4つのアドレス・おさらい
データの転送には、宛元のMACアドレス・
宛先のIPアドレス・送信元のMACアドレス
・送信元のIPアドレスの4つの情報が必要。
送信元のMACアドレスは、NICを取り付け
た段階で、決定される。送信元のIPアドレ
スは、2つのパターンによって決定される。
〇静的に決定されるパターン
これはネットワーク管理者によって決定さ
れる値を手動でパソコンに打ち出すケース
。
〇動的に決定されるパターン
サーバーから通信を行い、自動的に決定す
るケース。この動的なIPアドレスの取得の
方法として、現在主流となっているのがDH
CP。
DHCP・概論
DHCPは、割り当てるIPアドレスを管理し
実際に割り当て作業を行うサーバーと割
り当ててもらうクライアントから成り立
つ。
DHCPを行うサーバーをDHCPサーバーと
いいDHCPサーバーソフトを実行している
ホストを指す。
一方、クライアントはDHCPクライアント
といい、DHCPクライアントソフトを実行
する。
DHCP・承前
自動的に割り振る際に事前にいくつか設
定する必要があるものがある。
・IPアドレスの範囲設定
・リース期限の設定
〇IPアドレスの範囲設定
どの範囲のアドレスをホストに割り振っ
ていくかの設定である。この範囲のこと
をIPアドレスのプールという。
〇リース期限の設定
”割り当てる”というよりも実際は”貸し出
す”という表現のほうが近く、期間を設け
てIPアドレスを割り当てる。期間は管理者
によって変動する。
DHCP・メッセージ
サーバーとクライアントがやりとりする際
に使うのがDHCPメッセージ。カプセル化
される前のデータと同義。
バイト数 | 名前 | 説明 |
---|---|---|
1 | オペレーションコード | クライアント→サーバ…1 サーバ→クライアント…2 |
1 | ハードウェアタイプ | 10Mイーサネット…1 |
1 | ハードウェアアドレスタイプ | 10Mイーサネット…6 |
1 | リレーエージェントhop数 | リレーエージェントの経由数 |
4 | トランザクションID | 一連の通信で使用される識別番号 |
2 | 経過時間 | クライアイントの初期化後の時間 |
1 | フラグ | ブロードキャスト・フラグ |
4 | クライアントIPアドレス | 現在のクライアントのアドレス (再リース時のみ) |
4 | 割り当てIPアドレス | サーバが割り当てたアドレス |
4 | サーバIPアドレス | サーバのアドレス |
4 | DHCPリレーエージェントアドレス | リレーエージェントのアドレス |
16 | クライアントハードウェアアドレス | クライアントのMACアドレス |
64 | サーバ名 | サーバのホスト名 |
128 | ブートファイル名 | ブートファイルの名前 |
可変 | オプション | クライアントのその他設定 |
[Table25-01:DHCPメッセージ]
メッセージの中にある、「オプション」が
DHCPが主流となった要因でそのほかのネッ
トワークの設定情報を送ることができ、動
的ホスト設定プロトコルと呼ばれる。
DHCP・割り当て動作
DHCPサーバーとDHCPクライアントのやり
とりは下記のように流れる
1. クライアントがサーバを発見するためDHCPDISCOVERを送信
2. DHCPDISCOVERを受け取ったDHCPサーバは、割り振る候補のアドレスをDHCPOFFERで送信
3. DHCPOFFERを受け取ったクライアントは要求するIPアドレスをDHCPREQUESTで送信
4. DHCPREQUESTを受け取ったDHCPサーバは、要求を認めるならDHCPACKを送信。駄目ならばDHCPNAKを送信。
5. DHCPACKを受け取ったクライアントは、そのIPアドレスを設定する。DHCPNAKなら再度DHCPREQUESTを送信。
このやりとりの際に重要なことは「ブロー
ドキャスト送信」を使っていること。クラ
イアント側はアドレスは未定のため、
「0.0.0.0」を使う。
クライアント側にIPアドレスがないため、
サーバ側は必ず受け取ってもらうためブロ
ードキャストを使う。
DHCPの・リース期限
リース期間が短すぎる場合、リース期間の
延長を申し出ることができる。その際、下
記のようなフレームを送信する。
参照URL:
3分間ネットワーキング