2020/5に個人ブログで書いた記事の移植になります
概略
- プロバイダがIPoEもしくはDS-Lite方式のIPv6接続に対応
- GoogleNestWifi(DS-Lite方式未対応)を使用していたため恩恵を受けられず
- RTX810を購入し、GUI設定のみで、PPPoEでIPv4,IPoEでIPv6同時接続に対応
- サイト側がIPv6非対応が多いせいか体感速度はあまり変わらず。。
一部インフラエンジニアの家にはラックマウントサーバーがあったり、業務用ルータがあったりラック設置や回線冗長化までしてる強者がいる。
自分はそんな沼とは無縁だなーとか思ってたのですが、ひょんなことから「おうちサーバ」ならぬ「おうちルータ」を導入してしまいました。
ここに経緯と諸々を書き連ねていきます。
我が家のネット環境
我が家のインターネットは今年1月の引っ越しのときから楽天ひかり(マンションタイプ)を使用している。
中身はフレッツ光。
決めては値段税込み¥4,180(今は更にキャンペーンで安いはず)
圧倒的速度求めるならNUROとか言うが、どうせマンションだし、最低利用月/違約金も月額も高くて除外、当初はネットサーフィンと動画サービス見れればと言う事で選定した。
当時楽天ひかりはIPv6非対応なのが問題視されていたが、安さには敵わなかった。
アクセスポイント兼ルータはスマートホームに相性が良さそうなGoogle Nest Wifiにした。お値段 ¥19,800と少し高め。見た目もいいし。
戸建ての人は中継機もある。
Nest WifiがIPv6一部非対応なのは知っていたがプロバイダも非対応なのでスルーした。
Nest WifiのIPv6についてはこちらを参照下さい。
https://support.google.com/googlenest/answer/6361450?hl=ja
設定はWAN側のLAN運用ケーブルを接続し、GoogleHomeアプリからPPPoEの設定を入力し、WiFiのパスワードを設定すれば使えるようになる。
ちなみに我が家のIoT端末は以下である。
google home 3台(各部屋1台)とChromecast、NatureRemo2台
(特段これらを使うに当たりNestWifiが役に立ったかというと否です。)
楽天ひかりIPv6(IPoE or DS-Lite方式)の対応
ときは突然やってきた。
楽天ひかりが6月よりIPv6対応の噂は聞いていたが、テレワーク等の情勢から、前倒しでIPv6が利用できるようになった。
https://hikari.rakuten.co.jp/sp/info/20200417.html
上述した我が家の環境ではIPv6接続はできず、テレワークを快適にするためにIPv6接続対応したいなと。
普通ならサイトに記載されている対応するアクセスポイント兼ルータを買うところですが、せっかく高いNestWifiを買ったわけだし、置き換えたくない。だからといって、アクセスポイント兼ルータを買ってブリッジモードにするのもなんかかっこ悪い。
だったらおうちルータ入れようかなと。
とはいえコンソールケーブル買って設定するのは面倒だなと思ってたんですが、腹をくくりました。(結局コンソールケーブルは使いませんでした)
お手軽なルータはNECのIX2105 or YAMAHAのRTX810かなと。中古で1万円以下で変えます。
前職でRTXはコンフィグレベル(といってもルートテーブルの追加やfirewallの編集程度)で触ったことがあったのでRTX810をメルカリで6kで買いました。
RTX810はDS-Lite方式に公式非対応ですが、調べると設定はできるようです。(自分はやらなかったのであれですが…)
確実にDS-Lite方式で接続したいなら、IX2105や値は上がるがRTX830を買ったほうが良さそう。
手元はMacだったので、シリアルケーブル-USBとRTX810のコンソール用にシリアルのメス-メスを買いました。RJ45-コンソール(俗に言うきしめん)は不要です。
telnetで設定できるとはいえ、いざというときコンソールがあると初期化しなくても済むことは経験上あったので…
構築結果
紆余曲折?ありましたが現時点での設定はこうなりました。
今はIPv6はIPoE、IPv4はPPPoEでRTX810内でよしなに振り分けて通信してる。
— みゅーみくす (@myu_mx) May 22, 2020
IPv4の外からの接続用に固定IP当ててポート開放とかする場合はこの構成のほうが良さそう。
DS-Lite使えばIPv4の通信もIPv6に変換されるから早くなる可能性はある。枯渇を見超すと使ったほうが良いなhttps://t.co/PtJl0ZGXVW pic.twitter.com/whwsV38ZbF
とりあえずGUIでIPoEの設定を仕込んだらIPv6のサイトは見え、IPv4のサイトは見えない状態に。
追加の設定ができるっぽいのでPPPoEの設定を仕込んだらIPv4のサイトも見れるようになりました。
念の為、v4,v6アクセスチェックみたいなところで両方アクセスできていることを確認しました。
最初はGUIといっても肝心な設定はできないと思っていて、コンソールでリファレンス見ながら、設定を試行錯誤しようと思っていたんですが。。
それ以前にMacでコンソール接続するところで2日くらいかけたが断念。ドライバ入れてscreenコマンドで接続するだけなのですが…
WindowsPCを引っ張ってきて、1対1で接続し、デフォルトIPをブラウザで叩いたら先述の通りあっという間に設定できました。。。
割と便利だったGUI設定。
DHCPサーバの設定とか、ルーティングテーブル、Firewallの設定とか書かないとだめかなと思ったのですが、デフォルトの内容で良さげだったので省略しました。
最後にケーブリングして完了。ケーブリングが綺麗だとテンション上がる。
サーバルームでケーブリングしてた頃を思い出すなぁ…ベルクロは家庭でも必須ですね
半ば無理はあるが、配線を整えておうちのネットワーク機器類を設置した pic.twitter.com/R9UluToLam
— みゅーみくす (@myu_mx) May 21, 2020
回線速度
フレッツ光ネクストの測定結果
— みゅーみくす (@myu_mx) May 27, 2020
プロバイダ: 楽天ブロードバンド
・IPv4 PPPoE
下り速度: 37.48Mbps(普通)
上り速度: 71.13Mbps(速い)
・IPv6 IPoE(アルテリア・ネットワークス)
下り速度: 74.94Mbps(速い)
上り速度: 72.29Mbps(速い)https://t.co/kyZGCIP1i0 #みんなのネット回線速度
おうちルータ(RTX810)導入によるIPv6化前後の回線速度 pic.twitter.com/JQQZmp5Jcm
— みゅーみくす (@myu_mx) May 27, 2020
余談
今回IPv6の接続対応ということで、DS-Lite方式だの、IPoE、はたまたMAP-E方式だの、そもそもPPPoEってなんだっけとなったわけです。
社内SEやってた頃は社内LAN運用においてのIPv6なんて、とりあえず無効にしておけみたいな感じでしたし、応用情報技術者持ってるとはいえここまで踏み込んだ知識は持ち合わせていませんでした。
色々見た結果以下のサイトが結構わかりやすいかも。
https://techlog.iij.ad.jp/archives/1254
ルータの設定も要件次第です。
・我が家:少しでもネットが快適になれば良い:IPoE(IPv6)とPPPoE(IPv4)の併用もしくはDS-Lite方式
(DS-Lite方式のほうが、IPv4をカプセル化し、IPv6網で通すので固定IPは持てないが混雑が少ないため理論上は早いらしいが、変わらなかったという噂もある)
・自宅サーバなどのため固定IPやポート開放が必要。IPoE(IPv6)とPPPoE(IPv4)の併用など
こういうのとかもある
https://qiita.com/ikuwow/items/cea6ecfa4341be2778bf
高専にいた頃は自宅サーバとか構築して自分のHTMLで書いたHPを公開し満足感に浸っていましたが、今はクラウドサービス使ったほうが色々と楽ですし、ポート開放もしないなと。
そんなこんなで、ひょんなことからネットワーク機器を自宅で運用することになりました。よくわかってなかったIPv6周りが分かり勉強になりました。
スイッチのコンフィグは触ってないので今回は全くですw(気が向けば触りたいところですが)
感想
割とあっさりおうちルータの導入は完了してしまいました。
肝心のテレワークはあまり変わった感じはありませんでした。
動画サイトとかはIPv6に対応しているところもあるので、体感は低いですが多少は良くなっていると思いたいところ。。
Twitterの動画読み込みは止まらなくなった…!
せっかくならzabbixとかでIPv4とIPv6のトラフィックとかはたまた温度とか見るのも良いですよね