概要
複数リポジトリにまたがる開発は、リポを行き来する度にコンテキストが分散し、認知負荷が高まります。Claude Code の /add-dir コマンドを使えば、この切り替えコストを削減できます。
/add-dir とは
Claude Code のセッション内で、別のディレクトリ(別リポジトリ)を一時的に追加するコマンドです。
/add-dir ../other-repository
これにより、単一セッション内で複数リポの状態を保ったまま作業できます。
なぜコンテキストスイッチングが減るのか
通常、複数リポの開発では以下のような手間が発生します:
- リポ間の移動にともなうコンテキスト切り替えの負担
- 複数のセッション管理
/add-dir を使うと:
- 1つのセッション内で両リポのコンテキストを保持
- リポの切り替えで思考を中断しない
- 一連の作業フローを継続したまま進行
実用例
ケース1: 複数リポに跨る調査と対応
マイクロサービス構成やクライアント・サーバーが別リポの場合、問題を調査する際に複数リポのコードを同時に確認する必要があります。
例: あるリクエストに問題が発生した場合、クライアント側とサーバー側の両リポでコードを確認しながらデバッグを進め、原因を特定したら対応するリポジトリに Issue を起票します。
# メインリポで調査中
# 別リポの該当コードも同時に確認したい場合
/add-dir ../related-service-repo
両リポのコンテキストを同時に持ったまま、シームレスにデバッグを進められます。調査後は、該当するリポジトリに Issue や PR を作成できます。
ケース2: App と Infrastructure の分離構成
アプリケーション開発時に、新しい環境変数の追加など Infrastructure への変更が必要になることがあります。このような場合、/add-dir で Infrastructure リポをセッションに追加することで、リポの移動なしでシームレスに変更を適用した PR を作成できます。
# App リポで開発中
# インフラ変更(環境変数など)が必要に気づく
/add-dir ../infrastructure-repo
App のコンテキストを保ったまま Infrastructure リポの変更を行い、そのまま PR を作成できます。セッション終了後は状態がリセットされるため、メイン開発に影響を与えません。
実装の流れ
- メインリポで作業開始 - アプリケーション実装に注力
-
別リポが必要 →
/add-dirで追加 - 追加のコンテキストを瞬時に取得 - 確認・変更・PR作成 - セッション内で完結
- セッション終了で自動リセット - 次のタスクに影響なし
メリットまとめ
| メリット | 説明 |
|---|---|
| コンテキスト保持 | 複数リポの状態を同時に把握 |
| 認知負荷低減 | リポ切り替えによる思考の中断がない |
| 作業効率化 | セッション内で完結する作業ループ |
| 一時的 | セッション終了で状態がリセット |
| PR 作成対応 | 別リポへの Issue/PR 作成も可能 |
Tips: セッション限定
個人的には、/add-dir をセッション内だけで使うことが多いです。
セッション終了後は状態が自動リセットされるため:
- 意図しない変更を防ぐ - 別リポの追加が一時的に限定される
- コンテキストの浪費を防ぐ - 不要なディレクトリでリソースを消費しない
-
次のセッションはクリーンな状態 - 他のレポジトリのコンテキストが必要なときだけ明示的に
/add-dirを利用
定常的に複数のレポを変更・参照する場合は、常に追加しておいてもいいかもしれませんが、私の普段のユースケースではこういったケースが少ないためセッション限定にしています。

