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Google Antigravityを業務利用する前に

Last updated at Posted at 2025-12-05

はじめに

こんにちは、株式会社うるる 技術戦略部の松永です。

GoogleからGemini 3と同時に発表されたGoogle Antigravity
界隈は既に賑わっていまして、万番煎じですが今更ながら入門してみました。

しかしやはり気になるのは、商用コードを載せて良いのかどうか、ですよね。

注意:本記事は公開情報をもとにした まとめ記事 です。
最終判断は必ず自社の法務・情報セキュリティ部門と相談してください。

結論

最初に結論から言ってしまいますと、Antigravityがパブリックプレビューのうちは、業務の商用コードをそのまま突っ込むのは止めておいたほうが無難で、個人利用 OR 検証目的に留めておく、のがよいと思います。(ありきたりですみません)

Google Antigravityとは

一言でいうと、「AIエージェントにタスクを丸投げできるIDE」 です。

公式サイト(antigravity.google)によると、"Agent-first"(エージェント・ファースト)という思想で作られているとのこと。

Antigravityは、「人間が指示を出し、AIエージェントが計画・実装・検証まで自律的に行う」というスタイルなので、その点はKiroに近いなと感じました。

image.png
↑公式動画より。
ロゴが正規分布っぽくも見えるし、mustacheっぽくも見えて好き。

前提

Google Antigravityは、アプリを利用するにあたって利用規約への同意が必要です。
image.png
右上の歯車アイコン > Open Antigravity User Settings > Account

Antigravity に適用される規約の全体像

Antigravityの追加サービス利用規約は、次のような構成になっています。

  1. Google Terms of Service(Googleのサービス利用規約)
  2. Google Antigravity Terms of Service(Antigravityのサービス利用規約)
  3. Google Privacy Policy(Googleのプライバリーポリシー)
  4. Generative AI Additional Terms of Service(生成AIの追加利用規約)

Antigravityのサービス利用規約では、これらをまとめて “Agreement” と呼びます。

データ利用と機械学習への利用

収集されるデータ

皆さんが一番気にしているのはここだと思うのですが、Antigravityのサービス利用規約によると、Antigravity を使うときに以下のような情報が 「Interactions」 として収集・保存されると説明されています。(一応齟齬のないように原文 + 翻訳)

  • user data(ユーザデータ)
  • interaction data pertaining to your usage of the Service(サービスの利用状況に関するデータ)
  • related metadata connected to the Service(関連メタデータ)
  • any feedback you provide(フィードバック)

これらの Interactions は集約されたうえで、Google / Alphabet の製品・サービス・機械学習技術の評価・開発・改善に利用される、とされています。

Interactions は削除するオプションが用意されていますが、電子メールでリクエストしなければなりません。
antigravity-support@google.com

重要なのは、削除をリクエストしない限り、上記利用を認めることになる、と明記されていることです。

センシティヴなデータを扱う可能性のあるシステム開発においては、以下対応を取っておくのが無難かと思います。

  • インストール時のこの画面のチェックボックスをオフにする(いかにもチェックが必要っぽくみえますが、オフにしてもインストールできます)
    image.png

  • Settings > Account > Enable Telemetryでオプトアウト
    image.png

  • 上記メールアドレスにコンタクトを取り、「定期的に削除を依頼しなければいけないのか」「一度リクエストをすれば収集対象の除外となるのか」を確認

「ドライブ全削除」事故

ニュースベースですが、Antigravityのエージェントが「キャッシュを消して」と指示された結果、WindowsマシンのDドライブを丸ごと削除してしまった事例も共有されています。

  • エージェントが rmdir / del コマンドを誤ったパスに対して実行
  • /q オプションによってユーザー確認なしで実行され、ゴミ箱にすら残らず
  • データ復旧ツールでもほとんど復元できず、ほぼ全損

というかなりインパクトのある内容です。

ちなみにこれはTurboモードを設定した場合です。
インストール時に設定できるこの画面で、Terminal execution policyTurboになっていないことを、よく確認しましょう!
(そもそもこれはAntigravityに限った話ではありませんが)
image.png

再び結論

業務でAntigravityに商用コードを突っ込むなら、Organization planを待ってからにしましょうね!というお話でした。

image.png

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