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RoBoHoNで キモノへのプロジェクションを実装した

Last updated at Posted at 2017-10-29

モバイル型ロボット電話 RoBoHoN で、(ドールの)着物へのプロジェクションを実装しました。

1.jpg

(実行の様子)

(11/1 追記)

  • SHARP公式さんから捕捉いただきました!うれしい…!


  • 白背景で撮ってみました(静止画)
    square_small.jpg

環境です

Windows 7 SP1 64bit
Android Studio 2.3.1
RoBoHoN_SDK 1.2.0
RoBoHon端末ビルド番号 02.00.00

ロボホンアプリのアイディア出しについて

先日から、『RoBoHoNの出力を受け止める人間側の五感』を軸に下の検討や実装をしています。

感覚 ロボホン実装 活用機能
触覚 RoBoHoNと一緒におおきなかぶを抜く  姿勢判別API
視覚 RoBoHoNで 『手旗信号版 嵐が丘』 もどきの実装  モーション
聴覚 RoBoHoNに 英語のスピーキングの宿題を手伝ってもらう  英語対応SDK

今回は、RoBoHoNと「視覚」&「プロジェクター機能活用」というお題でアプリ実装を考えました。

アプリコンセプト

プロジェクター機能の活用を考えたとき、単純な実装では、RoBoHonは「プロジェクター単品」代替品にしかなりません。
(「人型」「RoBoHon」である意味、付加価値をくわえたい!)
 
そのため、今回は以下のようなコンセプトを捻り出しました。

RoBoHonを「染め物屋・紺屋」に見立てて、RoBoHon以外への対象物へ華やかな文様を映し出す(「紺屋の白袴」)。

rogo_robohon.PNG

  • プロジェクション対象は、RoBoHonと同等サイズのドール1の着物
  • 時節柄、テーマは「ハロウィン」

(同様に「RoBoHon=大工」と見立てたコンセプトのアプリもいいなあと考えましたが、立体へのマッピング要素も入るので今回見送り)

実現手順

RoBoHon実装が一番ラク…というぐらいに、他要素の準備が必要でした。

カテゴリ タスク 備考
RoBoHonアプリ実装 任意動画を映写するアプリ実装 SDK同梱サンプル2から改変
投影コンテンツ 着物の色柄を表現する動画を作成 シルエット素材3をベースにPowerPointで作成
投影先ドール 白い着物と、白いウィッグ準備 採寸、型紙4起こし、裁断と縫製

手順1:任意動画を映写する実装

SDK同梱サンプル2を以下改変していきます。

  • ムービーファイル用意

    • app/src/main/res に raw フォルダ作成、動画テストファイル5格納
  • イメージビューからビデオビューに変更

    • ImageView 記述をViedeoViewへ変更
activity_main.xml
    <VideoView
        android:layout_width="match_parent"
        android:layout_height="match_parent"
        android:id="@+id/videoView00"
        android:layout_alignParentTop="true"/>
  • ビデオビューの生成
    • Import および OnCreate 末尾へ生成コード追加
MainActivity.java
import android.widget.VideoView;
import android.widget.MediaController;
import android.net.Uri;

//(中略)

        try {
            VideoView videoView = (VideoView) findViewById(R.id.videoView00);
            videoView.requestFocus();
            videoView.setMediaController(new MediaController(this));
            videoView.setVideoURI(Uri.parse("android.resource://" + getPackageName() + "/" + R.raw.sample));
            videoView.start();
        } catch (Exception e) {
            android.util.Log.e("", e.toString());
        }

  • プロジェクターを立位での照射に変更
    • 足元に照射する記述を以下へ変更
MainActivity.java
        //正面に照射する
        intent.putExtra(ProjectorManagerServiceUtil.EXTRA_PROJECTOR_DIRECTION, ProjectorManagerServiceUtil.EXTRA_PROJECTOR_DIRECTION_VAL_FRONT);
  • Home.hvml を適宜変更して、RoBoHonとの掛け合いシナリオ実装
home.hvml
            <action index="2">
                <speech>ハロウィンにちなんだ着物にするね!</speech>
                <behavior id="assign" type="normal"/>
            </action>
            // など

手順2:投影コンテンツ作成

Microsoft Office Powerpoint2013 を使い、下記手順で投影動画作成しました…。

  • メニューバー > デザイン > スライドのサイズ > ユーザー設定 33.867 × 19.05 (cm) 
  • シルエット素材3を使わせていただき、素材を配置しながらパラパラ漫画の要領で一枚ずつスライド作成
  • 投影しながら位置合わせ
  • メニューバー > ファイル > エクスポート > ビデオの作成 > コンピューターおよび HD モニター 用 ppt.PNG

手順3: 投影先対象準備

採寸、型紙4起こし、裁断と縫製をしました…。(布地はシーチング使用)
nu.jpg

実行の様子

RoBoHonと相対させるかたちで、黒背景をつくり、白い着物を着せたドールを立たせました。
1.jpg

映写実行(映写の一部分をループGIF)
gif_short.gif

白背景の場合、バックへの映写も活かせる
(逆にいえば、白背景の場合、背景コンテンツ構成も必要)
pict_resize.jpg

感想

  • RoBoHon のプロジェクターの本用途に関する所感
    • メリット:発色も良く、頭位置もある程度柔軟に細かく動かせるので、助かる
    • デメリット:電力を多く消費するので、長い時間の映写は難しい(今回は約40秒動画)。プロジェクタのセキュリティ機構(オーナー認識のための固定応答がある)のためシナリオは工夫必要
  • RoBoHonの柔軟さにだいぶ助けられましたが、位置合わせに難渋しました。(原因は元動画(ざっくりつくった元画像をベースにそのまま突っ走ったためです)
  • ハロウィンに間に合って(?)よかったです


  1. Dearmine社 Benjamin 

  2. 0701_SR01MW_SampleCode_V01_02_00 内 SampleProjector 

  3. シルエットAC https://www.silhouette-ac.com/ 

  4. 参考:http://yaplog.jp/fujirisu/archive/626 http://kiryufa.blog107.fc2.com/blog-entry-317.html 

  5. RoBoHonで撮影済みの動画をコピーしてきてテストファイルにするなど 

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