はじめに
この記事はUiPathブログ発信チャレンジ2025サマーの27日目の記事です。
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この記事では、UiPath社の提供する、AI Agentを作成するサービス「UiPath Agent Builder」で、エージェントにWeb検索をさせる方法を紹介します。(意外と情報が見当たらなかったので書きました)
UiPath Agent Builderについて
UiPath Agent Builderは次の4つの主要なコンポーネントで構成されています。
コンポーネント名 | 説明 |
---|---|
プロンプト | エージェントの役割、目標、および制約を定義する自然言語の指示です。プロンプトは、ユーザーが主導することも、システムによって生成することもできます。 |
コンテキスト | エージェントが意思決定の根拠として使用する情報ソースです。たとえば、メモリ、ナレッジ ベース、過去の対話などです。 |
ツール | エージェントが実行できるアクションです。オートメーションの呼び出し、API の使用、マイクロサービスのトリガー、他のエージェントやロボットとの協業などを行うことができます。 |
エスカレーションパス | 必要に応じて確認、承認、サポートを行うことができる、人間参加型のメカニズムです (Action Center やメッセージング チャネルなど)。 |
社内のナレッジベース(PDFやExcelなど)をコンテキストとして取得したり、UiPathのオートメーションの呼び出しやAPI連携もできるほか、UiPathのローコードアプリであるUiPath AppsやAction Centerといった既存の機能を組み合わせて、 エージェントと人とロボットが協働するプロセス全体の自動化 を単一のプラットフォームで実現できます。
またUiPath Agent Builderの良いところは、プロンプトエンジニアリングに慣れていない方でも簡単にエージェントが作成できるところです。以下の動画をご覧ください。
Agentにやってほしいことを伝えるだけで、システムプロンプトやユーザープロンプト、入出力パラメータを自動的に生成してくれます。
もし伝え忘れたことがあった場合は、追加で指示を出せば変更を取り込んだプロンプトへの修正案を提示してくれます。
またAgentの品質をスコアとして表示してくれ、どこを改善すればよくなるのかを提案してくれる機能もあります。ツールの使い方に慣れていなくてもある程度は作れるようになるおすすめのツールです!
このあたりでAgent Builderの説明は省略します。もう少し知りたい方は以下記事をご覧ください!
Jun liさんのわかりやすい記事↓
UiPath Agent BuilderでWebから情報を取得する
本題です。作ろうとしているエージェントの役割は以下です。
UiPath Agent BuilderとUiPath Maestroに関するWebの最新の記事を10件取得し、サマリーするエージェントを作成したい
上の動画の通り、プロンプトを作成し終えたら、「▶クラウドでテスト」をクリックして動作確認を実施してみます。
実行したところエラーが発生してしまいました。検索ツールが提供されていないとのこと。
エージェントにWeb検索をさせたいときには、検索ツールを提供してあげる必要があります!
「ツールを追加」 - 「アクティビティ」 - 「UiPath GenAI Activities」を選択します。
以下の3つのアクティビティが表示されます。
Web ReaderとWeb Searchの使い分けについては、以下表をご覧ください。
アクティビティ名 | 説明 |
---|---|
Web Reader(Webリーダー) | 特定のURLから情報を抽出するときに使用します。例えば、特定の部品メーカーの商品サイトや、特定のソフトウェアのリファレンスサイトなど。![]() |
Web Search(Web検索) | 自然言語を使用してWeb検索を実行します。例えば、業界の動向や競合他社の活動に関する詳細、製品の最新情報など。![]() |
Web Summary | Web Search(Web検索)の結果を要約する際に使用します。 |
ということで今回はWeb Searchを選択し、追加します。
UiPath GenAI Activitiesのコネクションを未作成の場合はコネクションを作成し、設定すれば準備はOKです。
再度「▶クラウドでテスト」をクリックして動作確認を実施します。
今度はWebから記事を取得することが出来ましたね。
なお、このようにしてテストした結果を評価セットとして取り込むことで、Agentの品質評価を行うことが出来ます。
業務で利用する際には、複数のバリエーションや条件に応じいテストを行い、それらの評価セットを追加することを推奨します。
以上です!引き続きUiPathブログ発信チャレンジ2025サマーをお楽しみください。
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