2026/01/28にOpenAI社が公開した、ChatGPT連携可能なWebベースのLaTeXエディタ「Prism」が非常に便利だったので紹介します。
筆者はLaTeXエディターとしてVSCodeをメインで使い、共同編集向けにOverleafを使っていましたが、マジで全部いらないレベルです。
Prismとは?
Prismは、科学論文の執筆と共同作業に GPT‑5.2 を直接統合した、無料の LaTeX ネイティブなワークスペースです(原文ママ)。詳しくは参考リンクをご覧ください。
参考リンク:
セットアップ方法
OpenAIアカウントがあれば、すぐに利用を開始できます。
- Prismの公式サイトにアクセス。
- 「Prismを試す」をクリック。
- OpenAIアカウントでログイン(アカウントがない場合は作成)。
- 「+新規」から新しいプロジェクトを作成。
※神戸大学市民工学向けテンプレート
神戸大学市民工学専攻の学位論文に使えるLaTeXテンプレートを以下のGitHubリポジトリで公開しています。「<> Code」ボタンからZIPでダウンロードして、Prismにインポートして使えます。
ここがすごい!
Prismを軽く触ってみた感想として、以下の点が非常に優れていると感じました。
① シンプルなUI
overleafと比較して、シンプルなUIのおかげで圧倒的に使いやすいです。
クラウドベースにも関わらず動作もサクサクで、PDFコンパイルも速いです。(むしろ他が微妙過ぎ、、、)
② 強力なAI補完
ChatGPTの最新モデルであるGPT-5.2が搭載されており、さまざまな恩恵が得られます。
これまでLaTeXエディターとしてVSCodeを使っていた理由は、GitHub Copilotによる補完機能でした。Prismはさらに高いレベルで文書構造を把握してくれると思いました。
- LaTeXの補完
- LaTeX記法を知らなくても、表示させたい内容を質問するだけで、適切なコードを生成してくれます。
- 例えば、「実験結果を表形式で表示するコードを書いて」や「二次方程式の解の公式を表示するコードを書いて」と質問すると、適切なLaTeXコードを生成してくれます。
- 文章校正
- 日本語・英語に関わらず、論文の文章を自然に校正してくれます。
- 例えば、「この文章をよりアカデミックな英語に直して」と質問すると、適切な修正案を提示してくれます。
- ファクトチェックや引用の提案も可能。
- トラブルシューティング
- LaTeXのエラーが発生した場合、エラーメッセージをクリックするだけで、改善コードを提案してくれます。
- 壁打ち
- 雑に分析結果やアイデアを投げかけると、議論を深めるための質問や提案をしてくれます。
- 過去の修正履歴や参考文献も参照してくれるらしいです。
- 箇条書きのメモ→論文のセクションに展開→文章作成→校正、という工程を対話的に行えます。
- AGENTS.mdを事前に作成しておくことで、専門分野や論文の方向性を指定することも可能です。
③ 日本語対応
LaTeXで文章を書く際に、面倒な設定になりがちな日本語も非常にシンプルになっています。
テンプレートを作成すると、日本語に対応したXeLaTeXやLuaLaTeXの設定が完了した状態から、すぐに始められます。既存のプロジェクトをインポートする際も、main.texの一行目に% !TEX program = xelatexもしくは% !TEX program = lualatexと書くだけでOK。
ついでに、最初から日本語UIかなり自然です。
④ 共同編集機能
ユーザー間での共同編集も可能です。リアルタイムの同時編集やコメント・メンション機能も備えています。
改善点
ここまでPrismの素晴らしさを紹介しましたが、強いて言えば、改善を期待したい点もあります。
文章自動生成
VSCode+GitHub Copilotを使っていると、文章の途中で勝手に続きが提案されます。大体無視しますが、0→1で文章を書くよりは格段に描きやすく感じます。Prismでも同様の機能があると、より執筆が捗りそうです。
GitHub連携
.gitファイルによるバージョン管理はしているようですが、GitHub連携やブランチ管理機能はないみたいです。GitHub経由でVSCodeで相互利用できたらいいなと思ってます。
オフラインでも利用可能なデスクトップアプリ
日常的に使う場合は、Google Chromeからアプリケーションとして保存できます。しかしWebベースなので、オフラインでの編集は出来なさそうです。オフラインでもサクサク動くスタンドアロンなデスクトップがリリースして欲しいです。
今後はどうなる?
一番の懸念は、「いつまで無料で使えるのか?」という点です。認知が広がったタイミングで機能制限と有料アカウントが行われるのか、無料で使い続けられるのか?
陰謀論的ですが、OpenAIが自社モデルを改善するために無料で提供し続けるかもしれません。世の中の学生・研究者が皆Prismを使って論文を書き、そのデータがOpenAIに蓄積されると考えると、「これが新時代の集合知か!」と考えさせられます。(企業買収であっさりなくなるかもしれないですが……)
とはいえ、現時点では非常に便利なツールであることは間違いありません。学生や研究者の皆さんは、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?





