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自動化領域が拡大。API連携の限界を超える「RPA by Workato」とは

Last updated at Posted at 2025-12-16

iPaaSの課題と、RPAによる自動化領域の拡張

WorkatoはAPIを持つクラウドサービスとの連携に強いiPaaSですが、APIを持たないレガシーシステムやデスクトップアプリの自動化が大きな課題でした。
この課題を克服するため、Workatoは外部のRPA技術を採用し、RPA連携機能を「RPA by Workato」コネクターとして提供を開始しました。
これにより、クラウド連携とローカル操作がシームレスにつながります。

本記事ではRPA by Workatoの構成とその特徴、またAIエージェントとのデモを交えて、実装方法と幅広い活用シーンについて解説します。

RPA by Workatoコネクターの正体

コネクターの仕組み : 裏で動く「Robotiq.ai」

「RPA by Workato」は、Workatoのレシピ内でRPAを実行可能にするコネクターですが、実際に画面操作を実行しているのは、別のRPAサービスである「Robotiq.ai」です。
Robotiq.aiは、Workato向けにネイティブコネクタが組み込まれたエンタープライズレベルのRPAプラットフォームです。

「RPA by Workato」コネクターでできること

提供される主なアクションには、Robotiq.ai側で事前に作成された自動化プロセスをキックする「Start Job」と、実行中のジョブの状態を確認する「Get job detail」などがあります。
Workatoのレシピでは、この「Start Job」アクションを使用し、WorkatoがAPI経由でRobotiq.aiを呼び出し、完了まで待機する同期実行が可能です。
これにより、RPAプロセスの起動完了待機および戻り値の取得という一連の流れを、Workatoのレシピ内で単一のアクションとして構築できます。このシームレスな統合は、従来のRPA連携と比較して非常に画期的です。

AIエージェント × RPAのデモ

実際にRPA by Workatoで構築した連携を見てみましょう。
このデモでは、WorkatoのAIエージェント(Genie)が自然言語で指示を受け取り、 Robotiq.aiがkintoneの画面を自動操作して登録します。

まず、サポート窓口担当者がメールや電話などで問い合わせを受け取り、Workato GOにお問い合わせ内容を入力します。
入力した文から必要なパラメーターを取得し、内容が合っているかの確認が表示されます。
内容に問題なければSubmitを押します。
Wowデモ動画_前半.gif

すると、RPA実行端末でKintoneへのログイン、登録内容入力、登録までが実行されます。
登録が完了するとWorkato GOには完了メッセージが表示されます。
Wowデモ動画_後半.gif

以上の流れがGenieを活用したRPA by Workatoのデモです。

このデモでは対象のシステムとして『kintone』を例にしていますが、これはあくまで一例です。
普段お使いの、API非対応のレガシーシステムや、Excelのデスクトップ作業などに置き換えてイメージしてください。

デモの裏側(実装内容)

・ Workatoの実装

Workatoでの実装はとてもシンプルです。
Workato GOでお問い合わせが来たのをトリガーに、RPA by WorkatoのStart a jobアクションを入れるだけでRPAが実行されます。
スクリーンショット 2025-12-11 151225.png

Stage, Department, Processに実行したいロボットを指定、
Job nameには任意の名前を入力、Inputの設定をすればWorkatoの実装は完了です。
スクリーンショット 2025-12-16 113034.png

・ RPA(Robotiq.ai)の実装

まずRPAを実行するには、実行端末にUnattended Robot (無人ロボット)をダウンロードする必要があります。

ロボットの用意ができたら実装です。
今回のKintoneお問い合わせ登録の実装は以下のようになっています。
スクリーンショット 2025-12-11 153421.png
スクリーンショット 2025-12-11 153949.png

これでWorkato GOにお問い合わせ情報を送信すると先ほどのようにKintoneでの登録までを自動的に行ってくれます。

Robotiq.aiの主な特徴

いわばWorkatoが司令塔として指揮を執り、現場の操作を担う手足がRobotiq.aiです。
このRobotiq.aiの機能を理解することは、Workatoとの連携ポテンシャルを把握する上で重要です。特徴は以下の通りです。

  • 開発・管理のしやすさ
    プロセスデザイナーがウェブベースであり、どこからでもプロセスの作成・変更が可能なため、開発・管理がしやすい点が挙げられます。

  • AIを活用した要素認識(Computer Vision)
    要素の認識にAIを利用したComputer Vision技術が用いられており、人間と同じように視覚的に要素を捉えます。これにより、Windowsデスクトップ、Web、SAP、さらにはCitrix/RDP経由のアプリケーションなど、あらゆるデスクトップアプリケーションとの連携が可能です。

  • 豊富な機能
    アプリケーション操作、Excel、ファイルシステム操作、データベースアクセスなど、RPAに必要な100種類以上のステップライブラリを持ち、機能が豊富です。

  • 高いセキュリティと信頼性
    銀行、保険、通信会社といった高いセキュリティ要件を持つ業界で多く採用されており、品質、セキュリティ、データプライバシーの分野でISO認証を取得しているため、セキュリティと信頼性が高いです。

RPA by Workato活用シーン

RPA by Workatoを導入する最大のメリットは、WorkatoというiPaaSの基盤上でRPAを活用できる「統合力」にあります。
特に、以下のようなハイブリッドな自動化ニーズに対応します。

  • APIとUIの連携
    APIが整備された最新SaaSと、APIがない従来の社内システムを区別なく連携・自動化したい場合。
  • データ再入力の自動化
    SAPやレガシーな販売管理システムへの受注データ入力など、画面操作が前提となる反復業務。
  • レポート作成と配信
    Excelや社内ポータルからのデータ取得、レポート作成、メール送信までをリアルタイムに実行させる業務。
  • AIエージェントの能力拡張
    Genieの指示をクラウドだけでなく、デスクトップ環境での具体的な操作にまで拡張したい場合。

詳細な機能や活用事例については、RPA by Workato 公式サイトもご参考ください。
英語版サイト https://rpabyworkato.com/
日本語版サイト https://rpabyworkato.com/ja/

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