1 目的
プログラミング初心者、中学生、高校生にチャットブログラムの作成体験をさせる。
2 特徴
- VBScript (Visual Basic Scripting Edition) を利用しているので、Windowsで作動します。
- 10行だけの簡単プログラムです。
- 共有フォルダ内で作動するので、外部に情報が出ることなく安全です。
- 教室みんなでプログラムすると、全員でチャットができます。
3 ファイル構成
- chatProgram.vbs :入力用、VBSのチャットプログラム
- チャット.html :チャットの文章の出力用HTMLファイル
サンプルファイルはこちら(http://iwate-manabi-net.sakura.ne.jp/download/VBScriptChat.zip)
4 使い方
(1) chatProgram.vbs をダブルクリックして作動させる。
(2) 入力ウィンドウが開くので、文章を入力する。
(3) チャット.html をダブルクリックして、ブラウザで表示させる。
→ 入力した文章が表示される。
(4) 入力ウィンドウに文章を入力する
(5) チャット.htmlに文章が追加表示される。
※ 自動で1秒ごとにリロードします。
5 完成品(説明つき)chatProgram.vbs
' チャット プログラム 2019/01/29
Dim Input,n,fs,fi '←変数の定義
For n= 1 To 5 '←5回繰り返す
Input = InputBox("メッセージを入力") '←メッセージ入力
Input = Input & "<br>" & chr(13) '←改行マークを入れる
Set fs = WScript.CreateObject("Scripting.FileSystemObject") '←ファイルオブジェクト作成
Set fi = fs.OpenTextFile("チャット.html", 8, True) '←ファイルを開く
fi.WriteLine(Input) '←ファイルの書き込み
fi.Close '←ファイルを閉じる
Next '←繰り返しは、ここまで
6 チャット.html の内容
<html>
<head>
<title>チャット プログラム</title>
<meta http-equiv="refresh" content="1" >
</head>
<body>
チャット 開始<br>
※ 正確なHTMLの書き方では、最後に
</body></html>
が必要ですが、無くても表示に影響しません。
☆ここまでが説明です。それでは、プログラミング実習をしましょう。
7 プログラミング実習
(0) ファイルの読み込み
「メモ帳」でchatProgram.vbs を読み込みます。
→ 何も書かれていません。
(1) コメント行
- 半角で ’ Shiftを押しながら「7」キー(シングルクォーテーション)
- 全角で チャットプログラム 名前
※ 半角に入力を戻しておきましょう
(2) 変数の定義
2行目に
Dim Input
※ 半角で入力、プログラムは半角が基本です。
(3) メッセージ入力
3行目に
Input = InputBox("メッセージを入力")
※ 半角 ( は、Shiftを押しながら「8」キー
※ 半角 ) は、Shiftを押しながら「9」キー
※ 半角 “ は、Shiftを押しながら「2」キー (ダブルクォーテーション)
(4) メッセージ入力を確認してみる
4行目に
MsgBox (Input)
ここで「メモ帳」で、「ファイル → 上書き保存」をします。
エクスプローラーで「chatProgram.vbs」をダブルクリックして作動させます。
- 入力ダイアログで、「メッセージを入力」が表示されます。
- 文字を入力して「OK」をクリックします。
- 入力した文字が表示されれば成功です。
※エラーが出たときには、命令をもう一度見直してみましょう。
'チャットプログラム 名前
Dim Input
Input = InputBox("メッセージを入力してください。")
MsgBox (Input)
(5) くり返しの命令を入れる
2行目に追加、3行目を挿入します
Dim Input,n ← 半角 , (カンマ)「ね」キーです
For n= 1 To 5 ← この行を挿入します
(6) くり返し命令の範囲を設定する
6行目に
Next
ここで「メモ帳」で、「ファイル → 上書き保存」をします。
エクスプローラーで「chatProgram.vbs」をダブルクリックして作動させます。
- 入力ダイアログで、「メッセージを入力」が表示されます。
- 文字を入力して「OK」をクリックします。
- 入力した文字が表示され、これが5回繰り返されれば成功です。
※エラーが出たときには、命令をもう一度見直してみましょう。
'チャットプログラム 名前
Dim Input,n
For n= 1 To 5
Input = InputBox("メッセージを入力してください。")
MsgBox (Input)
Next
(7) 入力した文字に名前と改行を加える
5行目に
Input = "★なまえ:" & Input & "<br>" & chr(13)
※名前は自分の名前を入れて下さい
※半角 : は「け」キー (コロン)
※半角 & はShiftを押しながら「6」キー(アンパサンド)
※半角 < はShiftを押しながら「ね」キー(小なり、左アングルブラケット)
※半角 > はShiftを押しながら「る」キー(大なり、右アングルブラケット)
※<br> は、Webページ上で改行を入れますます。
※chr(13) は、ソースコードを改行を入れて見やすくします。
ここで「メモ帳」で、「ファイル → 上書き保存」をします。
エクスプローラーで「chatProgram.vbs」をダブルクリックして作動させます。
- 入力ダイアログで、「メッセージを入力」が表示されます。
- 文字を入力して「OK」をクリックします。
- 「★なまえ:入力した文字」が表示され、これが5回繰り返されれば成功です。
※エラーが出たときには、命令をもう一度見直してみましょう。
'チャットプログラム 名前
Dim Input,n
For n= 1 To 5
Input = InputBox("メッセージを入力してください。")
Input = "★なまえ:" & Input & "<br>" & chr(13)
MsgBox (Input)
Next
(8) ファイルへの書き込みの準備をします
2行目
Dim Input,n,fs,fi
6行目の「MsgBox (Input)」を消して
Set fs = WScript.CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
7行目
Set fi = fs.OpenTextFile("チャット.html", 8, True)
(9) ファイルに書き込みをする
8行目
fi.WriteLine(Input )
(10) ファイルを閉じる
9行目
fi.Close
ここで「メモ帳」で、「ファイル → 上書き保存」をします。
エクスプローラーで「チャット.html」をダブルクリックしてブラウザで表示させます。
エクスプローラーで「chatProgram.vbs」をダブルクリックして作動させます。
- 入力ダイアログで、「メッセージを入力」が表示されます。
- 文字を入力して「OK」をクリックします。
- 「チャット.html」に表示され、これが5回繰り返されれば完成です。
※エラーが出たときには、命令をもう一度見直してみましょう。
'チャットプログラム 名前
Dim Input,n,fs,fi
For n= 1 To 5
Input = InputBox("メッセージを入力してください。")
Input = "★なまえ:" & Input & "<br>" & chr(13)
Set fs = WScript.CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
Set fi = fs.OpenTextFile("チャット.html", 8, True)
fi.WriteLine(Input )
fi.Close
Next
8 おわりに
「できるだけ簡単なテキストプログラミング」を目指しました。これを、授業で解説に用いられるように、ステップを踏んで、作動を確認しながら進められるようにしました。サンプルファイルには、0~10までのファイルも入っています。どうぞご活用ください。