###環境
OS:CentOS Linux release 8.3.2011
###作業内容
OpenStackのPackstackによる自動構築について検証する。PackstackではCinderによる外部ストレージを設定するが、本環境ではサーバー1台のオールインワン構成で検証しているため外部ストレージは存在しない。
そこで、Linuxのループバックデバイスを使ってボリュームを作成し検証を行う。
本記事ではCentOS 8.3におけるループバックデバイスの作成およびLVMボリュームの作成方法を記載する。
###ループバックデバイスとは
ファイルをファイルシステムのようにマウントできる機能のことである。
###手順
現在のループバックデバイスの状況を確認する。
# losetup -a
何も表示されない場合は/dev/loop0が利用可能なので、任意のファイルをループバックデバイス/dev/loop0に割り当てる。
# losetup /dev/loop0 /root/<File name>
ループバックデバイスにLVMパーティションを作成する。(以下はGPTで割り当てる場合)
# parted -s /dev/loop0 'mklabel gpt'
# parted -s /dev/loop0 'mkpart primary 0 -1'
Warning: The resulting partition is not property aligned for best performance.
# parted -s /dev/loop0 'set 1 lvm on'
# parted -s /dev/loop0 'print'
ループバックデバイス/dev/loop0にLVMボリュームを作成する。今回はvgcreateコマンドでボリュームグループを作成する際に、VG名に「cinder-volumes」を指定する。
# partprobe /dev/loop0
# cat /proc/partitions
(省略)
# pvcreate -y -ff /dev/loop0p1
Physical volume "/dev/loop0p1" successfully created
# vgcreate -y -f cinder-volumes /dev/loop0p1
Volume group "cinder-volumes" successfully created
以上
###補足
今回はCinderボリュームをループバックデバイスで用意しましたが、本番環境ではNovaが稼働するコンピュートノードに接続されたiSCSIやFC接続の外部ストレージを使用するのが一般的です。そのため本番環境ではループバックデバイスではなく、外部ストレージが提供するブロックデバイスに、CinderボリュームのLVMを作成する必要があります。