WMI経由でリモートPCの情報を抜いてみた by Go言語

#はじめに
以前、PythonからリモートPCの色んな情報を抜いてみた by WMI Libraryというエントリーを投稿しましたが、今度はGo言語でリモートPCの情報を抜いてみたいと思います。

尚、Goの開発環境と実行環境は、既に準備できていることを前提に書いています。

また、WMIのモジュールはこちらで公開しているものを使わせて頂きました。
（サポートするプラットフォームはWindowsだけのようです）

#WMI for Go のインストール

goコマンドで一撃インストールです。

>go get -v github.com/StackExchange/wmi

#まずはExample的なモノを動かす

github.com/StackExchange/wmi.go の冒頭コメントにExample的なものが記載されていたので、取敢えずはそれに倣ってテストコードを書いて動かしてみます。

テストコードは以下のような感じです。（ほぼExampleの丸写し）

wmitest.go

package main

import (
    . "fmt"
    "github.com/StackExchange/wmi"
    "log"
)

type Win32_Process struct {
    Name string
}

func main() {
    var dst []Win32_Process
    q := wmi.CreateQuery(&dst, "")
    err := wmi.Query(q, &dst)
    if err != nil {
        log.Fatal(err)
    }
    for i, v := range dst {
        Println(i, v.Name)
    }
}

テストコードができたので、とりあえず動かしてみます。
ちなみにコードを実行すると、以下のようにローカルPC上の実行プロセス一覧が表示されます。

>go run wmitest.go
0 System Idle Process
1 System
2 smss.exe
3 csrss.exe
4 wininit.exe
5 services.exe
6 lsass.exe
7 svchost.exe
8 svchost.exe
9 fontdrvhost.exe
10 svchost.exe

...(省略)

205 notepad.exe
206 chrome.exe
207 WmiPrvSE.exe
208 WmiPrvSE.exe
209 SearchProtocolHost.exe
210 smartscreen.exe
211 cmd.exe
212 conhost.exe
213 go.exe
214 wmitest.exe

環境やモジュール依存周りでハマるかもしれない、と覚悟していたのですが、あまりに呆気なく動いたので少々拍子抜けです。
尚、Win32_ProcessクラスのNameプロパティから値を取得していることが解ります。

#リモートマシンの情報を抜いてみる

次に、実際に欲しい情報はローカルPCの実行プロセス一覧ではないので、リモートPCのOS情報を取得できるコードに改変します。（テストコードをコピー＆改変）

sysinfo.go

package main

import (
    . "fmt"
    "github.com/StackExchange/wmi"
    "log"
)

var NODE string = "hostname.mydomain.local"
var USER string = "MYDOMAIN\\Administrator"
var PASS string = "P@sswr0d"

type Win32_OperatingSystem struct {
    CSName string
    Caption string
    Version string
    CSDVersion string
}

func main() {
    var dst []Win32_OperatingSystem
    q := wmi.CreateQuery(&dst, "")
    err := wmi.Query(q, &dst, NODE, nil, USER, PASS)
    if err != nil {
        log.Fatal(err)
    }
    for _, v := range dst {
        Printf("CSName: %s\n", v.CSName)
        Printf("Caption: %s\n", v.Caption)
        Printf("Version: %s\n", v.Version)
        Printf("CSDVersion: %s\n", v.CSDVersion)
    }
}

テストコードはWin32_Processクラスを参照していたので、Win32_OperatingSystemクラスを参照するよう変更しました。
ちなみに、リモートマシンへ接続するには、wmi.Query()のパラメータに、コードのように認証情報（ホスト名 | IPアドレス、アカウント、パスワード）をセットする必要があります。
またパラメータの4番目は WMI の namespace を指定することができ、何も渡さなければデフォルトの namespace (root\CIMV2)が参照されます。

（参考）WMI for Goドキュメント

コードを実行すると、以下のようにリモートマシンのOS情報が表示されます。

>go run sysinfo.go
CSName: hostname.mydomain.local
Caption: Microsoft Windows 7 Professional
Version: 6.1.7601
CSDVersion: Service Pack 1