はじめに
2026年6月28日(日)に実施された 色彩検定UC級を受験し、無事に合格することができました。
この記事では、
- 色彩検定UC級とはどんな資格なのか
- なぜ受験しようと思ったのか
- 勉強方法
- 学んで変わったこと
についてまとめてみました。
色彩検定UC級とは
色彩検定とは、文部科学省が後援する公的な資格です。
公式サイトにもある通り、感性やセンスに頼らない「理論に基づいた色の土台」を身につけることを目的としています。
色彩検定は文部科学省の後援する公的資格で、1990年の開催から35年以上、累計180万人以上の方が受検しています。色の基礎から、配色技法(色の組み合わせ方)、専門分野における利用など幅広く学習し、感性や経験によらない、理論の土台を身に付けることができます。
引用:色彩検定とは|色彩検定協会/カラーコーディネーター
UC級とは
受験した「UC級」は、色覚の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使いに特化した級です。
「UC級」って?
UC(色のユニバーサルデザイン)とは
「色覚の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使い」です。
「色覚の多様性」について正しく知り、
誰にとっても見やすい色彩設計を学びましょう。
引用:ABOUT|色彩検定UC(色のユニバーサルデザイン)級とは|色彩検定協会/カラーコーディネーター
混同されやすい言葉に「バリアフリー」がありますが、バリアフリーが「障がい者や高齢者が直面する特定の障害(バリア)を取り除くこと」であるのに対し、ユニバーサルデザインは「最初からすべての人にとって使いやすく設計すること」を指します。
UC級では以下のような内容を学びます。
- 色のユニバーサルデザインとは何か
- 人が色を認識する仕組み、色の表し方
- 色覚の多様性(色覚タイプによる見え方の違い)
- 高齢者の視覚変化と色の見え方
なぜ受験したのか
開発チームでUIの実装を進める中で、自分がいかに「感覚」だけで色やデザインを決定しているかという点に課題を感じたのがきっかけです。
これまでは「なんとなく見づらいから修正する」「なんとなくこちらの方が良さそう」といった感覚的な調整を繰り返していました。しかし、それでは修正のたびに基準がブレてしまいます。
今後はチームメンバーに対して、「なんとなく」ではなく「理論的な根拠があるから、ここはこうする」と自信を持って説明できるようになりたいと考えました。
色覚の多様性やユニバーサルデザインについて体系的に学ぶことは、エンジニアとしてより説得力のあるUI実装を行うための第一歩になると思い、今回UC級を受験することにしました。
勉強方法
学習時間
勉強期間:約2週間
総勉強時間:約20〜25時間(平日:約1時間程度、休日:約3時間程度)
使用した教材
勉強方法
- 公式テキストを確認し、理解する
- 過去問題を解き、問題から傾向を理解する
- 苦手な部分を重点的に復習する
具体的な取り組みと気づき
私は実際に手を動かして書かないと覚えられないタイプなので、まずは休日や終業後の時間を使い、公式テキストを読み込みながら自分なりに要約ノートを作成して知識をインプットしていきました。
学習を進める中で、得意だったのはテキストの最初にある「ユニバーサルデザインとは何か」といった基礎的な内容です。
小学生時代に習った記憶が残っていたため、スムーズに理解できました。
また、色の表し方に関する知識についても、大学時代に色彩学の授業を受けていたおかげですんなり頭に入りました。
一方で苦戦したのは、「トーンの判断」です。
PCCSのTone
Toneとは、「明度と彩度を複合した色の調子」のことをいいます。様々な色相の等色相面を眺めると、色相が異なっていたとしても、等色相面上の位置によって同じ印象を醸し出すことが分かります。例えば、明度が高く、低彩度の場合には、どの色相でも「淡い」、最も高彩度の色は「鮮やかな」という共通の印象があります。このような印象をもとにして系統的に分類したものがToneになります。図2にはトーン図を示しました。
図2 Tone図
引用:episode1:PCCS(日本色研配色体系)とは|一般財団法人日本色彩研究所
テキストでは複数のトーンが同じページにまとまっているため相対的に判断できましたが、テストでは色が単体で提示されるため、絶対的にトーンを把握していないと正解を導き出すのが難しいと感じました。
試験の2日前からは、いよいよ過去問題集に着手しました。
初めに取り組んだ夏の過去問では150点(160点合格)ほどしか取れず少し焦りましたが、そこで「どういう問われ方をするのか」「記述問題の傾向」を実践的に掴むことができました。
その後は、課題に感じていたトーンの判断をはじめ、間違えた箇所や自信のない部分をノートやテキストを使って重点的に復習しました。
その結果、冬の過去問では9.5割ほど取れるまでに仕上げることができました。
試験結果
172点/200点
本番中、少しど忘れして焦る場面もありましたが、なんとか無事に合格できました!
学んで変わったこと
今回の受験を通して一番変わったのは 「色だけで情報を伝えない」という意識です。
例えば、
- エラーは色だけでなくアイコンも付ける
See the Pen Untitled by mura_mattyo (@mura_mattyo) on CodePen.
- グラフは模様や線種も使う
See the Pen UCsample2 by mura_mattyo (@mura_mattyo) on CodePen.
- ボタンは色だけで状態を区別しない
See the Pen UCsample3 by mura_mattyo (@mura_mattyo) on CodePen.
街中の案内サインや広告デザインを見るときも、「これは配慮されているな」と視点が変わったのも面白い変化です。
開発で活かせそうなこと
UC級で学んだ内容は、Web開発の日々の業務にそのまま直結します。
- 色に依存しないUI設計
- コントラストを意識したコンポーネント作成
- より多くのユーザーが使いやすいWebサイトづくり
特にアクセシビリティを重視するプロジェクトでは、この知識が大きな武器になると感じました。
また、当初の目的であった「デザインの選択理由を根拠を持って説明する」ことができるようになったため、チーム内での提案やコードレビュー時にも説得力を持たせられると感じています。
これから勉強、受験する方へ
UC級はデザイン職だけでなく、
- フロントエンドエンジニア
- UI/UXデザイナー
- Webデザイナー
- プロダクト開発に携わる方
にもおすすめできる資格です。
アクセシビリティやユーザビリティに少しでも興味があるなら、学んだその日から実務に活かせます。
試験自体の難易度もそこまで高くないため、「資格取得まではいかなくても、公式テキストを1冊読んでみる」だけでも十分に価値があると思います。
まとめ
色彩検定UC級は、単なる「色の知識」にとどまらず、「誰もが使いやすいデザインとは何か」を根本から考える良いきっかけになりました。
フロントエンドエンジニアとしても、Webアクセシビリティは今後ますます重要になる領域です。
画面を実際に組み上げる立場だからこそ、色覚の多様性やカラーユニバーサルデザインについて学ぶ価値は非常に大きいと感じました。
これから受験を考えている方や、UI実装に悩む方の参考になれば幸いです!

