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格安10GBASE-Tでファイルサーバと直結してみた(2)

Last updated at Posted at 2018-09-02

前回の記事
■格安10GBASE-Tでファイルサーバと直結してみた(1)
の続きになります。今回は、ジャンボフレームの導入で10Gのパフォーマンスがアップするかどうか試してみます。

Windows7 PCのジャンボフレーム設定

Windows7 PCのデバイスマネージャーから前回導入した10G NICのプロパティを開きます。
Win7-JumboFlame1.png
詳細設定タグで「Jumbo Frames」を選択し、値を「9014」に設定します。

Linuxサーバのジャンボフレーム設定

ファイルサーバのLinuxサーバ側のジャンボフレーム設定は、10G NICがeth3の場合は

ifconfig eth3 mtu 9014

で設定できます。ifconfig eth3 で確認。

# ifconfig eth3
eth3      Link encap:Ethernet  HWaddr **:**:**:**:**:**
          inet addr:10.10.10.86  Bcast:10.10.10.255  Mask:255.255.255.0
          inet6 addr: ****::****:****:****:****/64 Scope:Link
          UP BROADCAST RUNNING MULTICAST  MTU:9014 Metric:1
          RX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:3000
          RX bytes:0 (0.0 TiB)  TX bytes:0 (0.0 GiB)
          Interrupt:32 Memory:d0000000-d0010000

MTUが9014になっています。
先に設定したWindows7 PCにpingを打って確認します。ジャンボフレームで通信を行うにはネットワーク上の全ての通信機器が対応している必要があるので、双方が同じ値で設定できてなければ通信できません。pingが正常なら、MTUの設定を保存します。

# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth3
MTU=9014

前回と同じように、Windows7のPCからファイルサーバをマウントして、Crystal Benchmarkで比較してみました。

Jumbo Frame有効・無効のパフォーマンス比較

10GBASE-T Jumbo Frameあり 10GBASE-T Jumbo Frameなし
CD-M64-U-20180829-1.JPG CD-M64-U-20180827-2.JPG

シーケンシャルリードが3倍、シーケンシャルライトが2倍以上速くなっています。これは凄い。

eSATA接続の外付HDDとのパフォーマンス比較

今まで動画データなどの大きなデータの保存は Windows7 PC にeSATA接続で外付HDDを付けて、動画編集などを行っていました。外付HDDと10GBASE-T接続のファイルサーバとのパフォーマンス比較も行ってみました。
HDDは少し古いもので、Western DigitalのWD Green WD25EZRSです。

■ WD Green WD25EZRS
- 容量: 2.5TB
- インターフェース: SATA 3Gb/s
- 回転数: 5400rpm

eSATA接続HDD(WD25EZRS) 10GBASE-T Jumbo Frameあり
CD-N64-K-20180902-2.JPG CD-M64-U-20180829-1.JPG

ローカル接続とほとんど同じeSATA外付HDDと比べてもこれだけ速い!

ファイルサーバ側をSSDにしたらどうなる?

これまでLinuxサーバ側でRAID-1のストレージで測定していましたが、KVM用ストレージとして240GBのSSDを搭載しているのでここにテスト用のディレクトリを作り、Windows7 PCからSAMBAマウントして、同じように Crystal Benchmark で測定してみました。RAID-1よりリード・ライト共に速くなり、10GBASE-Tの真の実力がわかるのではないか?と期待してました。SSDは Samsung SSD 840 EVO です。

SSD + 10GBASE-T RAID-1 + 10GBASE-T
CD-N64-T-20180902-1.JPG CD-M64-U-20180829-1.JPG

意外や意外、SSDよりRAID-1の方がシーケンシャル・リード、ライトともにいい結果となっていました。

当初の目的がeSATA接続の外付HDDだと大量の動画データのバックアップ取るのが大変だったことと、同時に動画編集のパフォーマンスを確保することの2つを1万円を切った10GBASE-TのNIC 2枚で実現できました。

(追記)再測定してみました。

シーケンシャル・ライト 600MB/s越えって、いくらなんでも速すぎると思って、Crystal Benchmarkの再測定を行いました。前回と同じ 1GiB に加えて 32GiB でも測定みてました。

RAID-1 + 10GBASE-T(1GiB) RAID-1 + 10GBASE-T(32GiB)
CD-N64-U-20180902-2.JPG CD-N64-U-20180902-1.JPG

前回の測定の時はほとんどまっさらな状態での試験で、今回は既にRAID-1領域に3TB以上のデータを書き込んだ後になります。上記は大体納得の結果で、 32GiB でこのパフォーマンスなら動画編集の素材ストレージとしては申し分ない性能と言えると思います。

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