TechTrainのメンターとして,メンティーと関わるときに意識していることを簡単に共有します.
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メンターとしての役割
エンジニアとしてさらに成長するためには時間も労力もかかります.特に,1人であれもこれも考えるのはハードワークです.メンターの役割は,どういう存在であるかという点から見れば,そんなプロのエンジニアを目指す方の心の支えとして,いつでもオープンに迎え,賢くアドバイスをし,正しい方向へガイドすることで,彼らが彼らの目標のために時間や労力をより効率よく使えるようにすることだと考えています.
逆にどういう存在ではないか.メンターはメンティーに対してフラットな関係だし,時間的制約が全くないので,何かを急かす存在ではないはずです.メンティーが必要とした時にアドバイスをする.また,問題に対する解答をただ与えるという存在でもないです.少なくとも僕は解答へたどり着くための道を提供することでメンティーの自己解決力が向上するように努めています.
こういった役割はどう振る舞うかという上での主軸になるので,第一に意識する必要があるところだと思います.
相手を知る
具体的には,コードが前もって与えられている際は,コードから知識やスキルを把握できます.当たり前ですが,相手の開発環境・言語をヒアリングして,実際に動かすなら同じ環境を用います.また,時折,メンティーの聞きたいことは曖昧なことが多いです.そのため,改めて悩みや課題を明確化するようにしています.言葉の曖昧さだけでなく,メンティーが使っている言葉や論理自体にも注目します.どういう意味で使っているのかなど.適切なアドバイスをするためには,人となりも重要なファクターです.このあたりは,雑談や何気ないコミュニケーションを通して少しでも理解できると思います.
決まったやり方はないですが,相手のことを色々な面で知ることができれば,その人に合った,相手の頭の中を整理してあげられる説明や今後のガイドラインが生まれてくると思います.
誠実さ
メンターがメンティーの質問に対してすぐ答えをだすことができないことがあります.メンターがぶつかる大きな課題です.メンターも完璧じゃないのでそういうことはありますが,こういう時こそ,どう接するかがメンターにとって非常に重要だと思っています.メンターは,メンティーにとってロールモデルでもあるし,メンティーの期待を背負っているので,解答が雑だったり曖昧だったりすると関係は悪化するし,何よりメンティーの自己解決能力は全く伸びません.なので,現時点で自分が解答を持っていないという事実を認め,伝えて,自分が今持ち合わせている知識と経験から,その問題を解決するためのプロセスを十分な情報と共に共有することが大切だと思います.あるいはその場で答えを出さず,後日サポートという形で,解答を待ってもらえるようにお願いしたり,知っていそうな他のメンターに繋げることも手です.
気の知れた共通認識がある同僚などならまだしも,関係構築途中のメンティーの場合はできるだけ慎重に誠実に対応することが彼らの成長のためにも必要だと考えます.
おわりに
最後に,メンターをしてみて感じたことを一つ共有します.それは,こんなサービス前から欲しかった (笑) ってことです.現場のエンジニアとほんの少し時間を共有できるだけで,学べることは沢山あります.自分自身,今の会社に入社して,トレーナーとの1on1や同僚とのモブプロ,それからコードレビューなどを通して,共通のお作法から課題ごとのベストプラクティスなど数多くを学びました.
メンタリング制度を利用するかは完全に自由です..が,まだ一度も利用したことがない方は,気軽に使ってみても良いかもしれないです.