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Oracle WebCenter Content 14c(14.1.2.0.0)をインストール・構成してみた

Last updated at Posted at 2025-01-15

はじめに

昨年2024年12月に Oracle Fusion Middleware 14c(14.1.2.0.0) がリリースされました。リリースの詳細については、以下ブログ記事をご参照ください

この記事ではOracle WebCenter Content 14c(14.1.2.0.0) をインストールおよび構成の手順について簡単にまとめます。

今回構築する環境はこちら(↓)

image.png

Oracle Cloud Infrastructure(OCI)のコンピュート上にWebLogic Server(WLS)とWebCenter Content(WCC)の14.1.2.0.0をそれぞれインストールします。なお、データベースはOCI Base Database(BaseDB)を利用します

1. 環境準備

WCCをインストールするための環境を準備します。OCIのテナンシは開設済で、コンパートメントは作成済であることとします

1.1 仮想クラウド・ネットワーク(VCN)の作成および構成

1.1.1 VCNの作成

VCNを作成します。VCNウィザードの起動 から インターネット接続性を持つVCNの作成 を選択し、CIDRブロックやサブネットなどはデフォルト設定のままで作成します。VCN名は任意ですが、ここではwcc14cvcnと指定します
image.png

1.1.2 セキュリティ・リストの更新

  1. パブリック・サブネットに割り当てらてたセキュリティ・リストDefault Security List for wcc14cvcnを開き、イングレス・ルールを1件追加します

    • ソース・タイプ: CIDR
    • ソースCIDR: 0.0.0.0/0
    • IPプロトコル: TCP
    • ソース・ポート範囲: All
    • 宛先ポート: 7001,16200,16250,16225
    • 説明: (任意)

    image.png

  2. 続けてプライベート・サブネットに割り当てられたセキュリティリストプライベート・サブネット-wcc14cvcnのセキュリティ・リストを開き、イングレス・ルールを1件追加します

    • ソース・タイプ: CIDR
    • ソースCIDR: 10.0.0.0/24
    • IPプロトコル: TCP
    • ソース・ポート範囲: All
    • 宛先ポート: 1521
    • 説明: (任意)

    image.png

1.2 データベースの作成

1.2.1 OCI Base Database の作成

WCCのリポジトリとして利用するデータベースを作成します。今回はOCI Base Databaseを利用し、プライベート・サブネットに作成します。具体的な作成手順は以下のチュートリアルを参考にしてください

今回は以下の条件で作成しました(名前等は任意でOKです)

  • DBシステム情報
    • DBシステム名: wcc14cdbsystem
    • シェイプの構成
      • シェイプ・シリーズ: AMD
      • OCPUの構成: VM.Standard.E5.Flex
      • 1ノードあたりのOCPU数: 1
    • ストレージの構成
      • 使用可能なデータ・ストレージ: 256GB
    • DBシステムの構成
      • 合計ノード数: 1
      • ソフトウェア・エディション: Enterprise Edition
    • ライセンス・タイプ: ライセンス込み
    • ネットワーク情報の指定
      • VCN: wcc14cvcn
      • サブネット: プライベート・サブネット-wcc14cvcn
      • ホスト名接頭辞: wcc14cdb
  • データベース情報
    • データベース名: orcl
    • データベース・イメージ: Oracle Database 19c
    • PDB名: pdb1
    • 管理者資格証明の作成
      • ユーザー名: sys
      • パスワード: (条件を満たすパスワードを入力)

image.png

WCC14cが対応するデータベースの種類やバージョンは最新のCertification Matrixをご確認ください
https://www.oracle.com/middleware/technologies/fusion-certification.html

後の作業(スキーマ作成やWebLogicドメイン作成)でデータベースの接続先を指定します。プラガブル・データベース接続の接続先文字列をメモしておきます

image.png

1.3 WCCサーバー用のコンピュートの作成および構成

WebCener Contentをインストールするコンピュート・インスタンス(以降WCCインスタンス)を、パブリック・サブネットに作成し、構成します

1.3.1 コンピュート・インスタンスの作成

コンピュート・インスタンスをパブリック・サブネットに作成します

  • 名前: wcc14c-ap-1
  • イメージ: Oracle Linux 8
  • Shape: VM.Standard.E5.Flex
    • OCPU数: 1
    • メモリー量: 16GB
  • ネットワーク
    • VCN: wcc14cvcn
    • サブネット: パブリック・サブネット-wcc14cvcn
  • ブート・ボリューム
    • サイズ: 50GB
      image.png

1.3.2 ブート・ボリュームの拡張

この作業は任意です。

ブート・ボリュームのデフォルト・サイズ(50GB)でもWCCのインストールおよび起動はできますが、容量ギリギリまで使ってしまいます。容量を少し増やす場合は、ブート・ボリュームを100GB程度まで拡張してください(もしくは、ブロック・ボリュームをアタッチし、そこにWCCソフトウェアをインストールする)

ブート・ボリュームの拡張手順は、以下のドキュメントやQiita記事を参考に作業してください

1.3.3 oracleユーザーの作成

WCCソフトウェアをインストールおよび実行するoracleユーザーを作成し、パスワードを指定します

SSHでWCCインスタンス(wcc14c-ap-1)にopcユーザーで接続します。なお、XXX.XXX.XXX.XXXはWCCインスタンスのパブリックIPアドレスを指定します

% ssh -i ssh-key-xxx.key opc@XXX.XXX.XXX.XXX

WCCインスタンスで、以下コマンドを実行します

[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo groupadd oinstall
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo useradd -g oinstall oracle
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo passwd oracle
Changing password for user oracle.
New password:
Retype new password:
passwd: all authentication tokens updated successfully.
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ 

1.3.4 Firewallポートの解放

インターネット経由でWCCにアクセスできるように、OSのFirewallポートを解放します。今回解放するポートは、パブリック・サブネットに割り当てられたセキュリティ・リストに追加した4つのポート(7001,16200,16250,16225) です

WCCインスタンスにopcユーザーで接続し、以下コマンドを実行します

[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo firewall-cmd --zone=public --permanent --add-port=7001/tcp
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo firewall-cmd --zone=public --permanent --add-port=16200/tcp
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo firewall-cmd --zone=public --permanent --add-port=16250/tcp
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo firewall-cmd --zone=public --permanent --add-port=16225/tcp
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo firewall-cmd --reload
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo systemctl daemon-reload

1.3.5 VNCサーバーのインストールおよび構成

WCCをインストールする際に、Oracle Universal Installerのグラフィカル・インタフェース(GUI)を使います。そのため、WCCインスタンスにGUIデスクトップとVNCサービスをインストール・構成し、クライアントPCからTigerVNC Viewerを利用し、Linuxのデスクトップにアクセスできるようにします

詳しい手順は、こちらのQiita記事に記載されていますので、ご確認ください

WCCインスタンスにSSHで接続
ローカルPCからWCCインスタンス(wcc14c-ap-1)にopcユーザーで接続します

% ssh -i ssh-key-xxx.key opc@XXX.XXX.XXX.XXX

GNOMEデスクトップのインストールと設定
GNOMEデスクトップをインストールし、グラフィカル・モードをデフォルトのタイプとして設定します

[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo dnf groupinstall "Server with GUI" -y
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo systemctl set-default graphical

WCCインスタンスの再起動
WCCインスタンスを再起動します。OCIコンソールから実行します。再起動後、SSHでWCCインスタンスにopcユーザーで再接続します

設定ファイルの編集
/etc/gdm/custom.confを開き、WaylandEnable=falseのコメントアウトを解除します。編集後の/etc/gdm/custom.conf は以下の通りです

/etc/gdm/custom.conf(編集後)
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ cat /etc/gdm/custom.conf
# GDM configuration storage

[daemon]
# Uncomment the line below to force the login screen to use Xorg
WaylandEnable=false

[security]

[xdmcp]

[chooser]

[debug]
# Uncomment the line below to turn on debugging
#Enable=true

[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ 

TigerVNCサービスのインストール
TigerVNCサービスをインストールします

[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo dnf install tigervnc-server tigervnc-server-module -y

VNCパスワードの設定
WCCをインストールするoracleユーザーにVNCパスワードを設定します。opcユーザーからoracleユーザーに切り替えてから、vncpasswdコマンドを実行します。VNCパスワード設定が完了したら、opcユーザーに戻します

[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo su - oracle
最終ログイン: XXX/XX/XX (木) XX:XX:XX GMT日時 pts/2
[oracle@wcc14cap ~]$ vncpasswd
Password:
Verify:
Would you like to enter a view-only password (y/n)? n
A view-only password is not used
[oracle@wcc14cap ~]$
[oracle@wcc14cap ~]$ exit
logout
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$

VNCサービスの設定
/etc/tigervnc/vncserver.usersを開き、:2=oracle(ポート番号5902)を追加します。追加後のファイルは以下の通りです

/etc/tigervnc/vncserver.users(追加後)
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ cat /etc/tigervnc/vncserver.users 
# TigerVNC User assignment
#
# This file assigns users to specific VNC display numbers.
# The syntax is <display>=<username>. E.g.:
#
# :2=andrew
# :3=lisa

# :1=opc
:2=oracle
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ 

/etc/tigervnc/vncserver-config-defaultsを開き、geometry=1280x1024を追加します。追加後のファイルは以下の通りです

/etc/tigervnc/vncserver-config-defaults(追加後)
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ cat /etc/tigervnc/vncserver-config-defaults
## Default settings for VNC servers started by the vncserver service
#
# Any settings given here will override the builtin defaults, but can
# also be overriden by ~/.vnc/config and vncserver-config-mandatory.
#
# See HOWTO.md and the following manpages for more details:
#     vncsession(8) Xvnc(1)
#
# Several common settings are shown below. Uncomment and modify to your
# liking.

# session=gnome
# securitytypes=vncauth,tlsvnc
# geometry=2000x1200
# localhost
# alwaysshared

# Default to GNOME session
# Note: change this only when you know what are you doing
session=gnome
geometry=1280x1024
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ 

VNCサービスの起動
VNCサービスを起動します。:2(ポート番号=5902)を指定します

[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo systemctl daemon-reload
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo systemctl enable --now vncserver@:2.service
[opc@wcc14c-ap-1 ~]$ sudo systemctl status vncserver@:2.service

1.3.6 SSHトンネルの接続およびVNC接続の作成

SSHトンネルの作成
クライアントPCからoracleユーザー(ポート番号=5902)にSSHトンネルを設定します。ここでは、クライアントPCはMacBookを使っています

% ssh -i ssh-key-xxx.key -L 5901:localhost:5902 opc@XXX.XXX.XXX.XXX

VNCViewerの起動
クライアントPCにVNCViewerをインストールし、起動します。
VNC server:localhost:5901を指定し、Connectをクリックします
image.png

パスワードを入力します。
vncpasswdコマンドで設定したoracleユーザーのVNCパスワードを入力します
image.png

以下のようなOracle Linuxのデスクトップが表示されます。Welcome画面から言語やキーボードの初期設定を行います
image.png

自動スクリーンロックを解除(OFF)することをお勧めします。Settings > Privacy > Screen Lockより、Automatic Screen LockのスイッチをOFFにします
image.png

Terminalを開き、oracleユーザーでアクセスできているか?を確認します
image.png

2. 前提条件ソフトウェアのインストール

ここでは、前提条件となるソフトウェアをダウンロードし、インストールします。作業は、前の手順で設定したWCCインスタンス(wcc14c-ap-1)のデスクトップを利用します。また、ユーザーはoracleユーザーで作業します

なお、ソフトウェアのインストール先のディレクトリ構成は、以下ドキュメントを参考に構成します

image.png

2.1 ディレクトリの作成

インストール作業で必要なディレクトリを作成します

[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ pwd
/home/oracle
[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ mkdir -p product/Oracle_Home
[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ mkdir -p product/OraInventory
[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ mkdir -p config/domains/wcc_domain
[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ mkdir -p config/applications

2.2 JDKのインストール

WCC14cが対応するJDKバージョンは最新のCertification Matrixをご確認ください
https://www.oracle.com/middleware/technologies/fusion-certification.html

OTNよりJDKをダウンロードします。今回はjdk-17.0.12_linux-x64_bin.tar.gzをダウンロードします

ダウンロード・ファイルを/home/oracle/product/直下に移動し、tar zxvfコマンドで解凍します

[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ tar zxvf jdk-17.0.12_linux-x64_bin.tar.gz

.bash_profileに以下を追加します

JAVA_HOME=/home/oracle/product/jdk-17.0.12
JRE_HOME=$JAVA_HOME/jre
PATH=$JAVA_HOME/bin:$PATH
CLASSPATH=.:$JAVA_HOME/lib/dt.jar:$JAVA_HOME/lib/tools.jar
export JAVA_HOME
export JRE_HOME
export CLASSPATH
export PATH

.bash_profileを再読み込みし、java -versionを実行し、確認します

[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ source ~/.bash_profile
[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ 
[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ java -version
java version "17.0.12" 2024-07-16 LTS
Java(TM) SE Runtime Environment (build 17.0.12+8-LTS-286)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 17.0.12+8-LTS-286, mixed mode, sharing)
[oracle@wcc14c-ap-1 ~]$ 

2.3 Fusion Middleware Infrastructureのインストール

OTNよりOracle WebLogic Server 14c(14.1.2.0.0)のFusion Middleware Infrastructure Installerをクリックします

image.png

Oracle Software Delivery Cloudにアクセスします。Oracleアカウントでサイン・インします

PlatformsLinux x86-64を選択します。Oracle License Agreementの内容を確認し、問題なければチェックボックスを選択します。最後に、V1045135-01.zipをダウンロードします
image.png

ダウンロードしたV1045135-01.zipを、WCCインスタンスの/home/oracle/product/直下に移動し、unzipコマンドで解凍します

[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ unzip V1045135-01.zip
Archive:  V1045135-01.zip
  inflating: fmw_14.1.2.0.0_infrastructure.jar  
[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ 

解凍したパッケージの整合性を確認します

パッケージの整合性確認はオプションです。具体的な確認方法はこちらのドキュメントをご確認ください

[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ jarsigner -verify -verbose:summary -certs fmw_14.1.2.0.0_infrastructure.jar

Fusion Middlware Infrastructureのインストーラを起動します

[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ java -jar fmw_14.1.2.0.0_infrastructure.jar

インストーラーが起動されます

  • Installation Inventory Setup
    • Inventory DirectoryOperating System Groupを指定します。それぞれ以下を設定します
      • Inventory Directory: /home/oracle/product/OraInventory
      • Operating System Group: oinstall
        image.png
  • Welcome
    • Next をクリックします
      image.png
  • Auto Update
    • Skip Auto Updatesを選択し、Nextをクリックします
      image.png
  • Installation Location
    • Oracle Homeディレクトリを指定します。ここでは事前に作成した以下ディレクトリを指定し、Nextをクリックします
      • Oracle Home: /home/oracle/product/Oracle_Home
        image.png
  • Installation Type
    • Fusion Middleware Infrastructureが選択されていることを確認し、Nextをクリックします
      image.png
  • Prerequisite Checks
    • 事前検証が自動実行されます。Nextをクリックします
      image.png
  • Installation Summary
    • インストール内容が表示されます。Installをクリックします
      image.png
  • Installation Progress
    • インストールが実行されます。完了後、Nextをクリックします
      image.png
  • Installation Complete
    • インストールが完了します。Finishをクリックします
      image.png

3. WebCenter Contentのインストール

OTNよりOracle WebCenter Content 14.1.2.0.0のDownloadをクリックします

image.png

Oracle Software Delivery Cloudにアクセスします。Oracleアカウントでサイン・インします

PlatformsLinux x86-64を選択します。Oracle License Agreementの内容を確認し、問題なければチェックボックスを選択します。最後に、V1045129-01.zipをダウンロードします

image.png

ダウンロードしたV1045129-01.zipを、WCCインスタンスの/home/oracle/product/直下に移動し、unzipコマンドで解凍します

[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ unzip V1045129-01.zip
Archive:  V1045129-01.zip
  inflating: fmw_14.1.2.0.0_wccontent.jar 
[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ 

解凍したパッケージの整合性を確認します

パッケージの整合性確認はオプションです。具体的な確認方法はこちらのドキュメントをご確認ください

[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ jarsigner -verify -verbose:summary -certs fmw_14.1.2.0.0_wccontent.jar

WebCenter Contentのインストーラを起動します

[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ java -jar fmw_14.1.2.0.0_wccontent.jar
  • Installation Inventory Setup
    • Inventory DirectoryOperating System Groupを指定します。それぞれ以下を設定します
      • Inventory Directory: /home/oracle/product/OraInventory
      • Operating System Group: oinstall
        image.png
  • Welcome
    • Next をクリックします
      image.png
  • Auto Update
    • Skip Auto Updatesを選択し、Nextをクリックします
      image.png
  • Installation Location
    • Oracle Homeディレクトリを指定します。ここでは事前に作成した以下ディレクトリを指定し、Nextをクリックします
      • Oracle Home: /home/oracle/product/Oracle_Home
        image.png
  • Prerequisite Checks
    • 事前検証が自動実行されます。Nextをクリックします
      image.png
  • Installation Summary
    • インストール内容が表示されます。Installをクリックします
      image.png
  • Installation Progress
    • インストールが実行されます。完了後、Nextをクリックします
      image.png
  • Installation Complete
    • インストールが完了します。Finishをクリックします
      image.png

4. スキーマの作成

Repository Creation Utility(RCU) を利用し、WCC14cに必要なデータベース・スキーマを作成します。RCUのドキュメントは以下リンクよりご確認ください

環境準備で作成したBase DBが起動済みであることを確認します

Oracle Home配下のoracle_common/binディレクトリに移動し、rcuを起動します

[oracle@wcc14c-ap-1 product]$ cd /home/oracle/product/Oracle_Home/oracle_common/bin
[oracle@wcc14c-ap-1 bin]$ ./rcu 
  • Welcome
    • Nextをクリックします
      image.png
  • Create Repository
    • Create RepositorySystem Load and Product Loadを選択し、Nextをクリックします
      image.png
  • Database Connection Details
    • Connection String Format:を選択し、データベース作成時にメモしたプラガブル・データベースの接続文字列を利用して、データベースへの接続情報(Connection String、Username、Passwordなど)を設定し、Nextをクリックします
      image.png
    • 事前検証が自動実行されます。OKをクリックします
      image.png
  • Select Components
    • Create new prefixでWCCと入力します
    • ComponentでWebCenter Contentを選択し、Nextをクリックします
      image.png
    • 事前検証が自動実行されます。OKをクリックします
      image.png
  • Schema Passwords
    • スキーマ・パスワードを設定します。ここではUse same passwords for all schemasを選択し、PasswordとConfirm Passwordを入力します。Nextをクリックします
      image.png
  • Map Tablespaces
    • Nextをクリックします
      image.png
    • 確認ダイアログが表示されます。OKをクリックします
      image.png
    • 表領域が作成されます。OKをクリックします
      image.png
  • Summary
    • 作成内容が表示されます。Createをクリックします
      image.png
    • テーブル作成が実行されます
      image.png
  • Completion Summary
    • 作成が完了すると、結果が表示されます。Closeをクリックします
      image.png

5. WebLogicドメインの作成

Configuration Wizard(構成ウィザード) を利用し、ドメインを作成します。構成ウィザードのドキュメントは以下リンクよりご確認ください

Oracle Home配下のoracle_common/common/binディレクトリに移動し、config.shを起動します

[oracle@wcc14c-ap-1 bin]$ cd /home/oracle/product/Oracle_Home/oracle_common/common/bin
[oracle@wcc14c-ap-1 bin]$ ./config.sh
  • Configuration Type
    • 以下を選択し、Nextをクリックします
      • What do you want to do?: Create a new domain
      • Domain Location: /home/oracle/config/domains/wcc_domain
        image.png
  • Templates
    • Available Templatesより以下3つを選択し、Nextをクリックします
      • Oracle Universal Content Management - Inbound Refinery - 14.1.2.0.0 [wccontent]
      • Oracle Universal Content Management - Content Server - 14.1.2.0.0 [wccontent]
      • Oracle WebCenter Content - Web UI - 14.1.2.0.0 [wccontent]
        image.png

      上記3つのテンプレートを選択すると、依存関係として以下のテンプレートも自動選択されます。選択したままで作業を進めてください

      • Oracle Enterprise Manager - 14.1.2.0.0 [em]
      • Oracle JRF - 14.1.2.0.0 [oracle_common]
      • WebLogic Coherence Cluster Extension - 14.1.2.0.0 [wlserver]
  • High Availability Options
    • Nextをクリックします
      image.png
  • Application Location
    • Application locationを指定し、Nextをクリックします
      • Application location: /home/oracle/config/applications
        image.png
  • Administrator Account
    • 管理ユーザーとパスワードを設定し、Nextをクリックします
      • Name: weblogic
      • Password: (条件にあったパスワードを入力)
      • Confirm Password: (条件にあったパスワードを入力)
        image.png
  • Domain Mode and JDK
    • Domain ModeとJDKを指定します。ここでは以下のように設定します
      • Domain Mode: Development
      • Enable or Disable Default Ports for Your Domain: Enable Listen Ports (non-SSL Ports)
      • JDK: Oracle HopSpot 17.0.12 /home/oracle/product/jdk-17.0.12
        image.png
  • Datasources
    • mds-WCCUIMDSREPOを選択します
    • RCUで作成したデータベース(Host Name、DBMS/Service、Port、Username、Password)をデータソースとして指定します
      image.png
  • JDBC Data Sources Test
    • mds-WCCUIMDSREPOを選択し、Test Selected Connectionsをクリックします
    • テストが成功したことを確認し、Nextをクリックします
      image.png
  • Database Configuration Type
    • RCU Dataを選択し、RCUで作成したデータベース・コネクション情報(Host Name、DBMS/Service、Port、Scheme Owner、Scheme Password)を指定します
    • Get RCU Configurationをクリックします
    • コネクション情報の取得が成功したことを確認し、Nextをクリックします
      image.png
  • JDBC Component Schema
    • Nextをクリックします
      image.png
  • JDBC Component Schema Test
    • Test Selected Connectionsをクリックします
    • テストが成功したことを確認し、Nextをクリックします
      image.png
  • Credentials
    • ドメイン内の各キーの資格情報を設定し、Nextをクリックします
      • Username: weblogic
      • Password: (Administrator Accoutで指定したパスワード)
        image.png
  • Advanced Configuration
    • Administration ServerNode ManagerTopologyを選択し、Nextをクリックします
      image.png
    • Administration Server
      • Nextをクリックします
        image.png
    • Node Manager
      • Node Manager Topology: Per Domain Default Location
      • Node Manager Credentials
        • Username: (Node Managerのユーザー名。ここではweblogic)
        • password: (条件にあったNode Managerのパスワード)
        • confirm Password: (条件にあったNode Managerのパスワード)
          image.png
    • Managed Servers
      • Nextをクリックします
        image.png
    • Clusters
      • Addをクリックし、3つのCluster Nameを追加します
        • UCM_Cluster_1
        • IBR_Cluster_1
        • WCCADF_Cluster_1
      • Nextをクリックします
        image.png
    • Server Templates
      • Nextをクリックします
        image.png
    • Dynamic Servers
      • Nextをクリックします
        image.png
    • Assign Server to Clusters
      • 左パネル(Servers)のIBR_server1を選択し、続けて右パネル(Clusters)のIBR_Cluster_1を選択します
      • 右向き矢印( > )をクリックし、IBR_server1をIBR_Cluster_1にアサインします
      • 同じ手順を繰り返し、UCM_server1UCM_Cluster_1に、WCCADF_server1WCCADF_Cluster_1をそれぞれアサインします
      • Nextをクリックします
        image.png
    • Coherence Clusters
      • Nextをクリックします
        image.png
    • Machines
      • Machineタブを選択し、Addをクリックします
      • Nameを入力し、Nextをクリックします
        • Name: WCC_Machine_1
          image.png
    • Assign Servers to Machines
      • 左パネル(Servers)のすべてのサーバーを選択し、続けて右パネル(Machines)のWCC_Machine_1を選択します
      • 右向き矢印( > )をクリックし、すべてのサーバーをWCC_Machine_1にアサインします
      • Nextをクリックします
        image.png
  • Configuration Summary
    • 構成のサマリーが表示されます。問題なければCreateをクリックします
      image.png
  • Configuration Progress
    • ドメインの作成処理が実行されます。作成完了後、Nextをクリックします
      image.png
  • End of Configuration
    • 構成が完了します。Finishをクリックします
      image.png

6. 起動および初回起動時の構成

6.1 起動

6.1.1 WebLogic管理サーバの起動

WLS管理サーバを起動します

[oracle@wcc14c-ap-1 bin]$ cd /home/oracle/config/domains/wcc_domain
[oracle@wcc14c-ap-1 wcc_domain]$ nohup ./startWebLogic.sh > log.out&
[1] 18327
nohup: ignoring input and redirecting stderr to stdout
[oracle@wcc14c-ap-1 wcc_domain]$ 

tail -f log.outでログを確認し、Server state changed to RUNNING. のログが出力されれることを確認します

WebLogic管理サーバ起動時のログ出力例
<Jan 14, 2025, 6:08:18,728 AM Greenwich Mean Time> <Notice> <WebLogicServer> <BEA-000331> <Started the WebLogic Server Administration Server "AdminServer" for domain "wcc_domain" running in development mode.> 
<Jan 14, 2025, 6:08:18,955 AM Greenwich Mean Time> <Notice> <WebLogicServer> <BEA-000360> <The server started in RUNNING mode.> 
<Jan 14, 2025, 6:08:18,963 AM Greenwich Mean Time> <Notice> <WebLogicServer> <BEA-000365> <Server state changed to RUNNING.> 

6.1.2 Node Managerの起動

Node Managerを起動します

[oracle@wcc14c-ap-1 wcc_domain]$ cd /home/oracle/config/domains/wcc_domain/bin
[oracle@wcc14c-ap-1 bin]$ nohup ./startNodeManager.sh > log.out&
[2] 19131
nohup: ignoring input and redirecting stderr to stdout
[oracle@wcc14c-ap-1 bin]$ 

tail -f log.outでログを確認し、Secure socket listener started on port 5556のログが出力されれることを確認します

Node Manager起動時のログ出力例
<Jan 14, 2025 6:12:14 AM Greenwich Mean Time> <INFO> <Secure socket listener started on port 5556, host localhost/127.0.0.1>

6.1.3 管理対象サーバの起動

Oracle WebLogic Server 14.1.2より管理コンソールは廃止されました(Deprecated and Removed Functionality - WebLogic Server Administration Console)。Webブラウザで管理コンソールにアクセスすると、以下の画面が表示されます
image.png

そのため、管理対象サーバの起動・停止などの管理操作はWebLogic Remote Console(クライアント・アプリケーション)もしくはFusion Middleware Control(Enterprise Manager)を利用します。この記事ではFusion Middleware Control による管理操作を紹介します

  1. クライアントPCでWebブラウザを起動し、Fusion Middleware Control(Enterprise Manager) にアクセスします。URLは以下の通りです
    http://<WCCインスタンスのパブリックIPアドレス>:7001/em
  2. ユーザー名とパスワードを入力し、サイン・インをクリックします
    • ユーザー名: weblogic
    • パスワード: (ドメイン作成時のAdministrator Accountで指定したパスワード)
      image.png
  3. IBR_server1を起動します
    1. サーバーで、IBR_server1を選択した状態で、制御起動をクリックします
      image.png
    2. IBR_server1が起動中になります。画面右上の自動リフレッシュをOFF→30秒に変更すると、30秒ごとに画面が自動リフレッシュ(再読み込み)され、最新の状態を確認できます
      image.png
    3. しばらくすると、IBR_server1が実行中になります
      image.png
  4. 同じ手順を繰り返し、UCM_server1WCCADF_server1を起動します
    image.png

6.2 確認および初期設定

6.2.1 UCMサーバ

  1. Webブラウザを開き、UCMサーバにアクセスします。アクセスURLは以下の通りです
    http://(WCCインスタンスのパブリックIPアドレス):16200/cs

  2. ユーザー名とパスワードを入力し、Sign Inをクリックします

    • User Name: weblogic
    • Password: (ドメイン作成時のAdministrator Accountで指定したパスワード)
      image.png
  3. WebCenter Content Configurationが表示されます。これはインストール直後の初回アクセス時のみ表示される初期設定画面です

    • Instance Information
      • Web Server HTTP/HTTPS Address: (WCCインスタンスのパブリックIPアドレス):16200 に変更(例:WCCインスタンスのパブリックIPアドレスが111.111.111.111の場合、111.111.111.111:16200と入力)
      • Auto Number Prefix: WCC に変更
    • Search Information
      • FullText Search Option: Internal を選択
        image.png
  4. Submitをクリックします

  5. Fusion Middleware ControlからUCM_server1を再起動(停止→起動)を実行します

  6. 再起動完了後、UCMサーバにサイン・インします。アクセスURLは以下の通りです
    http://(WCCインスタンスのパブリックIPアドレス):16200/cs

  7. UCMサーバのUIが表示されます
    image.png

    Workflow In Queue set up is not complete.のalertは、クリックすると消すことができます

  8. 左ナビゲーション・メニューのAdministration > configuration for xxxをクリックします

  9. System Configuration > HTTP Server Address(WCCインスタンスのパブリックIPアドレス):16200であることを確認します

  10. System Configuration > Search EngineORACLETEXTSEARCH であること確認します

ORACLETEXTSEARCHとは、ドメイン作成時にリポジトリして指定したOracle DatabaseのOracle TextをWCCの全文検索エンジンとして利用することを意味します

image.png

6.2.2 IBRサーバ

UCMサーバ同様にIBRサーバにもサインインし、初期構成を実施します

  1. Webブラウザを開き、IBRサーバにアクセスします。アクセスURLは以下の通りです
    http://(WCCインスタンスのパブリックIPアドレス):16250/ibr
  2. ユーザー名とパスワードを入力し、Sign Inをクリックします
    • User Name: weblogic
    • Password: (ドメイン作成時のAdministrator Accountで指定したパスワード)
  3. Inbound Refinery Configurationが表示されます。これはインストール直後の初回アクセス時のみ表示される初期設定画面です
    • Web Server HTTP/HTTPS Address: (WCCインスタンスのパブリックIPアドレス):16250
      image.png
  4. Submitをクリックします
  5. Fusion Middleware ControlからIBR_server1を再起動(停止→起動)を実行します
  6. 再起動完了後、IBRサーバにサインインします。アクセスURLは以下の通りです
    http://(wccインスタンスのパブリックIPアドレス):16250/ibr
  7. IBRサーバのUIが表示されます
  8. 左ナビゲーション・メニューのAdministration > Configuration for xxxを開きます。構成情報を確認できます
    image.png

7. プロバイダの構成

この作業はオプションです

7.1 各サーバの説明

  • UCMサーバ(UCM_server1)
    • コンテンツのチェックイン・チェックアウト、検索、表示などコンテンツ管理のメイン機能を提供します
    • エンドユーザー向けおよび管理者向けのユーザー・インタフェース(ネイティブUI)を提供します
  • IBRサーバ(IBR_server1)
    • UCMサーバに登録されたコンテンツのフォーマット変換やレンディション生成を提供します
    • 管理者向けユーザー・インタフェースのみを提供し、エンドユーザー向けのUIは提供しません
    • IBRはInbound Refineryの略称です
  • WCCADFサーバ(WCCADF_server1)
    • エンドユーザー向けのユーザー・インタフェース(通称WebUI、WCCUI)のみを提供します
    • WCC12cより提供を開始した比較的新しいユーザー・インタフェースです
    • UCMサーバと連携して動作します

WCCのインストール直後では、UCMサーバに登録されたコンテンツをIBRサーバで変換するように構成されていません。ここでは、IBRサーバでのコンテンツ変換が行われるように、追加の構成作業を紹介します

7.2 プロバイダの追加

UCMサーバにアクセスし、プロバイダを構成します

  1. UCMサーバにサイン・インします
  2. Administration > Providersをクリックします
  3. Create a New Provider > outgoingAddをクリックする
    image.png
  4. 以下を入力し、Addをクリックします
    • Provider Name: IBR
    • Provider Description: Inbound Refinery
    • Server Host Name: localhost (変更なし)
    • Server Port: 5555
    • Instance Name: IBRのインスタンス名
    • Relative Web Root: /ibr/
    • Conversion Options: Handles Inbound Refinery Conversion Jobsのみを選択
      image.png

    IBRのインスタンス名は、IBRサーバにサインインし、Administration > Configuration for xxx > System ConfigurationのInstance Name:xxxxのxxxxになります

  5. UCM_server1を再起動します
  6. UCMサーバにサイン・インします
  7. Administration > Refinery Administration > File Format Wizardを開きます
  8. File Formats Wizard タブが選択されていることを確認し、IBRサーバ変換するファイル・フォーマットを選択します。ここでは以下のファイルフォーマットを選択します
    • オフィス文書: doc, dot, docx, dotx, ppt, pptx, xls, xlsx
    • 画像: bmp, gif, jpeg, jpg, png
      image.png
  9. 画面を下にスクロールし、Updateをクリックします

8. 確認

UCMサーバにファイルを1つアップロード(チェックイン)し、その動作を確認します

  1. UCMサーバにサイン・インします

  2. New Check-Inをクリックします

  3. Titleを入力します(今回はSample Document ENと入力)

  4. Primary Fileに、ローカルPCにある任意のファイルを登録します(今回はMS Wordファイルを指定)

  5. Check Inをクリックします
    image.png

  6. コンテンツのチェック・インが完了します。[Content Info]のリンクをクリックします
    image.png

  7. Content Information(コンテンツ情報)が表示されます。StatusがReleased(リリース)であることを確認します

  8. 7項のプロバイダ設定が完了している場合Web Locationのリンクを確認すると登録したMS Word形式のファイルがPDFに変換されます。リンクをクリックすると、PDFファイルが表示されます
    image.png

  9. WCCADFサーバにサイン・インします。 アクセスURLは以下の通りです
    http://(WCCインスタンスのパブリックIPアドレス):16225/wcc

  10. UCMサーバと同じユーザー名とパスワードでサインインします
    image.png

  11. WebUIの初期設定のダイアログが表示されます。デフォルト設定のままContinueをクリックします
    image.png

  12. 先ほどUCMサーバでチェック・インしたファイルが1件登録されていることを確認します。ファイル名をクリックします
    image.png

  13. ファイルがプレビュー表示され、右パネルにメタデータなどの情報が確認できます
    image.png

ファイルのプレビューおよびWeb Locationの変換済PDFファイルで文字化けする場合、UCMサーバとIBRサーバのフォント・パスに適切なTrueTypeフォントを指定する必要があります。詳細は以下ドキュメントをご確認ください

関連ドキュメント

Oracle WebCenter Content 14.1.2.0.0 Documentation

Certification Matrix

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