所持だけでも違法
- 配布はより重い処罰が下される
- 未遂や幇助も対象
- 見つかった場合の対応が重要視される
などが挙げられます。
このAnzdropでは以下のような対策を行います。
- 通報機能に児童ポルノ報告用のカテゴリを設ける
- 該当する通報は最優先で処理を行う
- 一定の信頼性のある通報については即時にアクセス制限を行う
- ページの削除と同時に関連ログを保全する
などの対策を行います。
ここに関しては変なことすると一発アウトの領域のため
一般公開の際には明確に対応方針を記述していきます。
刑法(幇助・共犯)
これは横断的な法律です。
簡単に言うと、悪いことをした本人のみでなく
- 共同で犯罪を実行した場合
- 犯罪のお手伝いをした場合
についても処罰対象となります。
直接やってなくても手伝えばダメということですね。
Anzdropのようなファイル共有サービスでは
- 違法ファイルの配布
- マルウェアの拡散
- その他違法行為
などに間接的に利用される可能性があります。
Anzdropでは
- ダメだとわかっていて放置した
- 違法利用を前提とした設計にしていた
- 通報が来ていたのに無視していた
などの項目に当てはまる場合捕まる可能性があります。
そのため
- 利用規約において違法行為を明確に禁止する
- 通報に対して迅速に対応する
- 最小限のログを保持する
- 通報機能を整備する
といった対応を行ってこの問題を解決します。
個人情報保護法
ユーザーの個人情報の取得、利用、管理について定めた法律です。
AnzdropではE2EEを採用しているため、運営者がファイル内容を見ることはできませんが、
- IPアドレス
- アクセスログ
- 決済関連情報
- 通報時の情報
などの一部のメタデータについては取り扱う必要があります。
特にIPアドレスやアクセスログについては
- 違法行為への対応
- 通報への対応
- サービスの保護
などの観点から最低限の保持が必要になると考えています
一方でプライバシーを重視するサービスとして、
必要以上の情報収集は行わない方針です。
そのためこのサービスでは、
- 本名や住所など不要な個人情報を収集しない(というか管理めんどくさい)
- 必要最小限度のログのみ保存する
- 広告目的のトラッキングを行わない
- ログの保存期間を設定する
といった設計にします。
また、アクセスログの保存期間については長期間のトラッキングを避けるために
約15日程度を想定しており、その後は自動削除する予定です。
さらに本サービスではCloudflareなどの外部サービスを利用する予定ですが
プライバシーポリシー内で明示を行います。
だから悪いことには使わないでおくれ。
電気通信事業法
インターネット通信や通信サービスを提供する事業者に関する法律です。
Anzdropのようなファイル共有サービスも
- インターネットを通じてデータを送受信する
- ユーザー間の通信を仲介する
という性質を持つため、場合によってはこの法律に関係してきます。
重要なポイントとしては通信の秘密です。
簡単に言うと
- ユーザー間の通信内容
- 通信履歴
などを正当な理由なくみたり、使っちゃダメということです。
AnzdropではE2EEを採用するため、ここら辺は大丈夫かなと思います。
もう一つのポイントは通信内容への過剰介入についてです。
ここら辺はファイルの内容を解析して広告に使うとか、
ファイルを積極的に監視するとかだと問題になる可能性があるっぽいです。
Anzdropでは大丈夫かなと思います。
また、ログを取らなすぎると発信者開示請求などの際に問題になる可能性があるため、
前述のとおり、必要最低限度のログを短期間保持するようにします。
また、サービス内容によっては「電気通信事業」に該当し、
総務省に届け出が必要になることがあります。
DMとかは電気通信事業に該当するっぽいですね。
個人開発のサービスにクソリプを飛ばしているのをよく見ます。
今回のAnzdropのサービス内容については規制対象になりにくいっぽいです。
ただし、ここら辺は解釈が複雑になるため、一般公開時には弁護士さんに見てもらう予定です。
著作権法
言わずと知れた著作権法は著作物と著作者を保護するための法律です
ファイル共有サービスでは特に重要な部分であり、
- 映画
- 音楽
- 漫画
- ゲーム
- ソフトウェア
などの違法アップロードに利用される可能性があります。
また、著作権法では
- 著作者の承諾を得ずに行ったアップロード
- 配布
- 不特定多数への送信
などが問題になります。
AnzdropのようにURL共有型のサービスであっても、
第三者がアクセス可能な場所に置く時点で問題になります。
また、実際にアップロードを行ったユーザーのみでなく、
違法性を認識しながら適切な対応を行わなかった場合には運営者にも責任が及ぶ可能性もあります。
AnzdropではE2EEを採用するためコンテンツ内容を事前に確認できなかったり、
自動スキャンが困難になるという問題が起こります。
つまり、プライバシー保護と著作権保護の間にトレードオフが存在してしまうわけです。
この問題の解決策として多くのサービスが採用している
「Notice & Takedown」方式を採用します。横文字やめてください。
簡単に言うと
- 権利者から通報を受ける
- 問題がある場合は削除する
といった運用方法です。
そのためAnzdropでは
- 通報フォームの設置
- 段階的な対応
- 権利者本人などには優先的な対応
- 短期間の必要最小限のログの保持
を行い、この問題を解決します。
商標法
サービス名やロゴ、ブランド名などを保護する法律です。
今回のサービスでは
- Anzdrop
- ロゴ
- ドメイン名
などが関係してきます。
「Anzdrop」という名称についてJ-PlatPatで簡単な商標調査を行いました。
現時点では
-
Anzdropの完全一致 - 「アンズドロップ」に近い名称
について大きな問題は見当たりませんでした。
一方で「androp」などの一部似た名称は存在しているため
一般公開前には改めて確認を行う予定です。
まとめ
ということでいったんはここまでです。
今回は法律ということもあって堅苦しい文章が多かったような気もしますが気にしないでください
あと収益面についてもこの記事内で書こうと思いましたが、思ったより量が多くなったため次回の記事に回します。お楽しみに。
あとCodexを初めて使ってみました。すごかったです。
以上です